【秋の3連休は青森へ】グルメカメラマンが教える、おいしい&コスパ良し青森グルメと美術館を巡る旅
観光地だからおいしいうえにリーズナブルな店とかむずかしい…なんて「諦めないで。」仕事柄、日本全国各地を訪ねる機会が多いグルメなプロカメラマン福田が、その地域で、おいしくてコスパが良い店をご紹介します!
- レストラン
- ご当地グルメ
- 魚料理
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- ラーメン
- カフェ
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- Summary
- 1.観光地料金の高い店で残念な経験をした人に伝えたい!おいしい&コスパ良しのおすすめ店
2.青森駅周辺&十和田の、地元グルメを楽しみながら美術館を訪ねる「グルメ旅プラン」
3.津軽煮干しスープの「ラーメン」、十和田のご当地グルメ「バラ焼き」など、旅で食したい店4選
連載♯3:秋の行楽に! 3連休で「青森・十和田」の旅
こんにちは! 仕事柄、日本全国各地を訪ねる私カメラマン福田が、今回もご当地のおいしい&コスパ良しの店をおすすめいたします。
前号では飛行機に乗り日本の南端「沖縄」を紹介しましたが、今回は電車で、北国「青森」をご案内しましょう!
最初に青森を訪ねたきっかけは、田子のニンニクの撮影。以来、地元青森の方々と食にすっかり魅了されて、仕事とプライベート両方でここ数年何度も足を運んでいる地です。
みなさん、なんとJR東日本とJR北海道では“三連休東日本・函館パス”なるものが発売されているようです。JR東日本線からJR北海道線の函館エリアまでと一部鉄道線が、3日連続乗り降り自由で大人14,050円(2018年現在)と聞いたら、東北も旅行の候補になるのでは!? (※新幹線利用には特急券が別途必要。詳細は公式サイトを)
さあ、東京駅から新幹線に乗り込み、意気揚々とやってきました新青森駅!
やばい。涼しい!!! 東京のむわっとした湿度とは違い爽やかな風。酸素濃度の高い空気。田舎って最高だ~!と叫びたくなる瞬間です。
青森県立美術館 & 三内丸山遺跡
新青森駅からバスで移動すること約20分「青森県立美術館」に到着。
広い敷地面積を使った贅沢な展示。所蔵作品は青森出身の画家のものも多く、棟方志功、工藤甲人などの著名人の作品が数多く見ることができます。
中でも奈良美智の巨大な犬の立体像「あおもり犬」の写真を見たことがある人も多いのでは。こちらは撮影OK。館内からも外に回っても鑑賞できるため、一緒に写真を撮る人が多い作品です。
続いて「青森県立美術館」から裏道を歩いて12~3分ほどのところにある特別史跡「三内(さんない)丸山遺跡」。
ここ数年は縄文人気が高まり、東京・上野の「東京国立博物館」で7月3日~9月2日まで開催の特別展「縄文―1万年の美の鼓動」でも国宝、重文が展示されていますが、青森出土の土器も沢山出張中なのだとか。
1.青森の食と文化を体験!『ねぶたの國たか久』
さて、最初のグルメ情報は青森の食と文化を一度に楽しめるお店! 青森駅から徒歩で約15分。津軽三味線の生演奏を聞きながら、地酒、地産地消の郷土料理などが味わえる『ねぶたの國たか久』です。
津軽三味線のライブ演奏やねぶたの太鼓などを体験できるので、出張でひとり青森へ来た寂しいサラリーマンも思わず笑顔になれるお店です。
ステージの料金は特にかからず(おひねりを渡す場合は別ですが)コースで3,000円(税抜)から。
時期によって中身は変わってきますが、下北半島の郷土料理「貝焼き」や津軽名物「イガメンチ」、ホッケ、ホタテにカニ、エビ、アワビ、山菜など新鮮な青森の名産品がてんこ盛りでこのお値段! 初めての青森でとりあえずオススメがわからないっていう人はこれを頼んでおけば間違いなし。
私はアラカルトにして「ホタテの刺身~!」「ホヤミズ~!」「豊盃一合~!」と旬の食材と大好きなお酒とを狙い撃ちでオーダー。お酒に強くない人は900円からある「お得!三種の地酒を飲み比べ!」がオススメ。3種類の地酒を少しずつ楽しむこともできます。
野菜で人気ナンバーワンのメニューは、弘前名物のとうもろこし「大人気!岩木山の嶽(だけ)きみ天ぷら」(写真上)。この嶽きみは昼夜約10度以上の寒暖差がある嶽高原で、1本の苗に1つの実を残して栄養を集中させる摘果作業によって育てられた、生でも食べられるほど糖度の高いとうもろこし。まわりはサクサク!中はジューシー。とうもろこしの甘みが口の中をほとばしる! たまらないおいしさです。
ひとしきりお腹も落ち着いたあたりに津軽三味線の演者さん登場!! 見事なバチさばきで太棹の三味線を叩く。その後もねぶたの太鼓やお囃子、参加者が衣装を着ての跳人(はねと)体験など、たっぷり2時間、参加者の笑顔や笑い声が消えることはありませんでした。
津軽三味線は、力強さを出すために犬皮を張っているといいます。皮が破れないかヒヤヒヤするような激しい三味線を目の前で聴ける贅沢を味わえますよ!
