荒木町の鉄板中華『遊猿 ゆうえん』が超話題! 絶対行くべき『シャンウェイ』出身シェフの新チャイニーズ
荒木町(四谷三丁目)の店を構える鉄板中華の『遊猿(ゆうえん)』。同じく鉄板中華で名高い『青山シャンウェイ』で約10年間腕を磨いたシェフが開いた、新しい中華スタイルのお店です。鉄板で仕上げる「スパイシー×濃厚」な中華料理(中国料理)の味わいが醍醐味。高級中華と大衆中華のど真ん中に位置する使いやすい中華料理で、使い勝手も抜群。一人でもグループでも楽しいし、ランチもディナーも大満足。予約を推奨します。
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- 1.鉄板中華で名高い『青山シャンウェイ』出身のシェフが開いた『遊猿(ゆうえん)』【荒木町・四谷三丁目】
2.高級中華と大衆中華のど真ん中に位置するカジュアルチャイニーズ
3.山小屋風の空間デザインで日常使いできる親しみやすさが魅力
東京・新宿区、メトロ丸ノ内線・四谷三丁目駅から徒歩5分の、金丸稲荷大明神すぐ近く。かつては花街だった風情の残る荒木町の車力門通りに、『遊猿 you-en(ゆうえん)』は店を構える。オーナーシェフは、大内誠也さん。“鉄板中華”で名高い『青山シャンウェイ』で約10年間腕を磨き、満を持して独立オープンしたカジュアルチャイニーズだ。
どの席からも大内さんの仕事ぶりが伺えるオープンキッチンで、お客に向かって調理するよう設計された鉄板をフル回転させながら、飛ぶように料理に向き合う。“鉄板中華”というコンセプトは『青山シャンウェイ』の調理法を踏襲した形だが、「鉄板で仕上げる料理は、焼いている時に食材から様々な油が散らばって、その油やうまみが融合されて味に奥行きが出るんです」と大内さんは話す。そんな『遊猿』の醍醐味である“鉄板中華”を、まずは味わってみよう。
鉄板で仕上げる「スパイシー×濃厚」の二重奏が味の醍醐味
その一つが、茨城県産「極豚」を使った濃厚な「スペアリブ鉄板豆豉炒め」だ。スパイシーでこってりとしたタレをまとうスペアリブは、丁寧に下処理を施して厚みある鉄板でじっくりと焼くためスーッと噛み切れるほど柔らかく、ジューシーなひと皿だ。この“スパイシー”と“濃厚”が、大内さんの料理の持ち味。「僕の料理は、決して優しい味ではありません。濃いと言われる一歩手前のギリギリのラインを狙いたいなと思って仕上げています」。ビールや紹興酒がすこぶる進む、記憶に残る味わいだ。ダイナミックな鉄板料理の他、前菜をはじめとする一品料理は、仕入れ次第で随時入れ替わるが、ひと皿ひと皿、個性ある表情の料理が揃う。
鉄板料理が始まると、ジューシーな香りと音が立ちこめる。目の前のカウンター席はもちろん、テーブル席に座っていても五感が刺激される時間だ。華麗な手さばきで焼き上げる大内さんは、舞台の主役のように注目の的だ。
ところで、乾杯の飲み物と同時にオーダーしたい料理が「前菜盛り」である。それぞれ単品メニューの用意もあるが、何といっても盛合せがお得。この日は、ムース状にした湯葉に紹興酒に漬けたウニを絡めていただく「うにゆば」(写真中央)、ぷっくりした食感の「ツブ貝の紹興酒煮」をはじめ、左回りに「豚肩ロースとカシューナッツの黒酢和え」、「白イカ葱生姜和え」「蒸し鶏の香味ソース」「クラゲの漬物」と贅沢な盛合せである。写真は2人前全6品だが、1人前なら2〜3品など、人数に応じてきめ細やかに対応する。
とろ~っとフカヒレがあふれ出す春巻きなどオリジナル料理も
