【新大久保】1日4組限定の「紹介制焼肉店」がここ! とろける「赤身肉」が最高にウマい
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- 1.基本は紹介制。1日4組だけの完全予約制、メニューはお任せのみ!
2.希少部位ホルモンからとろける赤身肉まで、めくるめく肉の饗宴!
3.チャンジャや〆のスープまでこだわり料理満載。肉以外の名物料理もあり
住宅街にひっそりと佇む、肉好き太鼓判の名店
どこにでもよくある住宅街の中に、ひょっこりとその店はある。芸能人から政界のVIPまで常連に名を連ねるその名前を、肉好きならば聞いたことがあるかもしれない。
1日の予約は4組のみ。紹介制が基本だが、席が空いていれば、新規予約も受け付けてくれる。決まったメニュー表はなく、すべてお任せ。ネットでの情報発信も一切していない。一見さんにはなかなか敷居が高いが、間違いなくおいしい肉が楽しめる店なのだ。
韓国料理店や焼肉店で賑わう新大久保界隈から、どんどん歩いていくと辺りは住宅街に変わっていく。その中にポツンと灯る“和牛”と書かれた赤ちょうちんが見えてくる。そこが目指す店だ。
個性派店主が導く美味・和牛ワールド
店内は、韓国、ソウルの路地裏にある昔ながらの大衆的な酒場といった風情。手作り感いっぱいの内装で、テーブル4つとドラム缶のような椅子が無造作に置かれている。出迎えてくれるのは、肉への愛情と知識が半端ない店主、鄭 寿福さんだ。
最初から紹介制というスタイルで、こだわりの焼肉を提供してきた。やがてその独自のスタイルと、とんでもなくおいしい肉が食べられるということで評判を呼ぶようになり、一時期は、東京で最も予約の取れない店と言われるほどの人気店となった。
1日4組というスタイルは、きちんとお客と向き合って、おいしいものを食べてもらいたいというこだわりから生まれた。肉は当日予約のある分だけ仕入れて、その日のうちに使い切る。鮮度にこだわり、店には冷凍庫を置かないほどだ。
鄭さんは自らの店を肉割烹と呼んでいる。それは、単に肉を焼くだけでなく、煮たり、蒸したりとさまざまに調理を工夫するためだ。贔屓(ひいき)にしてくれる常連が飽きないように、おいしいと思うものは貪欲に取り入れている。
とはいえ、これら多彩な肉料理は常連のためのもの。初訪問の人には、店の魅力が一番わかる王道の焼肉をメインにしたコースが用意されている。
めくるめく肉の饗宴を堪能しよう
まずは料理をご紹介しよう。基本は「お任せ」のため、これはほんの一例と思ってほしい。
まずは、前菜数品でスタート。韓国から特別に取り寄せた「チャンジャ」と「牡蠣の塩辛」。臭みが少なくコリコリとした食感のチャンジャと、大粒でプリっとした甘い牡蠣。どちらも辛さがマイルドでそのままでも箸が進む一品。もちろん酒の肴にもぴったりだ。
続いて登場したのが、こぶし大ぐらいのサイズの千葉県産マッシュルーム。傘を下にして炭火で焼くと、じんわりスープが湧き出て、これにトリュフ塩をかけていただく。芳醇なキノコの香り豊かなスープも絶品だが、肉厚な身もうまみがたっぷり。
さて、驚くほど柔らかい「ハラミタタキ」などの肉の前菜が登場すれば、いよいよ肉の饗宴の始まり。「ハラミタタキ」や「レバテキ」は鮮度が命。取材当日は「レバテキ」を用意していただいた。炭火が弱いうちから、赤い色の塊をじっくりと焼いていく。レア感を残しつつ、中まで火を通すためだ。
できあがった「レバテキ」は、表面が炭火で香ばしく焼かれ、中が濃厚でトロっとした食感がくせになる。タレは、ネギと生姜、ゴマ油という定番にトリュフオイルを加えたもの。フワッと漂う芳香にしばし酔いしれる。
自慢のホルモンは、ミノやハツといったポピュラーなものから、コブやシビレのような希少部位まで10種類以上扱っている。その中から、仕入れに応じて5~6種類が供される。
ていねいに下処理された、鮮度抜群のホルモン(写真上、3人前)は、いずれもツヤツヤとピンク色に輝き、瑞々しい。炭火で焼くと、臭みがなく、プリプリとした食感と豊かな味わいが楽しめ、ホルモンが苦手な人でも食べやすいと評判だ。
ひと口噛むと甘いジューシーな脂がジュワ~ッと広がる最高のクオリティ!
メインは「極厚のタン」(写真上・奥)と「イチボのステーキ」(同・手前)。肉のブランドにはこだわらない。肉を見る目に厳しい店主のお眼鏡にかなった、松阪牛、岩手県の短角牛、阿蘇のあか牛といった肉を信頼のおける業者から仕入れている。
この店の焼きの鉄則は、お客には焼かせず、スタッフが全ての肉を焼くこと。どんなに上質な肉であれ、焼き加減、塩加減ひとつで味が変わってしまうからだ。鄭さんの長年の経験と技術によって肉のポテンシャルが最大限に引き出されていく。
肉はタレではなく塩でいただく。ごまかしがきかない肉質の良さを存分に味わってもらうためだ。塩は自家製でブレンドしたハーブ塩。ほんのりきいたハーブが、口をさっぱりさせ、肉がいくらでも進みそう。
焼き上がった肉は、アルミホイルにくるんでしばらく寝かせた後、切り分けられる(写真上/3人前)。寝かせることで、歯ごたえが違ってくるという。
イチボとは尻の先の肉。赤身肉ながらランプに比べると脂の量が多く、そのためひと口噛むと甘いジューシーな脂がジュワ~ッと広がる。質の良い脂はサラサラしており、少し歯ごたえのある赤身は噛みしめると肉のうまさを堪能できる。
タンは、なかなかお目にかかれない極厚ぶり。脂が表面にじんわりしみてくるまで、じっくり焼いた肉は、ぷるんとした弾力とサクッとした歯ごたえがあり、タンならではのみっしりした甘みのある身がたまらない。
コースの締めくくりは常連も絶賛するスープ。牛肉のうまみがギュッと濃縮されたスープは濃厚だが、どこかさっぱりしている。ネギやダイコンなど野菜の自然な甘みが生きているからだ。味付けは山形のこうじ味噌とコチュジャンだけ。スープにたっぷり入ったトロットロの肉も絶品。肉の饗宴を締めくくるのにふさわしいスープだ。
そんな同店は通常、紹介制のみだが、今回は特別に『dressing』読者のために新規予約も受け付けてくれる。
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