【メニュー】
料理コース 3,000円~
幹事さんも嬉しい人気の【飲み放題付き!】コース 4,000円
お得!三種の地酒を飲み比べ! 900円
※価格はすべて税別
※席は要予約
写真提供(店、料理):ねぶたの國たか久
ねぶたの國たか久
- 電話番号
- 017-723-4416
- 営業時間
-
17:00~23:00(L.O.22:00)
定休日:不定休
※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。
※電話番号、営業時間、定休日、メニュー、価格など店舗情報については変更する場合がございますので、店舗にご確認ください。
2.迷わず裏メニュー「ごぐえぎ」食べてください!『長尾中華そば 青森駅前店』
2日目もみっちりあちこち動くには、少しローカル線で動いて“青森駅前”にホテルを取るのがオススメ。新幹線の駅がある新青森駅周辺は店や施設が少ないので、観光スポットや飲食店がぎっしりある青森駅前が便利です!
青森名物のっけ丼のお店も近所にありますが、お刺身は夜もいただいたので違うものを。
少し早起きしてオススメしたいのが『長尾中華そば』の「ごぐにぼ」。東京ラーメンショーなどのイベントでも引っ張りだこのラーメン店です。
改札を出て歩いて1分で『長尾中華そば 青森駅前店』に到着。
観光客には嬉しい朝7時開店!こんな時間にお客さんがいるのかと思ったら…すでに並んでおりました(笑)さすが大人気の長尾さん。
チケットの販売機は外に設置してありますので、こちらをゲットして待っていましょう。
ここは迷わず「ごぐえぎ」をチョイスです! これは「ごぐにぼ」の裏メニューで、青森駅前店限定品。
中に入るとカウンターのみのお店。駅前店だけあってパパッと食べてすぐ移動のお客さんが多いようで、回転がすごくよくあっという間に入れました。
着席するとカウンターに食べ方の漫画が貼られているので、これを読んで予習。ここに書いてある“スープを入れた雑炊”を食べるために振り返ると、後ろに炊飯ジャーがスタンバイしています。ご飯は無料なので着席したらコメを用意して待ちましょう。
あっという間にラーメンがきた!
これが噂の、青森駅前店限定の裏メニュー「ごぐえぎ」(写真上)。
煮干しが苦手な方はご遠慮くださいと書かれているほど、強烈に濃厚なだし。このスープに米を投入してすすると本当にたまらないおいしさなんです。
こちらが「あっこく麺」(写真上)。本当に、同じラーメン屋さんが出している同じ煮干しのスープなんですか?と聞きたくなるくらい上品であっさり。でも煮干しのだしはしっかりと出ています。十分濃厚ですが「ごぐえぎ」の後に味見すると、どこまでも澄んだ美しい煮干しスープのラーメンだなぁ、という気持ちになるのが不思議です。
腹持ちが良く栄養豊富なうえに郷土色もよく出ている逸品で、大満足の旅の朝食です!
