魚の煮付けの黄金比レシピを教えます! 魚の種類によって調味料を変えるべし
魚の煮付けを劇的においしくするコツを伝授!「白身魚」「子持ち魚」「青魚」の3種類に分けてレシピを紹介します。よりおいしく仕上げるなら、それぞれの魚の特徴に応じて調理方法を変えるのが◎!また魚の臭みをとる方法も教えます。簡単なポイントさえ守れば誰でもおいしく作れます。
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- 1.【保存版】魚の煮付けをワンランク上のおいしさに仕上げるコツ
2.「白身魚」「子持ち魚」「青魚」の3種類に分けてレシピを紹介
3.魚の臭みは、煮付ける前のちょっとしたひと手間で解消できる!
煮魚を作るとき、どの魚であっても同じ調味料、同じ工程で煮る人が多いかもしれない。
でも、よりおいしく食べるなら、それぞれの魚がもつ特徴によって調理方法を変えるのが正解!
そこで今回は、魚を煮るときに守ってほしいポイントを、魚の種類ごとに解説しよう。
ここでは、「白身魚」、「子持ち魚(カレイなど)」、「青魚」の3パターンを紹介する。煮汁の分量や煮方を変えるだけで、驚くほどにおいしく仕上がる。
まずは3つの魚の種類それぞれの「知っておくと役に立つポイント」から紹介する。
■白身魚(タラ、タイ、ヒラメなど)
白身魚は、アッサリした淡泊な味わいとふっくらとした身が特徴。
淡白な味わいを活かすために、煮汁に入れる醤油は少なめにしたいところ。そのためには、煮汁に昆布を加えてうまみを出すのがポイントである。
■子持ち魚(子持ちカレイなど)
子持ちカレイなど卵がついている魚は、身はふっくら、卵は濃い目の味つけにして、生臭さを感じさせないように煮付けたい。
そのためには、みりんの代わりにきび砂糖(砂糖)を使うこと。砂糖の浸透圧で卵にしっかりと味がつく。
■青魚(サバ、ブリなど)
青魚の煮付けは、青魚特有の臭みが気になり敬遠されがちだが、ちょっとしたコツで臭みを感じさせずにおいしくいただくことができる。また、青魚は煮すぎると身が硬くなるため、魚に火が通ったら鍋から取りだすこと。そのあと、煮汁だけをとろみが出るまで煮詰めるようにしよう。
先に取り出した煮魚に煮汁をかけて食べると、臭みも気にならず、身も柔らかくおいしく食べられる。
それでは、白身魚(金目鯛)、子持ち魚(子持ちカレイ)、青魚(ブリ)の詳しいレシピを見ていこう。
■煮汁に昆布を加えるのが正解!「金目鯛の煮付け」
白身魚の代表として、「金目鯛の煮付け」のレシピを紹介する。
金目鯛と言えば、全体に脂がのっていながらも上品な味わいが特徴。白身魚のうまみを堪能するために醤油を減らしたいが、水っぽい仕上がりにはしたくない。そこで、煮汁に昆布を加えることで、うまみをプラスするレシピを紹介する。
■材料(2人分)※直径24cmのフライパンを使用
・金目鯛 … 2切れ(約240g)
・酒 … 50ml
・みりん … 40ml
・水 … 100ml
・醤油 … 20ml
・昆布 … 3cm
■作り方(調理時間:15分)
①金目鯛は洗って、表面に十文字に飾り包丁を入れてザルに並べる。鍋に湯(分量外)を沸かし、沸騰したら金目鯛の表面にかける。金目鯛の表面が白くなったら裏面も同様に白くなるまで湯をかけ、水で洗って汚れを落とし、キッチンペーパーで水気をふき取る。
②フライパンに酒、みりん、水、醤油、昆布を入れて中火にかけ、煮立ったら昆布を取り出す。金目鯛を加え、クッキングシートで落し蓋をし、5分煮る。
③5分たったらクッキングシートを外し、フライパンを傾けて煮汁をスプーンで金目鯛にかけながら1分程煮る。
④身が崩れないように気をつけながら、皿に盛り付け煮汁をかける。
■砂糖の浸透圧で味が染み込む! 卵までおいしい「子持ちカレイの煮付け」
カレイと言えば、ふっくらした白身の腹にほんのりピンク色の卵がついた「子持ちカレイ」が旬を迎えている。
甘辛く味付けされた子持ちカレイは、ふっくらした身が優しく口の中でほぐれ、酒にも白米にもばっちり合う一品に。
