尾崎牛と京都牛、ブランド牛食べ比べの店も。
【連載】観光的、ではない京都人の日常メシ1泊5食巡り 京都市内中心部に住み日本中のグルメを知り尽くし、メディアに引っ張りだこの賢人・門上武司さん。あらゆるガイド本で扱われるこの街にもまだまだ穴場、しかも日常価格で楽しめる店がある。京都に1泊したらそんな店をフルコースでめぐりたい。1泊の京都で5回も味わえる、「知らない京都人の日常メシ」とは?
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- まとめ
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- 肉
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- Summary
- ・京都人の日常の京都
・尾崎牛を贅沢に!
・手打ちパスタが自慢のイタリアン
・「江戸」のそば
・たしかな味わいのマンデリン
・和素材の中華
尾崎牛と京都牛を食べ比べる店でいただく、肉の旨さ溢れるカレー
観光客は、京都に「はんなり」を求め、つい日本料理ばかりに目が向くのではないだろうか。
でも、地元民は少し違う。
京都は牛肉を食べる文化が根付いている都市だし、実は焼肉店も多い。
もしかしたら、近江・松坂など産地に近いことが影響しているのかもしれない。
近年ではそんな中に「京都牛」という文字もよく見受けられる。
そんな、京都の「肉食文化」が顕著に見られるお店でまずはランチとしたい。
新京極の雑居ビル2階、鉄板×フレンチをコンセプトとした『グラン・テロワール』だ。
宮崎で肥育され、いまやフランスの星付きレストランでも評判の高い銘柄牛である尾崎牛のハンバーグや尾崎牛のランチセット、京都牛との食べ比べなど興味深いメニューが用意されている。
でも狙い目はカレーだ。
店長の高橋兼幸さんが「尾崎牛の余りをたっぷり使い、しっかり煮込んでいます」と語る贅沢なカレー。
スパイシーだが、牛肉の旨さが印象的な味わいとなっている。
こんなカレーを食べると、いかにいい素材をどれだけ使うかが大切だということを知らされる。
でも、あんなメニューを見ると次はハンバーグあたりを食べたい。
グラン・テロワール
- 電話番号
- 050-5571-6798
- 営業時間
-
11:30~L.O.14:00、17:30~L.O.22:00
定休日:定休日 水曜
※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。
※電話番号、営業時間、定休日、メニュー、価格など店舗情報については変更する場合がございますので、店舗にご確認ください。
伏見・中書島の話題のイタリアン
夜は、近年話題となっている中書島の『センプリチェ』というイタリアンを強く推したい。
京阪電鉄・中書島駅から歩いて3分ばかり。
以前と違って、現在は特急停車駅となっているので京都の中心部からも思っているより近い。
カウンターメインで、そこには引き出しがついており、カトラリーが入る。
メニューは1コースのみだが、興味深いのはパスタが3種類出てくること。
それとサラダもオススメ。
数種の野菜が入ったシンプルなサラダだが、ドレッシングが秀逸でこの日はカボスのソルベとパプリカクリーム。
これが毎月変わる。
パスタはコースのスターターとして一皿、魚料理のあとに二皿供される。
一種類は必ず包むタイプのパスタとなり、この日はツナペーストを詰めたトルテッリ。
「パスタがお好きな方が多いので、3種類にしました。自分の料理スタイルを表現しやすいのですべて手打ちパスタを提供しています」とオーナーシェフの西山哲平さん。
常に変化を求めるシェフの姿勢が、食べる側の意欲を盛り立ててくれる。
毎月でも通いたい一軒である。(予約は取りにくくなってるけど…)
センプリチェ
- 電話番号
- 075-605-4166
- 営業時間
-
11:30~L.O.13:00、18:30~L.O.20:00、月・火18:30~L.O.20:00
定休日:定休日 不定休
※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。
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神田「まつや」で修業した若き店主の打つそば
翌日の昼は三条通にある『そば処 大鶴』という蕎麦屋はどうだろう?
そば定食あるいは、ごまだれ蕎麦を頼んでみるのがいい。
そば定食は天ぷら蕎麦に白飯と小鉢、漬物がつく。
天ぷらはサクッとした衣の塩梅が見事で、海老は中からじんわり甘みが溶け出してくる。
茄子も適度に水分が抜け、うま味が凝縮。天ぷらの滋味と脂分が蕎麦と美しい相性を見せる。
ごまだれもごまの風味がしっかり生きている。
ここの若きご主人は東京で修業されていたと聞いていたが、訊けば「神田の『まつや』で働いていたました」との返事。
なるほど、な内容である。
<メニュー>
そば定食980円など
そば処 大鶴
- 電話番号
- 075-221-4434
- 営業時間
-
11:00~20:00(土曜~18:00)
定休日:定休日 日・祝
※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。
※電話番号、営業時間、定休日、メニュー、価格など店舗情報については変更する場合がございますので、店舗にご確認ください。
コーヒーは、まずマンデリンからはじめよ
ランチのあとは、近頃、以前にも増して観光客で溢れかえる錦小路市場をぶらぶら歩きながら四条通りにある『生きている珈琲』という店へ。
ビルの地下にある店なのだが奥行きがとても長い。
初めて入るコーヒー店ではマンデリンを注文するのが私の流儀だが、みなさんはどうだろう?
私はマンデリンとトーストを頼んだ。
自家焙煎、ペーパーフィルターでコーヒーを淹れる。その姿を見るのも楽しい。
マンデリンは苦味が主体で、その中にどんな味わいが隠れているかを探る。
この一杯はガツンとした苦味の中に細やかな甘みとかすかな酸味がいた。
そこにバターを塗ったトーストの脂分が優しさを添えてくれる。
コーヒー関連のグッズやドリップパックもあるので、ドリップパックの購入もオススメしたい。
<メニュー>
マンデリン -トバコ- 700円
バタートースト 300円など
生きている珈琲
- 電話番号
- 075-255-3039
- 営業時間
-
10:00~L.O.19:30、金・土・日~L.O.21:30
定休日:不定休
※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。
※電話番号、営業時間、定休日、メニュー、価格など店舗情報については変更する場合がございますので、店舗にご確認ください。
和素材を用いた中華の新店
京都・日常の旅の最後、夜は河原町丸太町あたりで中華はどうだろう?
『和漢同菜 唐朝』という今年開店したばかりの店をオススメしたい。
前菜の盛り合わせが人気で、この日はキュウリの酢漬け、酔っぱらい海老、トマトの甘酢漬け、大根とクラゲ、蒸し鶏が供されたが、どれも味の輪郭がしっかりしており、スタートから盛り上がる内容だった。
油淋鶏(ユーリンチー)も想像とは違うものが出てきた。
「和漢同菜」という名の通り、中華料理でありながら和素材が巧く取り入れられていて、この油淋鶏も上にのった万願寺唐辛子の味と視覚に訴えるインパクトが大きい。
また、海老と野菜のシンプルな塩炒めも海老の味わいを存分に引き出していた。
こんなふうに、気軽に訪れることができる一軒との出会いはありがたい。
今回の京都は一人でも十分楽しめるコースだと思う。
※門上武司さんのスペシャルな記事『恥をかきたくない人のためのオトナの京都の遊び方【うつわ編】~何度通っても常連になれない貴方のために~』はこちら
和漢同菜 唐朝
- 電話番号
- 075-255-6663
- 営業時間
-
11:30~14:00 17:00~21:30(LO)
定休日:定休日 木曜
※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。
※電話番号、営業時間、定休日、メニュー、価格など店舗情報については変更する場合がございますので、店舗にご確認ください。
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