歓送迎会、ホントは行きたくない? その理由は? 行ったら何を期待する?【男女200人本音アンケート】
日々、目まぐるしく変わる「食トレンド」。いま大人の男女は「季節の飲食」について、どのようなメニューやシーンを愉しみたい、味わいたい、盛り上がりたいと考えているのでしょうか。本連載は、世代・トレンド評論家の牛窪恵さんと彼女の会社の女性マーケッターが、最新の飲食事情について、日本全国の男女に徹底リサーチ。毎回、職場や家庭で会話が弾む食の男女・世代ギャップや意外なトレンドを随時ご紹介します!
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- 1.「歓送迎会」に行きたい? 行きたくない?【男女200人 本音調査】
2.行きたくない理由は? 行ったら何を期待する?
3.歓送迎会でやってはいけないNG行動とは
「歓送迎会」 本音ランキング 【世代・トレンド評論家・牛窪恵】
今年も春の訪れとともに、歓送迎会シーズンがスタート! 皆さんも職場や仕事関係で、飲み会のお誘いが入ってきているのでは? 一方で、従来は当たり前のように開催されてきた歓送迎会にも近年、変化の兆しが見られます。そこで、社会人の皆さんが「本音」ではどう思っているのか? 「平成最後」の職場での歓送迎会について、20~50代の男女合計200人にアンケート調査を実施しました。
「ホントは行きたくない」は4割以上! その理由は……
まず「今年、職場で開催される歓送迎会には行く予定?」という質問では、4割以上が「行く」と回答。男性に限れば、半数が参加予定でした。一方、「行かない」男女は17%で、おおむね参加率は高めです。とはいえ、少し意外なのは、40%の職場に「歓送迎会がない」こと。最近は、働き方改革やコンプライアンスの流れから、夜の飲み会全般を廃止する会社もあり、その影響を受けているかもしれません。
歓送迎会に「行かない」と決めている17%の方々には、その理由を聞きました。すると「不参加」派は男女ともに、プライベート以外の飲み会にお金をかけたり、職場関係の「しがらみ」を敬遠していたりする様子がうかがえました。
続いて、歓送迎会に「行く」と答えた男女の胸のウチを調査。本音でも「行きたい」という人が6割近くいる一方、「本当は行きたくない」も4割以上いました。いまだ歓送迎会は、「参加」が暗黙の了解になっており、しぶしぶ参加している人達も少なくないようです。
次に、「本当は行きたくない」と答えた人達の理由も探ってみました。男女ともにその理由として、「コミュニケーションが面倒」なこと、「お金がかかる」こと、そして「夜遅くなること」や、「翌日の仕事に響く」恐れがあることなどを挙げていました。参加はするものの、「気を遣う相手や苦手な相手と一緒に、しかも自腹で、夜遅くまで飲むのは避けたい」という本音がうかがえます。
歓送迎会の支払い額、許容範囲はいくらまで?
昨今の歓送迎会は「自腹」が多くなり、歓送迎会の「会費」を気にする人も多いでしょう。そこで、支払額の許容範囲について聞いてみました。1位は「払いたくない」で、男性に限っては3割がそう回答。また男女ともに、半数近くは「4,000円未満(までが許容範囲)」と答えました。
また歓送迎会では、どんなジャンルのお店での開催が嬉しいか、聞いてみました。半数以上が「和食居酒屋」と回答。最近の和食居酒屋は、リーズナブルな割にコースメニューのバリエーションや豪華さに定評があり、人気ですよね。「大衆和食・小料理」も、とくに男性に人気(約3割)でした。一方で女性の約4割は「洋食居酒屋」、約3割は「イタリアン」と回答しており、男性に比べて「洋食」系の意向が強いようです。
かつての宴会と言えば、一杯目は「とりあえずビール」。でも最近は、「一杯目から好きなお酒を飲みたい」との声も目立ちます。そこで、歓送迎会で「一杯目をどんな気分で飲むか」を教えてもらいました。すると男性では、好きだから、あるいは社交辞令で「ビール」を選ぶ人が7割近くいる一方で、女性は2割以上が「その日の気分で、いろいろ」なドリンクを飲むとの回答が、4人に1人で1位でした。
歓送迎会でのNG行動はセクハラ以上に「パワハラ」!
