【新・カレーの聖地】なぞの圧倒的密集率! カレーを呼ぶ街、原宿・神宮前二丁目
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- 1.300m四方に行列店がひしめき合う、驚異の密集率!
2.伝説の系譜店、多彩な食材使い、デザイナーからの転身……個性派ずらり
3.神宮前二丁目がカレー屋を呼ぶ理由
なぜ、神二にはカレー店が多いのか――。
原宿と千駄ヶ谷の中間に位置する、神二(じんに)こと神宮前二丁目。たった300m四方ほどの小さな区域の、とりわけ神宮前二丁目交差点付近には、伝説と呼ばれた『GHEE』あらため『BLAKES』、『ヘンドリクスカレーバー』『MOKUBAZA』『rico curry』『YOGORO』『イロドリ』、西へ進めば『CURRY UP』が店を構える。この密集率、タダゴトじゃない。
カレーの聖地と呼ばれて久しい神保町やカレーフェスに沸く下北沢、名店多き銀座と比べれば総数は圧倒的に少ない。しかし、そのどれもが実に個性に溢れる。
伝説の系譜店、多彩な食材使い、デザイナーからの転身……個性派ずらり
文学界から芸能界まで幅広い支持を得、神二カルチャーに多大な影響を与えた『BLAKES』(元GHEE)については、dressingでもすでにご紹介したとおり。
そして、ファッションデザイナーのNIGO氏がプロデュースしたのが『CURRY UP』。店名の名付け親はファレル・ウィリアムス――というのは有名な話。
トマトの水分のみで仕込むバターチキンカレー、これがするりと胃に収まる。煮込みに6日間かける牛スジカレー。舌の上で繊維がほどけ、フルーツの甘みと交わりを以って溶ける。このコンビネーションに色彩豊かな薬味が華やぎを生む。
異色の経歴を持つ店主の店もある。
2004年オープンの『MOKUBAZA』店主・宮本英哲氏は元グラフィックデザイナーと、アパレルブランドが目立つ同エリアに親和性が高い転身だ。かつてプロスノーボーダーを志したこともある店主の愛する山小屋を店のコンセプトにした。前職の感性そのままに、翡翠をくすませたような壁色は随所に光るアンティーク雑貨とのなじみもいい。看板メニューは全面をチーズに覆われたドーム型キーマカレー。幾度もマイナーチェンジを遂げてきた。曰く「日本一だと思っています」。10時間以上炒めた玉ネギのうまみとスパイスの芳香が何層にも重なったアツい一皿でキーマカレー界の頂点を目指す。
以前の『GHEE』のように、バーを間借りするヤドカリ式営業を取るのが、連日行列ができる『rico curry』だ。
店を営む坂本夫妻はタブーを恐れない。アジア全土を巻き込む姿勢はズワイ蟹入り鶏団子のスープカレー、スンドゥブ風カレー、アールグレイポークのココナッツカレーと、凡百のカレーとは一線を画す組み合わせが評判。食材同士の出会い頭の事故、否。高精度の掛け算でファンの冒険心をくすぐる。
今回、紹介出来なかったが、自然派ワインや酒肴とともに楽しませる店もある。かの有名なギタリストの名を冠した『ヘンドリクスカレーバー』。こちらは、鯖あり、猪あり、マトンあり、ととかく食材領域の広さで群を抜いており、近隣にビクタースタジオがあることから音楽業界関係者も多く足を運ぶ。
また、エスニックを得意とするハーブ使いの名手『イロドリ』や元ファッション誌ライターが営む『YOGORO』などがこの狭いエリアでしのぎを削る。
神宮前二丁目がカレー屋を呼ぶ理由
この高い密集率については、『GHEE』を集積の発端とする説が有力だが、駅からの距離と坪単価もその一助を担う重要なカギだろう。原宿、千駄ヶ谷の両駅から徒歩10分を要する神宮前二丁目。家賃が駅前よりやや安いということもあり、挑戦者の背中を押しうるはずだ。
では、土地の色はどうか。同エリアの骨子となるのは、下町情緒が漂う「神宮前二丁目商和会」。この昔ながらの商店街を軸にファッションやアートギャラリーといったクリエイティブが活発に重なる。2014年には「東京にもうひとつの二丁目を」とLGBT向けのコミュニティスペースがオープンし、地域民との交流も盛んに行われるなどなかなかの寛容さをみせる。
このエリアの新旧が柔らかに交わる気取りのなさはオーナーシェフの個性派店を受容し、支え、育てる上で欠かせなかったはず。
他のカレータウンと明らかに異なる、穏やかな熟成をみせる神二の5年後、10年後に期待だ。
(取材・文/井上こん)
(メニュー)
『CURRY UP』
・バターチキン&牛スジカレー 1,100円(Mサイズ)
・キーマカレー&ほうれん草のカレー 1100円(Mサイズ)
・やさいのカレー 1,000円(Mサイズ)
・マンゴラッシー 400円
『MOKUBAZA』
・チーズキーマカレー 1,120円
・焼きエッグキーマカレー 1,050円
・ローストトマトキーマカレー 1,120円
・アボカドキーマカレーカレー 1,120円
『rico curry』
・日替わりカレー 750円
・バターチキンカレー 750円
・山椒ポークカレー 850円
・クリーミー海老カレー 750円
※価格はすべて税込
CURRY UP
- 電話番号
- 03-5775-5446
- 営業時間
-
11:00~21:00(L.O.20:30)、日曜11:30~20:00(L.O.19:30)
定休日:定休日 不定休
※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。
※電話番号、営業時間、定休日、メニュー、価格など店舗情報については変更する場合がございますので、店舗にご確認ください。
MOKUBAZA
- 電話番号
- 03-3404-2606
- 営業時間
-
11:30~15:00(L.O.14:30)、19:30~23:30(L.O.23:00)、月曜19:30~23:30(L.O.23:00)
定休日:定休日 日・祝
※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。
※電話番号、営業時間、定休日、メニュー、価格など店舗情報については変更する場合がございますので、店舗にご確認ください。
rico curry
- 電話番号
- 090-5260-5208
- 営業時間
-
12:00~14:30
定休日:定休日 土・日・祝
※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。
※電話番号、営業時間、定休日、メニュー、価格など店舗情報については変更する場合がございますので、店舗にご確認ください。
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