“鉄板”以外の料理も大内さんの調理技術が光る。「はまぐりと黄ニラのピリ唐炒め」はその一つ。紹興酒を使って一度ハマグリを蒸してうまみを抽出し、その後、ニンニクと唐辛子を炒めて紹興酒を注ぎ、そこにハマグリと抽出したハマグリのだしを入れ、さらに鶏ガラスープで味を調整し、仕上げに黄ニラをたっぷり投入する。滋味あふれるハマグリと、黄ニラのシャキシャキとした食感を楽しみながら、スープまで飲み干せる一品だ。「お客様がハマグリを食べ終わったタイミングで、もち米で作るおやきを提供します。残ったスープに浸して食べていただいています」と大内さん。
大内さんが捻りに捻り創作したオリジナル料理もいただける。それが「フカヒレと干貝柱の春捲」である。「フカヒレスープを春巻きにして閉じ込めたような料理です」と、大内さんが表現するように、カリッとした皮の中は、今にもあふれ出そうな、とろとろのフカヒレがぎっしり。口に含むと、干貝柱が時折プチッと当たるのだが、「カリッ」「とろり」「プチッ」の協奏にため息が漏れる。まずは、そのままで。その後、好みに合わせて黒酢を付けて食べてみよう。
杉の木をふんだんに使用した自称“山小屋中華”
内装も大内さんの趣向が反映されている。どんな空間を目指したかと尋ねると、“山小屋中華”との答えが飛んできた。カウンター6席、テーブル18席の店内は、杉の木をふんだんに使用した山小屋風。気軽に立ち寄ってもらいたいとの思いが込められている。山小屋風は、大内さんのアイデアなのだろうか。「はい、僕、山が好きなんです。だから、自分の店を持つなら山小屋のように仕立てたんです」。
店内は、従来の中華料理が持つイメージを覆す内装。木をふんだんに使った山小屋のような設えは、テーブルや椅子、ランプシェードにいたるまで杉の木で、軽快に流れるジャズと相まって、心地良く落ち着ける雰囲気を醸し出している。
カメ出し紹興酒5年ものは香りまろやか味スッキリ
店内の目立つ位置に置かれたカメ出しの紹興酒は「紹興老酒 5年熟成」で、まろやかな味わいとスッキリとした味わいが特徴だ。「初めて飲んだ時、雑味がなくその飲みやすさに驚きました。都内でも扱っている店はほとんどないかもしれません」と大内さん。この紹興酒は料理にも使用し、蓋を開けて注ぐ瞬間、店内に香りが立ちこめる。
1合650円とリーズナブルなのは、気軽にたくさん飲んでもらいたいという思いから。料理を選ばず、紹興酒を飲み慣れない人にもおすすめだ。グループで来店した場合は、7合まで入る土瓶に入って供される。8年もののボトル3,000円(税抜)、10年もの4,500円、20年もの5,400円もすべて5年ものと同じ銘柄で、「今まで苦手だった紹興酒の概念が変わった」と、この紹興酒のおいしさに開眼する人もいるという。
「これまで働いてきた『青山シャンウエイ』等は、ベースが上海料理だったので、カテゴリー的には上海料理になります。けれども、築地に仕入れに行って、いろんな食材に出逢って、これを使ってみたい、こんな料理にしよう、というのが僕のスタイル」と、大内さん。カテゴリーにとらわれない料理を、自身がワクワク楽しみながら、山を登るような冒険心を持って厨房に立つ日々だ。荒木町の山小屋へ、お腹を空かして遊びに行こうではないか。
遊猿(ユウエン)
- 電話番号
- 050-3374-3725
- 営業時間
-
ディナー:18:00~23:00(L.O.22:00) 月・火・木・金 ランチ:11:30~14:00(L.O.13:30)
定休日:毎週日曜日 祝日
- 公式サイト
- 公式ページhttp://you-en.jp/
※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。
※電話番号、営業時間、定休日、メニュー、価格など店舗情報については変更する場合がございますので、店舗にご確認ください。
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