今も昔も、歓送迎会の盛り上げ役は、やっぱり幹事さん。そこで「素敵だと思う幹事さん」についても聞きました。男性の回答を見ると、会の仕切り方や場の盛り上げ方など、歓送迎会の「プロデュース力」に注目しています。他方、女性の1位(6割)は「食べ物がおしいい店を選ぶ」のが、素敵な幹事さんのポイントだと回答。そして半数以上が「時間厳守で終わらせてくれる」ことや、「会社から行きやすい店を選ぶ」ことにもこだわっていて、極めて「現実的」とも言えます。
たとえ、しぶしぶ参加するとしても、せっかくなら会を楽しみたいもの。そこで「歓送迎会に期待していること」について聞いたところ、全体の過半数が「おいしいものを食べたい」と回答。おいしいものやお酒を楽しめれば、「職場の飲み会は面倒」という気持ちも、和らぐかもしれません。また、新メンバーとの関係作りやメンバーの結束力を高めるなど、「横のつながり」を強める機会としても、4人に1人が期待感を持っているようです。
逆に、歓送迎会で「NGだと思う行動」について聞くと、「酔ってセクハラ」以上に、「酔ってパワハラ」が多い結果に(約7割)。「部下いじめ」の回答も半数以上あり、職場の飲み会とはいえ、上下関係にものを言わせるような行動は、ハッキリ「ご法度」だと考える男女が多いことが分かります。また、「愚痴ばかり言う」「スマホをいじってばかりいる」という回答も半数。無意識にやってしまわないように気をつけたいNG行動です。
最後に、「平成」という時代の歓送迎会を振り返って、過去と現在で変わったことについて聞いてみました。男性では「セクハラ、パワハラ」の厳格化について実感している人が、3人に1人を超えました(1位)。女性以上に、「やってしまう側」にならないよう緊張感を持って参加しているのかもしれません。また、その他の回答の多くは、「一次会でお開き」や「ゲーム・余興の廃止」「自由参加」「自腹」など、いまどきの歓送迎会の時短化&エコノミー化を伺わせる内容でした。
歓送迎会も「時短」や「おいしさ」を追及する時代。平成30年の間に、男性の3人に1人は「セクハラ・パワハラ」の厳格化を実感!
今回のテーマは、平成最後の「歓送迎会」。バブル最盛期だった平成元年(1989年)に比べ、今や自腹での参加がスタンダードになりました。また、セクハラ・パワハラまがいの行為も含めた、いわゆる「無礼講」も許されない時代に。ですがその分、「歓送迎会に期待することは?」の質問に、過半数が「おいしいものを食べたい」と答えたほか、4人に1人が「新メンバーと仲良くなりたい」と回答するなど、歓送迎会本来の目的に近づいたのかもしれません。
また、「自腹で参加」となれば、昔以上に問われるのが、幹事さんの力。いかにおいしいお店を選ぶかが重要で、そのためには普段から、情報収集力を鍛えておく必要もあるでしょう。また、総じて「時短」を求める声が多いなか、延々と上司や仲間の愚痴を聞いたり、二次会、三次会になだれ込んだり……という飲み会は嫌われる傾向に。無駄を省きつつも、限られた時間で食事やお酒を楽しんで、サクッと終わらせる、そんな仕切りの能力も求められているようです。
とはいえ、歓送迎会は当日だけでなく、それまでの準備など「プロセス」も楽しいもの。平成の最後の今年は、新メンバーとの結束を固めるべく、思い出に残る余興を企画してみてもいいかもしれませんね。
調査手法:Web定量調査
調査対象:全国・社会人/20~50代男性100人・20~50代女性100人
調査期間:2019年2月12日(火)~2019年2月14日(木)
有効回答数:200人
写真提供元:PIXTA
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