【メニュー】
駅前店限定のごぐにぼ ごぐえぎ 800円
あっこく麺(中) 680円
※価格はすべて税込
長尾中華そば 青森駅前店
- 電話番号
- 017-773-3715
- 営業時間
-
7:00~21:00 ※スープ切れで閉店の場合あり
定休日:月曜(祝日の場合は翌火曜休み)
※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。
※電話番号、営業時間、定休日、メニュー、価格など店舗情報については変更する場合がございますので、店舗にご確認ください。
移動する前に「ねぶたの家 ワ・ラッセ」
朝食に朝ラーメンをオススメした理由がもうひとつ。次の目的地に移動する前にサクッと立ち寄ってほしいのが、青森駅前の観光スポット「ねぶたの家 ワ・ラッセ」。毎年8月に行われる「青森ねぶた祭」の歴史や、実際に祭りで登場したねぶたの山車が常時展示されている施設で、『長尾中華そば』の反対側に歩いてわずか1分で到着!
▲大型ねぶた。青森ねぶた祭で入賞した山車などを展示。
電車に乗る前に30分ほど時間があれば十分廻れて、青森らしいお土産品も買うことができます。
3.ご当地グルメでお馴染み 「十和田のバラ焼き」
青森駅から新青森駅に乗り継ぎ、七戸十和田駅へ。そこからバスに揺られること30分ほどで「十和田市現代美術館」前に到着。
まずはランチから。十和田に来たならやはりご当地グルメの「十和田のバラ焼き」は、おさえておかないとでしょ!現在市内には80件ほどのお店が点在していますが中でもおいしいと地元の友達が教えてくれた、地元人気ナンバーワンといわれるお店『司バラ焼き大衆食堂』です。
ランチタイムの時間帯は、なんと牛のバラ焼きがライス(おかわり自由)、スープ、ごぼう漬け(十和田美人)付きで900円。これはお値打ちっ!早速注文!
どどん!と、到着。「まずは肉山を崩さず一方向にタマネギをぐるぐると混ぜてください。」と、お店の方。「了解しました!」タマネギに火が通り甘くなるまで、みんなでひたすら混ぜ混ぜ。
「…なぜ一方向じゃないといけないのか?」そんな邪念を振り払いながら一心不乱に混ぜているとタマネギはしんなり飴色に変化していく。
店員さんが各テーブルをチェック。ここで私たちの肉山にも「はい。肉を崩していいですよ~」とのお声がかかる。「はーい!」弾みがちな声を抑えつつ、平静を保った大人なふりをして今度は崩して炒めていく。
動画撮影:福田栄美子(※音付き)
グツグツ言う音と香りが、たまりません!
さて、完成。いただきます!!!
一口食べて思わず「甘みすごっ」と叫ぶ。肉から出る脂の甘みと糖度の高いタマネギから出る甘みで、もはやご飯が進みまくり。お酒を頼んでいたのについつい米を食べてしまう女子たち。いけない。太ってしまう…という罪悪感はこのバラ焼きの前には吹っ飛ぶことを知りました。
「ご飯お代わりお願いしますっ!!!」
はぁ~至福。お腹いっぱいになると途端に眠くなるのは人間の性なのか??? 美術館に来たことを一瞬忘れて帰りそうになったが、気を取り直していざ、「十和田市現代美術館」へ出陣!
気合いを入れて立ち上がったわりに、美術館はここから徒歩3分の場所でした(笑)。
【メニュー】
十和田バラ焼き 単品(1人前) 800円
十和田バラ焼きランチ(ライス・スープ・十和田美人(ごぼう漬け)付き) 900円
※価格はすべて税別
司バラ焼き大衆食堂
- 電話番号
- 080-6059-8015
- 営業時間
-
ランチ11:00~14:30(L.O.14:00)、ディナー17:30~23:00(L.O.22:30)
定休日:月曜 (休日の場合は翌火曜休み)
※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。
※電話番号、営業時間、定休日、メニュー、価格など店舗情報については変更する場合がございますので、店舗にご確認ください。
十和田はアートな街。「十和田市現代美術館」とその周辺
十和田市は、1863年に馬市が開催されて以来馬の競りで賑わい、1884年には軍馬育成所(後の軍馬補充部)も開設されるなど、馬の産地として発展した経緯があるため、市街のあちこちに馬のモニュメントを見ることができるのですが、「十和田市現代美術館」も例外ではありません。
▲玄関の前に大きな馬のモニュメント。美術館を代表する作品 《フラワー・ホース》(チェ・ジョンファ)
そんな美術館の向かい側の公園には草間彌生や、インゲス・イデーなどの作品が惜しげもなく点在。チケットを買わずにして見れる作品がたくさんありました。十和田はアートな街ですね!
