人気ビストロ『uguisu』から独立オープン!個性が光るナチュラルな居酒屋『ketoku』【豪徳寺】
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- Summary
- 1.お一人さまも、子連れファミリーも大歓迎の明るい酒場が、東京・豪徳寺に誕生
2.和でも洋でもない「ちょっとズレた感じ」の、オリジナルメニューが豊富に揃う
3.ビール、日本酒、ワインともに、厳選された商品を酒屋さんのように気軽に選べる
ふらっと立ち寄りたい酒場が、東京・世田谷エリアにオープン
家の近くにおいしい酒と気の利いた肴でゆるっと過ごせる酒場があれば……。そんな呑兵衛のささやかな願いを叶えてくれる店が、新宿から電車で20分ほどの小田急小田原線・豪徳寺駅、東急世田谷線・山下駅からほど近い場所に誕生した。
2018年11月6日にオープンした『ketoku(ケトク)』だ。豪徳寺駅から小田急線の線路へ沿って西へ、世田谷線の踏切を渡って少し進むと見えるナチュラルな雰囲気の看板が目印。
木枠のガラス戸を開けると、厨房を囲むL字のカウンター8席、奥にはテーブルが2卓ある。店内はこぢんまりしているが明るくのびやかな空間で、「ただいま」と言ってしまうようなアットホームな雰囲気がいい。
迎えてくれるのは、店主の松岡悠(まつおか ゆう)さん(写真下)。
25歳の時に独立して飲食店を持つ決心をし、10年前に東京・三軒茶屋の人気ビストロ『uguisu(ウグイス)』の門を叩いた。「『uguisu』ではオーナーシェフの紺野真さんの隣で、みっちり教わりました」と、松岡さん。
2016年に独立準備のために退社し、約1年間、店舗を探しつつ、一人で店を切り盛りするにはどうしたらいいかシミュレーションしたという。
創り出すのは、カテゴリーに収まらない料理
『uguisu』出身と聞くと、ビストロ料理かなと思う人もいるだろうが、手書きのメニューには「おしんこ」や「パテ・ド・カンパーニュ」の文字が踊る。「何料理である必要はないかなぁと思っているんです」と、松岡さんはいう。
"すぐ出るメニュー"より、イチオシは「イカの塩辛 コブミカンの香り」(写真上)だ。
エスニック料理には欠かせない柑橘類のコブミカンの葉を細くきざんで、イカの塩辛に合わせている。濃厚なワタに潜むコブミカンは少量ながら存在感があり、スーッと爽やかな風味を放っている。まさに、何料理でもない『ketoku』らしい逸品だ。
“つめたいメニュー”の人気の品、「鶏のレバーと焼きりんご、クルトン」(写真上)は、とろっとして臭みのないレバーと、ジューシーな焼きリンゴを和えたシンプルなひと皿。レバーとリンゴの出会いは衝撃的なほど相性がいい。リンゴ以外に、イチヂクや柿を使うこともある。
お酒は自由に、おおらかに合わせるのがいい
料理も接客も一人で奮闘する松岡さん。「忙しい時はお客さんご自身に、冷蔵庫からお酒を選んでもらい、開栓もしていただくんです」
▲冷蔵庫を覗き、ラベルを見ながら熟考する楽しさといったら!
