つるっもちっ、のジャンボ餃子が超絶品!『東池袋「大勝軒」本店』はラーメンの神であり餃子の神でもあった

餃子で巡る世界の旅in東京 #15

Summary
1.つけ麺で有名な『東池袋大勝軒 本店』は、実は餃子もウマかった!
2.餃子は1個60g以上の大きさで、隠し味はなんと味噌
3.店主のホスピタリティに、クック井上。が感激

どうも、料理芸人のクック井上。です!

つけ麺の「特製もりそば」発祥の地として有名な『東池袋「大勝軒」本店』。みなさんも一度は食べたことがあるのではないでしょうか。実はこちら、餃子も最高に美味なんです! もし、まだ食べたことがない方がいるとしたら、それは人生損してるってんで、今回は2008年に旧店舗からほど近い場所に新店舗として復活した、『東池袋「大勝軒」本店』に突撃取材です!

■人気店が復活! 東池袋駅そば『東池袋「大勝軒」 本店』

『東池袋「大勝軒」本店』は、東京メトロ有楽町線の東池袋駅から徒歩1分(JR池袋駅からも徒歩圏内)。ウッド調の店内は、柱に古材が使われているなどノスタルジックな雰囲気を残しつつも、BGMにはジャズが流れ、女性も入りやすい落ち着いた雰囲気。これは2007年に閉店した、旧『東池袋「大勝軒」』の創業者で、“ラーメンの神様”と呼ばれた山岸一雄さんが、ジャズをこよなく愛していたからだそうです。天気のいい日は、店内から漏れてくるジャズを聴きながら、テラス席ってのもいいかも。

注文は食券制。お目当ての「特製焼き餃子5コ」と、看板メニューである「特製もりそば」のボタンをピッピッ。僕は『東池袋「大勝軒」本店』に来たら、この2つのメニューは必ず頼みますね。どっちかなんて、選べない(笑)とかなんとか言ってるうちに、まずは餃子が到着! 来た来た、ここの餃子は凄いよー。サイズが、通常のお店の1.5倍、いや2倍くらいあるんじゃないの? その餃子がこちらです!

■ビッグで、ずっしりと重い「特製焼き餃子」がウマい!

どうですか、このサイズ感。レンゲと比べたらわかりますか? はみ出しちゃってるよ(笑)。そしてサイズだけでなく、ずっしりと重い。店主・飯野敏彦さんによると、なんと1個60g以上あるんですって。あのね、マジで本当に重いから。カメラマンさんに「もう少し上に持ち上げて下さい。あっ、そのままで!」って言われたけど、長時間は無理だからー。下からレンゲで支えないと、手がプルプルして、腱鞘炎になるレベルなんだからっ(笑)

皮は自家製で、2種類の小麦粉をブレンド。硬くもなくやわらかくもなく、ちょうど好い、つるっもちっとした食感の皮です。餡は、白菜、キャベツ、タマネギとたっぷり野菜に、豚肉の肩ロースの挽肉。そのほか、ニンニクとショウガ、調味料、そして隠し味に味噌をいれているそうです! ダイレクトに味噌の味がくるのではなく、ほのかに甘く香る程度でくどくない。味に深みが出て余韻が残るんです。コクがあるのにサッパリしてる、サイズは大きくて重いけど、決してお腹や胸には重くない餃子です。

餡は下味がついているのでそのまま食べるか、ちょいと味変で酢とコショウにラー油を数滴かけて食べるのがクック井上。流! ラー油は自家製ブレンドだそうで、香りがたまらなくいいんですよ。5コも食べられないという方は、3コからもオーダーできるから、ぜひ味わってほしいな。計算され尽くした、いや研究されつくした餃子。「特製もりそば」に比べれば、サイドメニュー的存在の餃子ですが、こだわりと研究心は餃子専門店に勝るとも劣りません!