▲左:《愛はとこしえ十和田でうたう》(草間彌生)、右:《ゴースト》(インゲス・イデー)
アーケード商店街の再生。「14-54」の取り組み
「十和田市現代美術館」の後に立ち寄ってほしい、オススメのカフェがあります。
十和田市の中心に位置しながら、時代の流れと共にかつての輝きを失い、地域住民からも「あそこはもうシャッター街だから...」という寂しい声が聞こえる、商店街。
その場所が今、若者たちの手によって地域の町おこしの拠点として活用されはじめているとのこと。ふたりのアメリカ人が十和田の街に惚れ込み、昔ながらの交流の場所を作ろうと地域活性化のために立ち上げた参加型オープンスペース「14-54(イチヨンゴーヨン)」、その中に作られた『14-54 CAFE』。
地域創生を目指したまちづくりを見ることができるまさに熱い場所です。
▲『14-54 CAFE』オーナーご夫妻(中野渡卓也さん、神実知さん)
「14-54」の“誰でも自由に交流できる場を”というコンセプトに共感し、かつこのスペースに惚れ込んだふたりが、思い切って教師という職を辞めてまでここに来た、と聞いたら行ってみたくなりませんか?
青森県南部地方に伝わる“ひし刺し”のワークショップが開かれるなど公民館のような役割をする時もあれば、バス停のそばだという事でただ座りにくるおばあちゃんがいるのも驚き。ただ、旅人には嬉しい地域の人とふれあえる場所。
青森はしょしい(恥ずかしがる)人が多いようですね。なので、初見の人は「冷たくされた」なんていう話も聞きますがそうではない、しょしいだけ。ここでゆっくりすると、地域の人との交流から東北の人の情の深さまで知ることができる、という意味も含めて強くオススメしたいスポットです。
人気の「ホットサンドセット」(写真上・左)。ホットサンドは、チーズとベーコン、十和田産のゴボウをたっぷり使用。ソースはすりおろしたリンゴとマスタードを混ぜたもの。チーズとベーコンとゴボウってこんなに合うんだ!と驚くはず。ゴボウの食感で食べごたえアリ。
添えられたピクルスとスープは十和田産の季節の野菜を使うのでその時期の旬が楽しめます。パンは十和田に唯一のパン工房『ARTiZAN』のものを使用。ドリンクは自家製ジンジャーエールをセレクト。生姜がきいてて暑い夏にぴったり。
「地元野菜と果物を使ったスムージー」(同上・右)は、十和田で採れるその時旬の野菜や果物をふんだんに使って、注文が入ってから一杯ずつ手作りしているこだわりようです。徹底的に地産地消にこだわっています。
「地産地消を意識して取り組んでいますが、単純に青森の食材がおいしいので、そのおいしい食材を地元で食べられるような場所を作りたいと考えています。」と語る中野渡さん。
青森県内にはコーヒー豆を焙煎されている方がたくさんいるそうで、焙煎したての新鮮でおいしいコーヒーをここでも気軽に楽しんでいただけるよう意識しているとのこと。
最近完成したという小さなライブラリースペースもありました。「十和田市現代美術館」を見たあとさらにアート三昧を堪能したい人にはいい場所ですね。
【メニュー】
ホットサンドセット 1,000円
自家製ジンジャーエール 400円
地元野菜と果物を使ったスムージー 500円
※価格はすべて税込
写真提供(ホットサンドセット、スムージー):ワラビノーツ
14-54 CAFÉ(イチヨンゴーヨン カフェ)
- 電話番号
- 0176-78-9154
- 営業時間
-
8:30~17:30(イベントによって変更あり)
定休日:月曜
※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。
※電話番号、営業時間、定休日、メニュー、価格など店舗情報については変更する場合がございますので、店舗にご確認ください。
今回は3連休を活用して楽しめる、青森のグルメ・文化・美術の旅をご紹介しました!
3日ではまわり尽くせないほど魅力がいっぱいですが、まずは小旅行プランで青森に足を運んでみてください!
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