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味も演出も、まさに芸術 |
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(日本料理/大阪・高麗橋) |
おもてなしで感動したお店といったら、迷わず「吉兆」をあげます。大阪・京都・東京の吉兆に行きましたが、とくに好きなのは大阪・高麗橋にある本店と、絶景が見渡せる京都・嵐山店。お味はもちろんのこと、サービス、盛り付け、そして器に至る細部にまで大変ていねいなお仕事ぶりで、行く度に感動します。以前、本店に訪れた時、江戸時代の陶芸家・乾山の“絵の具皿”という骨董品の器にお料理が盛り付けられておりました。お皿が6つに仕切られ、それぞれに小さなお料理が入っておりましたが、ところどころ紅葉で赤く染まった葉や薄いおせんべいのようなものを美しく散らしてあって、「この下にはあるのは何かしら?」と興味をそそられました。その心にくい演出は大変印象的でした。 |
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プロフィール |
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食生活ジャーナリスト
岸 朝子
1923年東京生まれ。食生活ジャーナリスト、元「栄養と料理」編集長。
1979年(株)エディターズを設立。料理、栄養に関する書籍を企画、編集する。
1993年CX系「料理の鉄人」に出演、“おいしゅうございます”の言葉が評判になる。
現在、食生活ジャーナリストとして数多くの出版、講演を手がけ、テレビ番組にも多数出演している。 |
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