【連載】マッキー牧元の「ある一週間」
日本を代表する食道楽の一人、マッキー牧元さん。彼はどんなものを食べて一週間を過ごしているのか。「教えていいよ」という部分だけを少しのぞき見させていただく。
- レストラン
- 日本橋
- 西麻布
- 赤坂
- 連載
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- Summary
- ・トリュフの危険な食べ方
・日本人らしく松茸
・シンプルでありながら妥協の無いひと皿
・絶妙な火入れ
・生きた味わいのしらす
8月5日「とても危険な西麻布の夜」
・効果的なトリュフパンの作り方
①トリュフたちの中から。持って指先に柔らかさを感じない、硬いやつを選ぶ。
②唇型のバターの口元に、トリュフの削りカスをつけて、篠ひろ子にする。(※味とは特に関係ありません)
③パンにバターを塗り、トリュフを乗せる。
④その上に少しだけバターをのせても良い。
⑤ここからが一番のポイント。パンをひっくり返し、舌側にトリュフが来るようにして食べる。ちなみにパンの上に乗せたままより、こちらの方が匂い立つ。誰か理由を教えて。
⑥舌の上にトリュフを乗せてからパンをを食べてもいいが、断然上記の方法の方が一体感出せる。
・シャサーニュモンラッシェとトリュフの付き合わせ方。
上記①は同じ
②右手でワインを飲むとき、左手でトリュフの塊をつかんでおく
③ワインを飲み、口に含んだまま、すかさず左手に持ったトリュフを嗅ぐ。
④唇から少し空気を入れる。
とても危険ゆえ、良い子は真似しないように。
西麻布「マルゴット・エ・バッチャーレ」にて。
<メニュー>
オーストラリア産タスマニア黒トリュフ(30g~) 8,000円~
Margotto e Baciare
- 電話番号
- 050-3469-8859
- 営業時間
-
月~金 18:00~24:00(L.O.22:30) 土 18:00~23:00(L.O.21:30)
定休日:毎週日曜日 第1土曜日 祝日 その他(2018年9月15日)
※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。
※電話番号、営業時間、定休日、メニュー、価格など店舗情報については変更する場合がございますので、店舗にご確認ください。
8月6日「松茸をフライング」
じわじわと、じわじわと。
甘鯛のうま味溶けて、汁の深み増す。
ゆっくりと、体を満たす気に、「はあ~」と喜びのため息をつく。
そっと香る松茸は切なさで、熱暑に清涼を忍ばせる。
鱧皮丼は、細く細く切られた紫蘇と生姜が効いて、箸が止らない。
赤坂「辻留」にて、秋をフライング。
<メニュー>
昼
松花堂弁当(向附・お碗・お菓子・お抹茶つき)10,000円
懐石料理コース 15,000円
23,000円
28,000円
35,000円
けいこ茶事 18,000円~
夜
懐石料理コース 25,000円
30,000円
35,000円
43,000円
けいこ茶事 28,000円~
懐石 辻留 赤坂店
- 電話番号
- 03-3403-3984
- 営業時間
-
12:00~14:00、17:00~21:00
定休日:定休日 日曜
※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。
※電話番号、営業時間、定休日、メニュー、価格など店舗情報については変更する場合がございますので、店舗にご確認ください。
8月7日「妥協のない上海風焼きそば」
食べるものには一切妥協しない。
外食で望みのものに出逢うことが叶わなければ、自分で店を作りゃいい。
まかないには命をかける。
料理は、見えないところに手をかけ、素材の声を聞き、最高の品質のものを揃え、手間暇かけて料理をする。
たとえ今、手許に何もなくとも、最高のものを作る。
それがご主人・王さんの生き方だった。
そのことがよく表れているのが、この裏メニューの焼きそばだろう。
ごく細麺はカリカリに半揚げにされているが、油は一切感じさせない。
八角の効いたタレで和えられた麺は、食べ始めると誰もが笑う。
誰もが無口になって、懸命に箸を動かす。
最後に残ったタレには、ご飯をぶち込んで、ごちそうさま。
麺とネギ、調味料だけで生まれた奇跡。
美食とは、こういうものだと思う。
新宿「シェフス」にて。
<編集部より>
文中紹介のメニューは裏メニューです。「両面黄(リャンメンファン)=上海風焼きそば」1,800円
基本的には常連客にしか提供していないので、注文したい場合は予約の段階で店員さんに確認を。
(※常時用意できるわけではないとのこと)
CHEF’S(シェフス)
- 電話番号
- 03-3352-9350
- 営業時間
-
18:00~22:00 (L.O.21:00)
定休日:定休日 日・祝
※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。
※電話番号、営業時間、定休日、メニュー、価格など店舗情報については変更する場合がございますので、店舗にご確認ください。
8月8日「見事な火入れのイサキ」
イサキは、皮と皮下がうまいのだが、青臭さもあるので、これでもかと突っ込んで焼く勇気が必要である。
それでいて、身はしっとりと仕上げなければならない。
すると夏の魚らしい、痛快な滋味が体を駆け巡る。
そのあたりを、日本橋「ラペ」の松本シェフは心得て、見事な火入れでイサキを生かす。
アメリケーヌの泡と、夏を感じさせる金糸瓜に南瓜を添えて。
<メニュー>
ランチ 3,500円~
ディナー 10,000円
(価格は税・サ別)
ラペ (La paix)
- 電話番号
-
050-5486-8015
(お問合わせの際はぐるなびを見たというとスムーズです。)
- 営業時間
-
月~水・金~日
ランチ 11:30~14:30
(L.O.12:00)
月・火・木~日
ディナー 18:00~22:30
(L.O.20:00)
定休日:木曜日
※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。
※電話番号、営業時間、定休日、メニュー、価格など店舗情報については変更する場合がございますので、店舗にご確認ください。
8月9日「イタリアンで生きた味わいの生しらす」
獲れたての生しらすは、まだ生きている様子があって、エグミや苦みが微塵もなく、微かな甘みを忍ばせる。
その静かな甘味の気配は、唐辛子の辛味やオリーブ油の香り、レモンの酸味に勇気づけられ、舌の上で溶けていく。
カリッと焼かれた薄切りトースト乗せれば、くにゅっねとっと身をよじらせて、口腔の中で舞い踊る。
あああれはきっと、喜んでいるんだろうな。
だって、少し甘みが膨らんだもの。
池尻「オルランド」にて。
Orlando(オルランド)
- 電話番号
- 03-6427-0579
- 営業時間
-
18:00~1:00
定休日:定休 日曜
※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。
※電話番号、営業時間、定休日、メニュー、価格など店舗情報については変更する場合がございますので、店舗にご確認ください。
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