卵にもしっかりと味をなじませるには、みりんではなく砂糖を使うのが正解。
■材料(2人分)※直径24cmのフライパンを使用
・子持ちカレイ … 2切れ(約240g)
・酒 … 100ml
・水 … 100ml
・きび砂糖(なければ砂糖) … 45ml
・醤油 … 45ml
■作り方(調理時間:25分)
①子持ちカレイは、包丁の背で表面の皮の細かい汚れをこそげとる。卵が壊れないように気をつけながら、汚れや血を洗い流して、表面に十文字に飾り包丁を入れてザルに並べる。
②鍋に湯(分量外)を沸かし、沸騰したら子持ちカレイの表面に湯をかけて、表面が白くなったら裏面も同様に白くなるまで湯をかけ、水で洗って汚れを落とし、キッチンペーパーで水気をふき取る。
③フライパンに酒、きび砂糖、水、醤油を入れて中火にかける。煮立ったら子持ちカレイを加え、クッキングシートで落し蓋をし、5~7分煮る。
④身の部分に火が通ったらクッキングシートを外して、フライパンを傾けて煮汁をスプーンですくい、子持ちカレイの卵の部分を中心にかけながら3分程煮る。カレイの卵には火が通りにくいので火の通りが悪そうだったら、さらに2分程煮汁をかけながら煮る。
⑤身が崩れないように気をつけながら、皿に盛り付け、煮汁をかける。
■煮汁はあとから煮詰めよう! ふっくら仕上がる「ブリの煮付け」
青魚の煮付けを作ったときに、「仕上りが生臭い…」「脂身の少ない部分がパサついてしまった…」など、失敗してがっかりした経験はないだろうか。
青魚を煮る時は、魚に火が通ったら鍋から取り出し、煮汁だけを煮詰めるのがポイント。そのため、他の2品よりもみりんの量を多めにして、煮詰めたときに塩辛くなりすぎないようにしよう。
■材料(2人分)※直径24cmのフライパンを使用
・ブリの切り身 … 2切れ(約190g)
・酒 … 50ml
・みりん … 60ml
・水 … 100ml
・醤油 … 30ml
■作り方(調理時間:15分)
①ブリは洗ってザルに並べる。鍋に湯(分量外)を沸かし、沸騰したらブリの表面に湯をかけて、表面が白くなったら裏面も同様に表面が白くなるまで湯をかけ、キッチンペーパーで水気をふき取る。
②フライパンに酒、みりん、水、醤油を入れて強めの中火にかける。煮立ったらほどよい中火にしてブリを入れ、クッキングシートで落し蓋をする。
③4分たったらブリをバットに取り出し、煮汁にとろみがつくまで強めの中火で1分程煮詰める。皿にブリを盛り付け、煮汁をかける。
魚を3種類に分類し、それぞれの特徴に合わせたベストな調理方法を紹介した。
シンプルな料理だからこそ、味を底上げするのは難しいと思われがちだが、簡単なポイントさえ守れば誰でもおいしく作れる。魚に脂がのっている今の時期にこそ、ぜひ試してみてほしい。
【レシピ制作者プロフィール】
料理研究家/調理師滝野千鶴
東京生まれ。物心ついたときからの料理好きで、料理をする母親をみて調理のコツを学び、独学で調理師の免許を取得。その後、料理教室でフランス料理、イタリア料理などを学ぶ。また、子供が食物アレルギーを持っているため、子供の体質改善を目指して発酵料理についても学ぶ。
「大切な人にほっとしてもらえる料理」をモットーに、現在は食のコンテンツ企画制作会社フードクリエイティブファクトリーでレシピ開発や執筆などを行っている。
【調理・撮影】
フードクリエイティブファクトリー
「あなたとあなたの大切な人との暮らしをもっと穏やかで創造的に」を企業理念とする食のクリエイティブに特化した企画制作チーム。
食の企画、レシピ・商品開発、執筆、メディア出演、
イベントなどを手がけています。
HP:http://foodcreativefactory.com/
Twitter:https://twitter.com/fcf_staff?lang=ja
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