炊飯器で作る、とろとろ「チャーシュー」の作り方! 豚バラ肉の巻き方・味付けの黄金レシピ解説付き
口の中でとろけるやわらかい「叉焼(チャーシュー)」を目指すには、豚バラ肉を使用するのが一番! その豚バラ肉は、煮る前に表面を焼き付けることで香ばしさをプラスしよう。煮汁の調味料・味付けの黄金比は、醬油:水:酒:甘味料=4:2:2:1。チャーシューがとろとろに仕上がるのでぜひ試してみて。
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ラーメンのおいしさは、こだわりのスープや麺はもちろんのことだが、「チャーシュー」のおいしさもそれと同じくらい、我々を魅了する要素のひとつ。
あの食感と味に仕上げるためには、さぞ煮込みに時間がかかるのではと思いきや…実は、“炊飯器”を使えば、家庭でもすごく簡単にできてしまうのだ!
肉の選び方:とろとろチャーシュー=豚バラ肉が最適!
スーパーマーケットにはチャーシュー用の肉として、豚バラ肉、豚肩ロース肉、豚モモ肉など様々な部位の塊肉が並んでいるが、「口の中でとろけるやわらか~いチャーシュー」を目指すなら、写真上・左のように細長にカットされた「豚バラ肉」の塊を用意しよう。
その豚バラ肉だが、赤身と脂身の割合が2:1程度のものを選ぶと、赤身のほど良い食感と肉のうまみはしっかり感じつつ、脂身のとろとろ感も味わえるチャーシューに仕上がる。
ということで、今回は豚バラ肉を使ったチャーシューレシピを紹介する。
家庭でも簡単に作る方法があるのなら、試してみたくなるのは当然! さっそく挑戦してみよう。
■炊飯器で作る!「絶品とろとろチャーシュー」の作り方
チャーシューを初めて作る人でも、炊飯器を使えば大丈夫。失敗なく簡単に作ることができる。鍋で作ると煮汁が蒸発しやすく焦げ付きがちだが、炊飯器ならその心配もない。
おいしさのポイントは、炊飯器にかける前に豚バラ塊肉の表面をフライパンで焼き付けること。表面の余分な脂を落とすと、芳ばしさが加わり味に深みが増すからだ。
煮汁の調味料の黄金比は、醬油:水:酒:甘味料=4:2:2:1と覚えてほしい。甘さ控えめな甘辛味で豚肉のおいしさが引き立つ配合だ。
それではレシピを見ていこう。
■材料(2~3人分)
・ニンジン … 1/3本
・タマネギ … 1/4個
・ニンニク … 2かけ
・ショウガ … 1/2かけ
・ネギの青い部分 … 1本分
・豚バラ塊肉(さほど厚みがなく細長いものが扱いやすい) … 300g
・[A]醤油 … 200cc
・[A]水 … 100cc
・[A]酒 … 100cc
・[A]きび砂糖(なければ砂糖) … 30cc(大さじ2)
・[A]ハチミツ … 20cc(小さじ4)
■作り方(調理時間:90分)
① ニンジンは皮をむいて縦半分に切り、5mmの厚さの半月切りにする。タマネギは3等分のくし形切りにする。ニンニクは皮をむく。ショウガは皮付きのままうす切りにする。
② 豚バラ肉は脂身を下にして縦に置き、隙間ができないよう下の端からきっちりと丸める。
③ タコ糸を肉の端からひと巻きして固結びをする。長い方の糸を肉にぐるぐると巻きつけていき、
もう一方の端までいったらタコ糸の先を近くの糸に挟み込む。
〈ポイント〉
豚バラ肉はぎゅっと丸めるようにしながら巻き込み、表面をタコ糸で巻きつけて成形することで、肉と脂身のバランスがよくなって食感がよくなる。また、形も美しく仕上がる。
④ フライパンを中火で熱し、まず③の豚バラ肉の巻き終わりの部分をフライパンに押し付けて焼き色をつける。そして焼く面を変えながら表面全体にまんべんなくこんがり焼き色をつける。
⑤ 炊飯器にAを入れ、④の豚バラ肉の継ぎ目を下にして入れ、①の野菜を加えてネギの青い部分を肉の上にのせたら、落し蓋用にカットしたクッキングシートをかぶせる。炊飯器の白米の普通炊きモードで炊く。(※炊飯器によるため、念のため取扱説明書のご確認を)
<ポイント>
写真上のようにカットしたクッキングシートで落し蓋をすることで、豚バラ肉全体に味をいきわたらせることができる。
⑥ 炊飯が終了したら内釜を取り出し、クッキングシートを外して野菜を取り出す。豚バラ肉の上下を返して粗熱が取れるまで置いておく。
〈ポイント〉
豚バラ肉の上下を返すことで、全体に味を染み込ませることができる。
⑦ 豚バラ肉に巻きつけたタコ糸を外す。
⑧ 食べやすい薄さに切る。
肉の種類で仕上がりは変わる!? 豚バラ肉以外の塊肉で作った場合は?
