ピザ業界の固定概念を覆して急成長! クールで健康志向が魅力の『&pizza』
【連載】NYスタイル、進行形 世界最新の食トレンドを生み出し続ける、ニューヨーク。日々新しいスタイルが提案されるこの街で、生き残るのは至難の技。そんなニューヨークのトレンドに敏感な街の「賢人」の琴線に触れた店とは?
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- 1.かたちが楕円形。異色づくめのピザを提供する人気ピザ専門チェーンストア
2.店内の内装とピザボックスは白黒のグラフィカルなデザイン
3.健康にも配慮した食材とオリジナルドリンク
創業者は30代のベテラン起業家
ピザといえば、ホールなら丸く、切り分けたものなら三角形と相場が決まっている。ところが、その固定観念を覆して店舗数を増やしているピザ専門チェーンストアがある。その名は『&(アンド)ピザ』。『&ピザ』のピザは楕円形なのだ。店内の内装やピザを入れるボックスも、既存のピザ屋とはまったく異なっている。
『&ピザ』の1号店は2012年、ワシントンDCにオープンした。5年後、6,000万ドルもの資金を投資家から集め、東海岸で24店舗を展開するまでに成長。2018年も4~6店舗をニューヨークにオープンし、マイアミとボストンにも進出する。
創業者は、現在37歳になるマイケル・ラストリア氏。ブランディングやビジネス戦略のコンサルタントをし、会社を立ち上げてそれを売却したことが2回ある、若くしてベテランの起業家だ。ラストリア氏は2012年、自分で考えたブランドを試してみることを決意したという。その構想は顧客、従業員、地元にとって「正しい」ブランドをつくり、これら三者をつないでカルチャームーブメントをおこすようなブランドをつくるというもの。ピザをコミュニティをつなぐツールと捉え、つながりや包括性の意味合いをもつ「&」をピザの前につけて店名にしたのだ。
「確立されたものへのアンチテーゼ」も、『&ピザ』のコンセプトだ。店内のデザインとピザボックスの柄は、既存のピザ屋とはまったく違う。内装は、白黒のグラフィカルなデザインがシャープでモダン。従業員はタトゥを入れ、全員この仕事だけで生活できるだけの賃金を支払われているという。
ピザボックスもおしゃれで持ち運びしやすい
ピザボックスも横長の長方形なので、たとえばスケートボードで移動中のときも持ち運びしやすそうだ。普段は白黒のシンプルなデザインだが、地元のアーティストやミュージシャンとコラボしたり、お客がデザインしたピザボックスを期間限定で作ることもある。
トッピングが多くても値段は均一
ピザは、形が他と違うだけではない。通常トッピングによってピザの値段が変わるが、『&ピザ』では具の種類の多さにかかわらず、そしてカスタマイズしたピザであっても、値段は一律$10.10(税別)。「高くなっちゃうから、トッピングの種類はこのくらいにしておこう」などという遠慮は無用で、好きなだけトッピングを選ぶことができる。また2分で出来上がるのもありがたい。食材は地元で手配し、異性化糖と人工香料を使わないことをポリシーとしている。
一番人気があるピザは、クラシックなトマトソース、モッツァレラチーズ、サラミ、ペパロニ、イタリアンソーセージ、バジルソース、パルメザンチーズが入った「MAVERICK(マーヴェリック)」(写真上)。
クラシックなトマトソース、モッツァレラ、トマト、オリーブオイル、バジルが入った「THE OG(ジ オージー)」(写真上)も人気が高い。サラダがピザ生地にのったようなピザなど、いろいろなバリエーションがあるのだが、定番なものが最も需要があるようだ。
3番目に人気なのは、カスタムメイドのピザ。筆者が頼んだのはこちら。何をどれだけのせてもらっても、同じ値段なのが嬉しい。
「独自性の表現」を重視しているため、ソーダファウンテンのドリンクもすべてオリジナルだ。「ジンジャーベリーレモネード」「ダークチェリーコーラ」「マンゴー+パッションフルーツ」などがあり、フレーバーを好みでミックスすることもできる。いずれも、カフェインや異性化糖は入っていない。独自性だけなく、健康志向でもあるのが『&ピザ』の特徴だ。
【メニュー】
MAVERICK(マーヴェリック) $10.10
THE OG(ジ オージー) $10.10
&SODA(アンドソーダ) $2.53
&pizza(アンドピザ)
- 電話番号
- 646-968-4634
- 営業時間
-
日曜~木曜 11:00~23:00、 金・土 11:00~0:00
定休日:無休
※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。
※電話番号、営業時間、定休日、メニュー、価格など店舗情報については変更する場合がございますので、店舗にご確認ください。
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