モツ・イタリアン? 神田で見つけたトラットリア、ではなくトリッペリアって何だ?
【連載】小石原はるかの「いま、飲みにゆきます」 八軒目 トレンドに詳しく、「東京最高のレストラン」から「東京カレンダー」などに至るまで、引っ張 りだこの小石原さん。そんないろんな店を知り尽くした彼女が愛している店とは?ホントの、いい店うまいい店に飲みに行っていただく。
- レストラン
- イタリアン
- 東京
- 神田
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- Summary
- 1.トリッパが主役のイタリアン
2.オープンから約10カ月の穴場
3.あれば必食!「TRIPPERIAのラザニア」
昔マドンナ、今ミランダ・カー。えー、何のことかというと「この人が取り入れている美容法や健康ネタは流行る」というセレブリティの代表格です。たとえば、マクロビオティックはマドンナが、ココナッツオイルはミランダ・カーがブレイクの火付け役。なので、万が一にもミランダ・カーがミラグレーン(©日邦薬品工業)を愛用してイマース、なんてことになったなら、サマンサ・タバサや黒烏龍茶ばりにメジャーになって、今以上に入手困難になってしまうこと確実……!
そんなミランダ・カーが実践しているという「レモン白湯」をご存知でしょうか。単にお白湯にレモンを絞るだけなのですが、これがまあ、デトックス効果アリ、代謝アップなどいいことづくめ。で、万年食べ過ぎ飲み過ぎのわたくし、先日ミラグレーンの威力を持ってしても肝臓ならびに胃腸がグロッキー(死語)……と痛感した日に、ためしにレモン白湯だけをひたすら飲んで過ごしてみたところ、なるほど、身体スッキリ曇りなし(©メガネクリンビュー)!
と、いつになく晴れやかな内臓で今宵訪れますは、神田『トリッペリア ミア』。「え、トラットリアじゃないの?」というツッコミはお門違い。“TRIPPERIA”=トリッパ、つまり内臓が主役のイタリア料理店、なのであります。リセットした我がモツに、美味なるモツを速攻チャージ!
こちら、トスカーナへ修業に行き、彼の地ではポピュラーだという“TRIPPERIA”という業態に魅せられた店主・山内美弥さんが、昨年6月にオープン。数多イタリア料理店がある東京で「個性のある店を作りたい」という思いを実らせた場所なのであります。
看板メニューである「トリッパのトマト煮込み」は、クニュッとした独特の食感は残しつつしっとりと煮込まれたトリッパ(ハチノス・牛の第2胃)と一緒に、さまざまな豆もミックスされていて食べごたえアリ。まろやかな味わいも申し分ナッシン!
「白センマイ(牛の第3胃)のマリネ」は、本来はダークグレーなセンマイを、丁寧に湯むきして白くピカピカの状態に。
トマトの酸味が効いた爽やかな一品はスターターに熱烈推奨だし、トリッパやハツ、レバーにセモリナ粉をつけて手早くカリッと揚げた「モツのフリット」もアルコールを召喚しすぎて辛抱たまらん美味しさで、名曲「浪花恋しぐれ」ばりに“酒や!酒や! 酒買うてこい!(©岡千秋)”と叫びかねない感じですが、ご安心召されよ、ワインは売るほどあります(当然)。
そして、メニューにあったらラッキーなのが「TRIPPERIAのラザニア」。ひき肉、牛すじ、牛タンなどぐつぐつ煮込んで作るボロネーゼの用意があるタイミングに登場するレアキャラで、濃厚なソースとラザニアの生地が織りなす味の多重奏や〜……と、勢い余って彦麻呂さん気取りに! すみません、赤ワインを至急もう1杯! あゝ、乾いた砂が水を吸うように、レモン白湯で蘇った肝臓がアルコールを快調に吸収していく……!
とにもかくにも、ゆったりと奥行きのあるカウンターは居心地がいいし、山内さんのつかず離れずさりげないサービスも心地よいし、なにより、料理がどれも、力強さと細やかさのバランスがいい感じ……というわけで、マドンナやミランダ・カーの力を借りずとも流行っちゃう予感しかしていないので、モツ好きな皆様に於かれましては、大至急現場へ急行願います!
<メニュー>
白センマイのマリネ 700円
トリッパのトマト煮込み 1,000円
TRIPPERIAのラザニア 1,400円
グラスワイン 500円~
ボトルワイン2,800円~
TRIPPERIA MIA(トリッペリアミア)
- 電話番号
- 03-5244-5733
- 営業時間
-
11:30~L.O.14:00、17:30~L.O.22:00
定休日:定休日 日・祝、第3土曜
※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。
※電話番号、営業時間、定休日、メニュー、価格など店舗情報については変更する場合がございますので、店舗にご確認ください。
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