【男女200人調査】こんなお酒を飲んでほしい、あんな酔い方ゆるせない! ロマンチックな夏のお酒とは?

日々、目まぐるしく変わる「食トレンド」。いま大人の男女は「季節の飲食」について、どのようなメニューやシーンを愉しみたい、味わいたい、盛り上がりたいと考えているのでしょうか。本連載は、世代・トレンド評論家の牛窪恵さんと彼女の会社の女性マーケッターが、最新の飲食事情について、日本全国の男女に徹底リサーチ。毎回、職場や家庭で会話が弾む食の男女・世代ギャップや意外なトレンドを随時ご紹介します!

Summary
1.世代・トレンド評論家の【牛窪恵】さんがレビューする「ロマンチックな夏のオトナのお酒」調査
2.夏に飲みたくなるお酒は? どんなシチュエーションで誰と飲みたい?
3.こんな酔い方にグッとくる! あんな酔い方ゆるせない! 男女の差はいかに?

ロマンチックな夏のお酒! どんなシーンでどんな相手と飲みたい? 「男女200人アンケート」 by 世代・トレンド評論家 【牛窪恵】

夏と言えばビール……が定番ですが、今年の夏は、シチュエーションにもこだわったロマンチックなオトナ飲みを楽しみませんか?

ということで、皆さんが求めている「ロマンチックな夏のオトナのお酒」に関してアンケート調査を実施しました。果たして見えてきた男女差は……?

まず「夏に飲みたくなるお酒は?」との質問では、回答の男女差がくっきり。男性の半分以上は、やはり「ビール」と答えたのに対し、女性の半分近くは「チューハイ・サワー」と答えました。また、男性でベスト5には入らなかった「スパークリング・ワイン」は3割の女性が、「梅酒」は2割の女性がそれぞれ飲みたくなると回答。一方女性でベスト5には入らなかった「ハイボール」は、男性で2割以上が選び、第3位にランクインしました。

夏の恋を思い出すお酒はダントツ「カクテル」! 日本酒の回答はゼロ

「夏の恋を思い出すお酒は何か」では、女性の4割近くが「カクテル」と答え、ダントツ1位でした。男女合計の1位(27%)もカクテルで、「夏の恋」のイメージでは定番のお酒と言えそうです。

一方、男女ともに、「日本酒」の回答はゼロでした。「恋に破れて日本酒をクッとあおる」という演歌のような世界も、いまは昔なのかもしれないですね。

続いて、「好きな相手に飲んでほしいお酒は何か」という質問には、女性の半分近くが「ビール」と回答し、ダントツの1位に。

一方、男性が好きな相手に飲んでほしいのは「カクテル」や「ワイン」「チューハイ・サワー」など。男女とも、いまだに頭の中には「カクテルやサワーは女性っぽい」や「ビールやハイボールは男性っぽい」というイメージが根強くあるようです。

ロマンチックなシチュエーションでは食い気よりスマートな色気が大事!

「夏、ロマンチックに飲むならどこで飲みたいか」という質問には、男女共に「夜景」「星空」といった、夜のシチュエーションをイメージした回答が並びました。また、「波音が聞こえる海辺」を選んだ女性は、男性の2倍(3割)。ほかにも、女性は「雰囲気のあるバー」や「風が吹くオープンカフェ」など、非日常を感じさせる場所でのロマンチック飲みを求めている様子が分かります。

「ロマンチックに飲みたい場所でつまみたいメニューは何か」という質問では、男女ともに半分近くがチーズ! この回答のみ、男女の意見がほぼ一致していました。チーズはスマートに食べやすく「オシャレなおつまみ」というイメージがあるのでしょう。2位が「焼き鳥」なのは意外でしたが、和洋どちらのシーンにも合うのと、形状的につまみやすいからでしょうか? やはりロマンチックなシチュエーションでは食い気よりスマートな色気ですね!

「ロマンチックに飲みたい相手は誰か」という質問では、男女ともに2割近くが「ひとり」と回答、いずれも第4位にランクインしました。確かにロケーションを武器にすれば、ひとり飲みでもロマンチック気分は十分味わえますね。

それ以外に飲みたい相手では、女性の3割(2位)が「夫」を挙げたのに対し、男性で「妻」を選んだ人はわずか17%(5位)。男性では、妻より「年下、同年代、年上の恋人」のほうが多く、男女の温度差が感じられる結果となりました。

こんな酔い方にグッとくる! あんな酔い方許せない! 男女の違いは?

「こんな酔い方にグッとくる」の具体像を選択式で選んでもらうと、女性の第1位は「ふだんと変わらない」、2位は「ぽろっと弱音を吐く」でした。女性は、酔っても男らしくそれを表に出さない、あるいはいつも強い男性が自分だけに本音をもらしてくれる、といったシーンをイメージしているのかもしれません。

一方、男性は、「肩に寄りかかってくる」「頬をほんのり赤らめる」など、「いかにも」な女性らしい、かわいい酔い方にグッとくるようです。

他方、「好きな相手の許せない酔っ払い方は何か」との質問に目立った回答は、男女ともに、「店員への態度が悪くなる」「暴言を吐く」「関係のない人にからむ」など、第三者にも迷惑をかける行為でした。

特に女性の約7割は、「店員への態度が悪くなる」「暴言を吐く」男性を「許せない!」と思っています。なにか具体的に、「イヤな思い出」があるのかもしれませんね。ほかの回答も、男性に比べてポイントが高い(回答者の人数が多い)ことから、「好きな人でも酔っ払い過ぎはNG!」という強い気持ちがうかがえます。

【まとめ】男性のロマンチック飲みは「妄想系」。女性のロマンチック飲みは「現実系」。リアルと地続き!?

今回のテーマは、「ロマンチックな夏のオトナのお酒」。「ロマンチック」にはもともと、「現実を離れた」や「空想の世界の」といった意味があります。今回の調査結果を見ると、男性の多くはこのロマンチックの語源どおり、妄想や空想のシーンをイメージしているのに対して、女性ではどちらかといえばリアルな、現実の延長線上にあるシーンを思い浮かべている様子が分かりました。

たとえば、「グッとくる酔い方」。男性は「寄りかかってくる」「頬を赤らめる」といった、昔の少女漫画の世界のような可愛い女性をイメージしていますが、女性では「ふだんと変わらない」「ぽろっと弱音を吐く」といった、現実にいそうな男性像を想起。

「ロマンチックに飲みたい相手」でも、男性では身近な「妻」が17%しかいない(5位)のに対し、女性では「夫」が3割弱(2位)もいます。これも愛情の差というよりは、「妄想系」と「現実系」の違いでしょう。

では、女性の「ロマンチックに飲む場所」も、現実的なのでしょうか。そうでないことは、調査結果からハッキリ分かります。女性が上位にあげたのは、ほとんどが「星空」や「夜景」「波音」「風が吹く」など、夏のラブストーリーに欠かせないロマンチックなシチュエーションばかり。そう、女性は、「共に飲む相手」では現実寄りの夫や上司をイメージしても、シーンはあくまでも夏の恋愛寄りの、ドキドキ胸が高鳴りそうな場をイメージし、「こんなシーンで飲めたら」と秘かに夢みているのです。

そんな男心、女心を思いやって、今年の夏は「ロマンチックなオトナ飲み」を楽しんでみてはいかがでしょうか?

調査手法:Web定量調査
調査対象:東京、神奈川、千葉、埼玉/20代~40代/男性100人・女性100人
調査期間:2018年6月26日~2018年6月27日
有効回答数:200人
調査実施機関:株式会社クロス・マーケティング
写真提供元:PIXTA