▲店内に飾られた、山岸一雄さんの写真

餃子のレシピを考案したのも、ラーメンの神様である山岸一雄さん。ラーメンの神様は、餃子の神様でもあったとは…脱帽です! 旧『東池袋「大勝軒」』は、昭和36年の創業当時はラーメン屋ではなく、“町の中華屋”的存在としてスタート。ラーメン以外にも、餃子やシューマイ、カレーなどのメニューもありました。

山岸さん考案の餃子は、元の形を残しながらも時代に合わせて変化させているそうです。これって、僕は“変化”ではなく“進化”だと思う。長く愛されている老舗だからこそ、お客が気付かないような細部を少しずつ変化させ、日々進化していっているんですね。あっ、今思いましたけど、この大きくて重くて優しくて、モチッとした餃子、山岸一雄さんに似てません? 嗚呼、僕は餃子だけじゃなくて、山岸さんの想いを食べに来てるんだ! と、感動している間に、来ましたよー、看板メニュー「特製もりそば」。

「特製もりそば」は、甘酢のさわやかな酸味のあるつけダレに、つるりとした喉ごしの中太麺が、言うまでもなく最高。相変わらず落ち着く、唯一無二の味です。麺は330gほどあってボリューム満点だけど、のどごしがいいから、女性でもするするっとイケちゃいますよ。餃子をセットにするなら、ご紹介したとおりサイズがBIGなので、個数は各自調整して下さいね(笑)。

■店主の心意気に感謝! 餃子の包み方特別指導を受けることに

ふぅー。満腹&満足。写真の山岸さんと店主の飯野さんに感謝です。「もりそばも大きい餃子もめっちゃ美味しかったです」と飯野さんにお伝えすると、「クックさん、餃子包んでみる?」と。

えっ、今なんて言いました? えっ、マジですか? いいんですかー!? 

ということで、特別に厨房に入れてもらい、餃子包みを体験させてもらっちゃいました! 大袈裟じゃなく、生まれてよかったー、生きててよかったー!!

「左手に皮を持って、押し付けるようにして餡をいれたら、あとは右手だけでひだを折ってみて下さい」と飯野さん。見よう見まねで作ってみたのですが、どうやら僕はいつもの癖で左手をひだに添えて、右手左手の共同作業でひだを折っていたようで…。俄然、餃子魂に火が付いた僕は、大勝軒流の包み方を会得すべく、2個目にチャレンジ! と鼻息荒く頑張ってみましたが、右手だけでひだを作ろうとすると、どうしても餡がはみ出る…。綺麗に包みたかったぁー、悔しいぃー!

レクチャーを受けながら頑張ってみましたが、一筋縄にはいかない…。 僕は年間5,000個もの餃子を包んで焼いているけど、『東池袋「大勝軒」本店』は皮が柔らかめで美しいひだを作るのに一苦労でした。一方、飯野さんはほんの数秒で、芸術的に綺麗な餃子を完成。職人技を目の前にして、ただただ感動です。そして、本来なら修業を積んだ方しか入れない神聖な厨房に招き入れて頂き、本当に超貴重な体験でした。気さくに「包んでみる?」とお声がけ下さる、飯野さんのホスピタリティに感涙です! この優しさも、山岸さんイズムなのかな。

『大勝軒』はメニューが店舗ごとに異なります。僕のオススメする餃子が食べられるのは『東池袋「大勝軒」本店』です! 「特製もりそば」だけでなく、特製焼き餃子も食べてみて下さいね。 おいしさと大きな愛が、これでもかってくらいにギュッと詰まってますよ!

<メニュー>
特製もりそば 750円
特製焼き餃子 3コ350円
特製焼き餃子 5コ550円
※価格すべて税込

撮影:稲毛美沙

東池袋 大勝軒 本店

住所
〒171-0022 東京都豊島区南池袋2-42-8
電話番号
03-3981-9360
営業時間
11:00~22:00(※スープなくなり次第終了) 定休日 水曜日
ぐるなび
ぐるなびページhttps://r.gnavi.co.jp/6bp78hk70000/
公式サイト
公式ページhttp://www.tai-sho-ken.com/top.html

※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。
※電話番号、営業時間、定休日、メニュー、価格など店舗情報については変更する場合がございますので、店舗にご確認ください。