カジュアルスタイルの天ぷらでストップ和食離れ! 荒木町で味わう、創作天ぷらが斬新&うますぎた
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- 1.懐石料理出身のオーナーが始めた天ぷら専門店『天ぷらDining ITOI』
2.これが天ぷら店!? まるでカフェのような内装にBGMは洋楽レゲェやスカがかかる
3.王道のエビ天からパクチーを使った創作天ぷらまで! 天ぷらの新たな可能性とおいしさを発見
寿司やすき焼きと並んで、「贅沢がしたい」という時に食べたくなるのが天ぷらではないだろうか。ちょっぴりオシャレをして、割烹に足を運ぶ。そういう「特別感」も天ぷら専門店ならではである。素材と油しか使わないシンプルな調理法である分、家庭の味とプロの差が如実に表れる。天ぷらは、”プロの経験と技術を買う“、そういう料理だからこそ、高いお金を払っても満足度はそれを上回る。
とはいっても、お手頃な価格でおいしい天ぷらを食べたいのも本音である。それが叶うお店が荒木町にあるということを聞きつけ、歩みを運んだ。なんでも、懐石料理出身の板前が、カジュアルかつリーズナブルに食べられる天ぷら屋を始めたというではないか。
“天ぷら専門店”のステレオタイプ的なイメージを払拭! カフェのような空間で本格天ぷらを
四ツ谷三丁目駅から徒歩3分。2016年4月30日、杉大門通りにオープンした『天ぷらdaining itoi』にやってきた。
店内はカフェのようにカジュアルな雰囲気。BGMにはオーナー・糸井勇一さんがセレクトしたレゲエやスカ、ジャスなどが流れる。この空間に割烹着なんて似合わないと言わんばかりに、スタッフの制服はTシャツにキャップ姿とラフスタイル。ピアスやメガネもおしゃれに決まっているではないか。
「懐石料理出身で10年以上、板前として勤めていました。しかし、日本料理業界の閉鎖的な風習や文化に、ある時、『もう嫌だ!』と思って、きっぱり辞めてしまったんです」とこれまでの経歴を話始める。学生時代には美容師を志したこともある糸井さんにとって、染髪やピアスがNGだったり、なにかと制約の多い、職人気質な考え方に嫌気が差してしまったという。
「愛用していた包丁も後輩に譲ったりして。きれいさっぱり何もなくなった所で、さぁ次はどうしようかと考えていた時、北千住にあったアメリカンダイナ―でハンバーガーを食べたんです。この雰囲気、良い! と思って、翌日すぐに面接に伺いました」と和食からアメリカンフードへ180度の転身。約4年間、そのお店に身を寄せた。
「その後、色々お店を見て回って、『やっぱり自分には和食が合っている』と原点に戻り、自分の好みの空間で和食をやりたい、そういう思いで、天ぷら専門店をオープンさせました。板前時代に揚げ場を担当していた時、大将に『お前の天ぷらはうまい! 店を開けるよ』と言われたこともきっかけになっています」と話す。
こちらで提供されるメニューは、クラシックな天ぷらから創作天ぷらまで幅広い。若い世代にも気軽に、本格天ぷらを食べてほしいという糸井さん。創作天ぷらは、懐石料理で培った技術を用いて、糸井さんの感性でこれまでの天ぷら界ではみられなかった食材の組み合わせを楽しめる。
一枚の絵画のように美しい本日の天ぷら盛り合わせ
この日はカシワ、ナス、アナゴ、アスパラ、レンコン、海老の6種類の天ぷらがお皿を彩った。盛り付けにも和の技法を存分に活かし、立体感ある華やかな見た目で楽しませる。揚げ油は白絞油とごま油を8:2で調合し、仕上がりも薄衣で軽やか。特製天つゆ、沖縄の海水塩、抹茶塩でいただき、薬味の大根おろしとしょうがはお好みでプラスしよう。さらに、好みの天ぷらをオーダーして、オリジナルの天丼や天茶を作ってもらうことも可能だ。
和×パクチーの相性が抜群すぎる! パクチーとエビのかき揚げ
サクッという歯触り、エビのみずみずしさ、パクチーのエスニックな香り、特製天つゆのコク、そのすべてがまるで音符のように口の中で弾み、喉を通るころには見事なハーモニーを奏でる。
エビと三つ葉の組み合わせは和食ではよく見られるが、三つ葉の代わりにパクチーを使用したことで、エキゾチックな創作天ぷらが完成した。パクチーと天つゆが意外にも相性ピッタリなのだ。
「天つゆはカツオと昆布からだしをとっています。お客さんからも『天つゆがおいしい』と好評です」と糸井さん。手間や時間を惜しまず、これまでの経験で培った技を惜しみなく振るう。価格は安いのに、味は天ぷら専門店の看板に偽りなし。オープンして半年もたっていないのに、口コミで広がりすぐに常連客ができたというのも納得だ。
創作天ぷらを心行くまで! アボカドの天ぷらわさび醤油と紅しょうがのかき揚げ
焼アボカドや揚げアボカドはたまに見かけるだろうが、天ぷらでアボカドというのは珍しい!外はさっくり、中はホクホク、スナック感覚で食べられる。サツマイモやカボチャと並んで、箸休めとしていただきたい。紅しょうがのかき揚げは、「どうして今まで食べたことがなかったんだろう」と感じるくらい風味が良い逸品。天つゆをたっぷり吸わせていただけば、最良のお酒のおともになるだろう。
お酒は、KENZO ESTATEのアスカなどワインをはじめ、日本酒も珍しいものを取り揃える。料理がリーズナブルな分、いつもより贅沢にお酒を嗜む、そんな至福の瞬間も同店でなら手にできる。今宵は天ぷらをつまみに一杯、気軽に立ち寄ってみてはいかがだろう。
(取材・文/カメイアコ)
【メニュー】
本日の天ぷらの盛り合わせ 900円
パクチーと海老のかき揚げ 680円
アボカドの天ぷらワサビ醤油 480円
紅しょうがのかき揚げ 480円
KENZO アスカ ボトル 白7,000円、赤10,000円
日本酒 中500円、大640円
天ぷらのコースは1,800円、3,000円、4,000円
※価格全て税抜
天ぷらDining ITOI
- 住所
- 東京都新宿区舟町5
- 電話番号
-
050-5488-0572
(お問合わせの際はぐるなびを見たというとスムーズです。)
- 営業時間
-
ディナー 17:00~23:30
(L.O.22:30、ドリンクL.O.22:30)
定休日:不定休日あり
※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。
※電話番号、営業時間、定休日、メニュー、価格など店舗情報については変更する場合がございますので、店舗にご確認ください。
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