チャーシューは、使用する豚肉の部位によって仕上がりが全く異なる。上記のレシピを「豚肩ロース」「豚モモ肉」「豚ロース肉」に代えて作った場合の特徴を紹介するので、自分好みの仕上がりから部位を選んでもいいだろう。
<豚肩ロース肉>
脂身が肉全体に程よくあり、しかも赤身が多めなので、豚バラ肉よりしっかりした食感に仕上がる。
煮ると形が崩れやすいのでタコ糸で巻くか、ネットをかけた方がよい。
<豚モモ肉>
脂身が少なく肉質が固いため、チャーシューにすると、豚バラ肉よりもしっとり感には欠けるが、歯ごたえがよく、より肉のうまみを感じられる。脂身が苦手な人にオススメ。
炊飯器を使う場合は短時間で仕上がるので、タコ糸やネットをかけなくても型崩れしないので必要ない。
<豚ロース肉>
脂身が全体に程よくのった豚ロース肉を選ぶと、炊飯器を使うことにより短時間で仕上がるため肉がパサつくことがなく、ローストポークのようにしっとりと仕上がる。また豚ロース肉の特徴である脂身の甘みも堪能することができ、リッチな味わいのチャーシューになる。
豚モモ肉同様炊飯器を使う場合は、タコ糸やネットをかけなくても型崩れしないので必要ない。
炊飯器でできる絶品とろとろチャーシューの作り方を紹介した。この方法なら、初めて作る人でも簡単に作ることができるだろう。ラーメンの上にのせたり、刻んで炒飯の具にしたり、そのままおつまみにしたりなど、色々な食べ方で楽しんでほしい。
レシピ⑦で取り出した野菜は、たれで味付けされる反面、野菜の味は全てたれににじみ出るため、塩気が強い。通常は捨てるものではあるが、もしリメイクするとしたら、細かく刻んで米と一緒に炊き込みご飯にするという方法はある。
残ったたれは、チャーシュー丼やチャーハン、炊き込みご飯、煮卵、照り焼きなどの味付けに使える。うまみを含んだ残りだれは余すことなく活用しよう。
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【レシピ制作者プロフィール】
料理研究家/調理師 滝野千鶴
東京生まれ。物心ついたときからの料理好きで、料理をする母親をみて調理のコツを学び、独学で調理師の免許を取得。 その後、料理教室でフランス料理、イタリア料理などを学ぶ。また、子供が食物アレルギーを持っているため、子供の体質改善を目指して発酵料理についても学ぶ。
「大切な人にほっとしてもらえる料理」をモットーに、現在は食のコンテンツ企画制作会社フードクリエイティブファクトリーでレシピ開発や執筆などを行っている。
【調理・撮影】
フードクリエイティブファクトリー
「あなたとあなたの大切な人との暮らしをもっと穏やかで創造的に」を企業理念とする食のクリエイティブに特化した企画制作チーム。
食の企画、レシピ・商品開発、執筆、メディア出演、
イベントなどを手がけています。
HP:http://foodcreativefactory.com/
Twitter:https://twitter.com/fcf_staff?lang=ja
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