レア銘柄も好きなだけ味わえる! 日本酒55種がたった3,000円で飲み放題のコスパ最強店が四谷に登場

松井一恵

Summary
1.日本酒を柱に、生ビールも焼酎も時間無制限で飲み放題
2.おつまみは無期限チケット制を導入
3.掘りごたつの小上がりもある着席スタイル

JR四ツ谷駅から新宿通りを西へ。夕暮れ時には仕事上がりの一杯を求めてオフィスワーカーが繰り出すこの界隈。懐に優しく気軽な雰囲気の居酒屋が数多くある。ひとりでふらっと立ち寄れる店、グループでワイワイ飲める居酒屋など、四谷エリアを飲み歩く人はうまく使い分けているようだ。

が、そのどちらも楽しめる飲み処が、2016年12月13日にオープンした。店名は『義六本』。表の看板に書かれた「日本酒飲み放題、時間無制限」「日本酒巡りの旅に出よう」の言葉に手招きされて、地下にあるお店へ行ってみた。まずは入口で入場料3,240円を支払って飲み放題の権利をゲット。おつまみを注文したい人は、「おつまみ5枚綴りチケット」2,600円を支払うシステムだ。このおつまみチケットは期限が設けられていないので、何回かに分けて使うことができる。

レアな日本酒をはじめ生ビールや焼酎も飲み放題

日本酒を時間無制限・飲み放題で楽しめる店は都内あちこちにあるが、『義六本』には、常時55種の日本酒が、本醸造〜純米〜純米吟醸〜純米大吟醸と、バランスよく揃っている。「開店間もないですが、希少価値のある有名銘柄も小さな無名の蔵元の珍しい日本酒も、両方をラインナップするように心掛けていきたいですね」と、店長の神達善輝さんは意気込みを語る。さらに、日本酒だけでなく、生ビール、焼酎、ウイスキー、リキュール類、ソフトドリンクもすべて飲み放題というのも特徴だ。

入店したら、まず酒器を選ぼう。美しく並ぶ食器棚から好きな酒器を自由に選ぶのも楽しみのひとつだ。乾杯の一杯目は発泡系の銘柄を、フルートグラスに注ぐのはどうだろう? ふくよかな香りの日本酒ならロックグラス(写真・一番左)でゆっくり味わうのもいいかもしれない。熱燗ならばもちろん、ぽってりとした徳利とお猪口で、ちびりちびりやるに限るだろう。

まさかの「十四代」もおかわりをしていいんです

ずらりと並ぶ日本酒は、神達さんが選んだ今日のおすすめだ。この日目についたのは、やはり「十四代 本丸」と「十四代 中取り純米」。他店で注文しようものなら、1杯1,000円近くするかもしれない銘柄を、飲み放題にラインナップする太っ腹は、憎らしいほどだ。しかし、希少銘柄は1本のみの入荷だったり、季節限定酒も多いので、写真の銘柄が常時あるとは限らない。今日はどんなお酒と出逢えるのだろう……。行ってみてのお楽しみ、の心構えで訪ねよう。

「十四代」もいいが、左隣に写る「花陽浴(はなあび)純米吟醸無濾過生原酒」にも注目したい。こちらは、たった250石という小さな酒蔵「南陽醸造」(埼玉)自信作。酒袋からポタリポタリと落ちる最良の部分を瓶囲でとった雫酒で、袋吊りのお酒ならではのとろりとした口当りながら後味がスッキリしているのが特徴だ。

飲み放題では、せっかくなら馴染みのある銘柄より、初めて聞くとか、知っているが飲んだことのない銘柄に積極的にチャレンジしたい。新しい出逢いを求めて、神達さんのおすすめをご紹介いただいた。例えば高知県の高木酒造が醸す「豊能梅 純米吟醸」(写真上)。栓をポンと開けて注いだとたん、華やかで芳醇な香りが舞い上がる。「香りを楽しむならぜひ豊能梅を試してみてください」と神達さんは話す。

もちろんお燗にふさわしい銘柄だって勢ぞろい。その中から写真上の「山吹極 生もと純米無濾過原酒」(山形県/朝日川酒造)を熱燗で。ラベルに「燗がうまい」と明記してある銘柄だ。食中酒としてもぴったりだ。

おつまみは5枚・10枚のチケットで注文

おつまみは前払いのチケット制となっている。5枚綴り2,600円(1品あたり480円)と、かなりお得な10枚綴り4,100円(1品あたり380円)の2種類がある。グループでシェアしてもいいし、残ったチケットは次回使用できるので、10枚綴りがおすすめ。定番の「海鮮串揚2本」(写真)は、マグロ、タコ、ホタテを使用した熱々でサックサクで、日本酒によく合う一品だ。”どんな日本酒と合うだろうか”と悩んでいると、「スッキリした辛口がいいですね」と、神達さんがアドバイスしてくれた。

「なすの揚げ浸し」は、揚げなすにだしが染み込む上品なおつまみ。他に、冷奴、ゴマ豆腐、厚焼き玉子、馬肉炭火焼が人気メニューだが、今後は海鮮メニューに力を注ぎ、鮮魚の刺身など、日本酒が進むおつまみを揃えたいという。

前述の通り、『義六本』は、生ビール(サントリーモルツ)、焼酎(7〜8種類)、ウイスキー(1種類)、リキュール類(10種類)、ソフトドリンク(数種類)を揃えて、さまざまな好みに対応している。「以前、日本酒だけの飲み放題をしていましたが、日本酒以外も飲みたいというリクエストが多かったんです」と神達さん。経験を踏まえての試みに、評判は上々だ。いろいろなお酒を飲んで、笑って、語って、四谷の夜はゆるゆると更けていく。

【メニュー】
入場料金(飲み放題) 3,240円 
おつまみチケット5枚綴り 2,600円
おつまみチケット10枚綴り 4,100円
※価格は税込み

義六本

住所
〒160-0004 東京都新宿区四谷2-2-5
電話番号
03-3359-7277
営業時間
17:00〜23:00
定休日:土・日・祝
ぐるなび
ぐるなびページhttps://r.gnavi.co.jp/mvbe3npj0000/

※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。
※電話番号、営業時間、定休日、メニュー、価格など店舗情報については変更する場合がございますので、店舗にご確認ください。