その中から、「イカの塩辛 コブミカンの香り」と「鶏のレバーと焼きりんご、クルトン」に合わせて、クラフトビール「山伏 壱 saison one(セゾンワン)」(写真下)をセレクト。
「志賀高原ビール」で知られる、長野県『玉村本店』による醸造で、自家栽培のホップ「信州早生」と酒米「美山錦」を使用した瓶内二次発酵のセゾンタイプのビールだ。きめ細やかな泡、無ろ過ゆえ少し感じる濁り、スパークリングワインのように飲める。
「最近はビールが気になって、いろいろ探すと、これがビール?と思うようなものと出会いがあるんです」と語る松岡さんも、イチオシの一杯だ。
メニュー名から、どんな料理か想像できない……
“つめたいメニュー”からもう一品、「梅味玉子、インカの目覚め、鯖の生ハム」(写真下)もぜひ注文したいひと皿だ。
梅味をまとった半熟卵、ほっくりしたジャガイモ、燻製香がほどよく効いた鯖の生ハムのハーモニーには、軽めの赤ワインはいかがだろう。
口当たりなめらかなブドウ品種・ガメイを100%使った、フランス産の自然派ワイン「ポワン・ジェ」(写真上)を。イチゴのような酸味と甘みが特徴だ。
同店では、ワインは主に自然派を揃える。取引する酒屋は2軒ほどあり、1軒は松岡さん自身が店を訪ね選び、もう1軒は、イメージを伝えて届けてもらっている。
故郷・秋田の郷土料理をカスレ風にした“あたたかいメニュー”
松岡さんが秋田県出身ということもあり、郷土料理にアレンジを加えた「比内地鶏 だまこ鍋風煮込み」(写真下)もメニューにイン。
「だまこ鍋」とは、うるち米を団子状にした「だまこ」(写真下)に、鶏肉やネギ、セリ、ゴボウ、キノコなどの具材を、醤油や味噌で味つけしただしで炊いた秋田県の郷土料理。
「比内地鶏 だまこ鍋風煮込み」では、白ワインベースのだしで、だまこと野菜、秋田県のブランド鶏「比内地鶏」を煮込んだ後、さらにひと手間。
「本来、甘口の鍋ですが、甘みは抑えて鶏のコクを引き立てるように、オーブンで焼いて仕上げています」(松岡さん)
つまり、具材を煮込んでオーブンで焼き上げる、フランス南西部の郷土料理「カスレ」仕立てなのだ。
こんがり焼かれた比内地鶏は、皮目はパリパリで芳ばしい味わい。コンフィにしてから煮込んでいるので、身はほろほろと骨離れがよい。通常の鶏が60日に対し、約150日以上かけて健康的に育成された比内地鶏は弾力があり、噛むごとにジューシーで滋味深い。
これは何と言っても、秋田県産の日本酒を合わせたくなる! 冷蔵庫から取り出したのは、秋田県『小玉醸造』の純米大吟醸「大平山 天巧(てんこう)」(写真下・左)だ。
甘み深い比内地鶏のスープを吸った「だまこ」をひと口、米の味をしっかり感じる日本酒をひと口。ともにお米を原料とする料理と酒が、仲良く体を温めてくれる。
デザートとワインで、バー利用もおすすめ
「家に帰る前にもう1杯飲みたい」。「少し甘いものを食べたい」。そんな夜更けにも立ち寄れるのが『ketoku』の魅力だ。
クローブ、ナツメグなど4種のスパイスを加えた「生チョコレート テリーヌ」(写真上)は、甘みを控えた大人のためのデザート。少し甘めのデザートワインとゆっくり味わいたい。
ブランデーを添加してさらに古樽で発酵させた、フランス・ジュラ地方のデザートワイン「マクヴァン・デュ・ジュラ」(写真上)は、果汁本来の甘みが、まさに甘露! チョコレートを含んだ口中にとろんと広がると、一日の疲れも溶けてなくなるようだ。
耳を澄ませば店内に流れるのは、聞いたことのあるような、ないような歌謡曲。松岡さんが創り出したこの空間も同様に、これまでにあるような、ないような、と感じずにはいられない。今宵、さっそく寄り道したくなるはず。
【メニュー】
▼フード
イカの塩辛 コブミカンの香り 400円
鶏のレバーと焼きりんご、クルトン 600円
梅味玉子、インカの目覚め、鯖の生ハム 700円
比内地鶏 だまこ鍋風煮込み 2,500円(一人分は1,700円)
生チョコレートのテリーヌ 600円
▼ドリンク
サッポロラガー 中びん 600円
クラフトビール「山伏 壱 saison one」 グラス800円 ボトル3,000円
レモンサワー 600円
日本酒 グラス 600円均一
日本酒 1合 900円均一
ワイン グラス 700円前後~
※本記事に掲載された情報は、掲載日時点のものです。また、価格はすべて税込みです
ketoku(ケトク)
- 電話番号
-
050-5487-7553
(お問合わせの際はぐるなびを見たというとスムーズです。)
- 営業時間
-
月~土
17:00~24:00
(L.O.23:30)
定休日:日曜日
祝日
※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。
※電話番号、営業時間、定休日、メニュー、価格など店舗情報については変更する場合がございますので、店舗にご確認ください。
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