代々木上原、若手のホープが選んだのは日本未入荷の1本
【連載】東京・最先端のワインのはなし verre6 ヴァンナチュール。自然派ワインとも訳されるこのワインは、これまでのスノッブな価値観にとらわれない、体が美味しいと喜ぶワイン。そんなワインを最先端の11人が紹介する。
- レストラン
- ワイン
- 代々木上原
- 東京
- 連載
はてぶ - LINE
- Summary
- ・2012年に開業したワイナリー
・ナントとアンジュの中間あたり
・シュナンブラン100%
Les Champs Jumeaux Blanc2013(レ・シャン・ジュモー)
代々木上原駅の目の前のビストロ「メゾン サンカントサンク」。こちらのワインをセレクトし、1階の立ち飲みスペースで一人、ワインに黙々と向き合う田井良樹さん。もともとグランヴァンの勉強にフランスに渡ったものの、現地で出逢ったワイン(ピエール・ボージェのシャンピニオン・マジック2005)によって、ワイン感が変わったという若干28歳の若手が選んだ1本はこの夏出逢った生産者のシュナンブランだった。
<田井さん>
この生産者は今年8月に「アヒルストア」の齊藤さんと一緒にフランスに行った時に訪れたんです。 ロワール地方で都市でいうとナントとアンジュの中間あたりにあるモントルレという農村コミューンです。
生産者のMathieu L'Hotelier(マチュー・オテリエ)という人は、歳は訊いていないけど、まだ若く20代だと思います。もともとマルク・ペノのところにいて独立してまだ3年ほど。
印象に残っているのが、とても変わった人だっていうことですね。マルク・ペノさんはナチュラルな造りではあるけど、研究者のような姿勢でワイン造りに取り組むのに対して、彼は完全にスピリチュアルの人。
いまは2haの土地にシュナンブランの畑とグロローとガメイ混醸の畑があるそうです。
収穫の時期になると、収穫者と2日間酒を飲みながら話をするそうなんです。それで、いい雰囲気になってから収穫するという。あと、池田亮司というパリ在住のエレクトロニカのミュージシャンがいるんですが、醸造中は彼の音楽をワインに聴かせるというんです。地面のエネルギーが宙を舞ってワインにいい影響が出るということを真剣に話すんです。他のものが見えてなく、ワイン造りしか考えていないんですよね。
商品を作っているというスタンスじゃなく、ビジネス的じゃない。本当にすごくピュアな人。
この2013年は、かなりミネラル感がしっかりしていますね。そして、酸味が乗っている。ただ、まだ飲み頃は先ですね。せめて1~2年、願わくばあと3年は待ちたいですよね。
味わい的にはダミアン・ビュローとグリオットの中間のような感じ。特に、ビュローのミル・サボールが近いかと思っています。しっかり旨味がのっていて、酸化的なニュアンスがあります。熟成が楽しみな1本ですね。
メゾンサンカントサンク
- 電話番号
- 03-5454-5631
- 営業時間
-
17:00~1:00(1Fは18:00~)
定休日:定休日 日曜(月曜が祝日の場合は日曜営業、翌月曜が振替休日)
※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。
※電話番号、営業時間、定休日、メニュー、価格など店舗情報については変更する場合がございますので、店舗にご確認ください。
はてぶ - LINE