オープン前から満席!名店『味坊』の新店『味坊鉄鍋荘』が最強美味すぎる

東京・NY・パリ、世界の食トレンドの最前線を走る街を中心に、国内外を問わず、「次に食べるべきもの」「こんど行きたい店」をクローズアップしていきます。

高橋綾子

Summary
1.中国東北地方の家庭の味を再現
2.料理のテーマは"やさしい味"
3.流通されていない日本の食材を使用

メインはテーブルに設置された「鉄鍋料理」

2015年12月23日のグランドオープンを待たずして満席状態! それもそのはず、あの羊料理の名店、神田『味坊』の梁宝璋氏の新店なのですから。この『味坊鉄鍋荘』は、梁さんが育った中国東北地方の食文化を伝えたいという想いを込めて作った店。家には大きな鍋があり、煮る、焼く、揚げる、蒸すなど、ほとんどの料理を鍋ひとつで作っていたそうだ。だからメインは「鉄鍋料理」。コースでは2種類の鉄鍋料理をテーブルで楽しめます。本日いただいたのは「豚スペアリブといんげんの家庭風煮込み」。できるだけやさしい味にしたいと、30-40分ほど出汁が半分くらいになるまでゆっくり煮込む。まずは、ほろほろと崩れるスペアリブを楽しむ。八角の効いた醤油味の鶏スープに、トウモロコシのパンを付けて食べれば、ハイ!次の予約決定です。

一度は頼むべし!コスパの高い5,000円のコース

メインは鉄鍋料理なのですが、コースだと前菜がなんと7種も出てきます。これがまたおいしいのなんのって。「押し豆腐の冷菜」は東北地方のほとんどの家庭で共される料理だそう。弾力があり、ゴマ油の香りが食欲をそそります。

同じく鉄鍋料理の前菜として欠かせないのが「昆布の黒酢マリネ」。宮城の三陸ワカメ漁師から直接仕入れた昆布は滑らかで、ニンニクの風味が白ワインと良く合います。
そんな前菜が7種も出て来ればお酒も進んでしまうのは至極当然。ビール、ハイボール、紹興酒もありますが、おすすめはデバートなどに流通していないワイン。ボトル3,000円台が中心で懐にも優しくて嬉しい。掘り出し物がありますよ!

日本全国の伝えるべき食材を厳選

今日イチは青森の「大鰐温泉モヤシ」。今が旬で美味しいです!なんて軽い言葉で表現しては申し訳ないほどの、少しミネラル感のある濃い豆の味とシャキシャキした歯触りは、大地のパワーが満載。
その食材の仕入れは、この度、梁さんがタッグを組んだ小林淳一氏。なかなかお目見えしない地方の隠れた秀逸な食材を見つけては赴き、直接仕入れているそう。日本にはこんな野菜があったのか!と、出会えたことに感謝してしまうくらいです。そして、この逸材を料理するのは北京のホテルで研鑽を積んだ張子謙シェフ。盛り付けの美しさと繊細な味付けが持ち味。連日満席になるのも頷けます。
優しく、どこか懐かしい味にリピート確定。すべての料理を制覇するまで通い続けたくなりました。

(メニュー)
コースA(前菜5品+泡菜2品、鉄鍋料理2品、饅頭、蒸(水)餃子、デザート)/5,000円
コースB(前菜3品+泡菜2品、鉄鍋料理1品、饅頭、蒸(水)餃子、デザート)/3,500円
※アラカルトはコースをオーダーした場合のみ追加可能
前菜/1品500〜1,280円
鉄鍋料理/1人前700〜1,400円(2人前より)
ボトルワイン/2,800円〜
すべて税別

味坊鉄鍋荘(アジボウテツナベソウ)

住所
〒110-0005 東京都台東区上野1-12-9
電話番号
03-5826-4945
営業時間
18:00〜23:30(22:30L.O.)
定休日:無休(日祝は予約のみ営業)
公式サイト
公式ページhttps://www.facebook.com/ajibonabe0513/

※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。
※電話番号、営業時間、定休日、メニュー、価格など店舗情報については変更する場合がございますので、店舗にご確認ください。