「博多グルメ旅」のススメ。名物のもつ鍋や屋台、〆に使える専門店などの4軒を、一晩でハシゴ酒
味わう旅 #9
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- 酒場
- ご当地グルメ
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- Summary
- 1.国内グルメ旅行なら「博多」がおすすめ! 安くておいしい店が密集している
2.博多グルメの特徴は、安くてインパクトの強いものが多いこと
3.歴史ある名店から人気の屋台まで、ハシゴ酒にぴったりな4軒をご紹介
旅の魅力は食の追求
私は、世界79カ国、日本は全都道府県を旅してきた。そんな旅好きの私が、行き先を決める際に優先するテーマが3つある。
1つ目が魅力的な自然があること。世界三大瀑布の一つ「イグアスの滝」を見た時に、その音、鼓動、水の量、迫力、眺めに圧倒された。自然の偉大さは、現代の最新テクノロジーでも叶わないと実感し、それ以来旅中は出来るだけ雄大な自然を楽しめるスポットに行くようにしている。
2つ目が様々な人との交流ができそうな場所であること。言語、文化、宗教、肌の色、価値観、これらが自分と全く異なる人と話し仲良くなることは、新たな自分を見つけるきっかけになる。
そして3つ目は、豊かな食があることだ。料理とは食材と食材の掛け算であり、その組み合わせは無数にある。そしてその食材すらも地域によって大きく異なるため、世界中にはまだ体験したことのない料理が山のようにある。また、食の視点から文化や現地の習慣が紐解けることも多くあり、旅先の食を追求することは私の旅に必要不可欠だ。
さて、今回の舞台は食の都「博多」だ。
もつ鍋、辛子明太子、ひとくち餃子、博多ラーメン、鳥の水炊き……と博多には名物料理が多く、しかもそのほとんどがリーズナブル且つ伝統的な和食とは少し異なるインパクトの強いものが多いことからも、博多をグルメ旅の目的地に選ぶ人が多いのにも納得できる。
今回はそんな博多で、様々なジャンルの博多らしいお店4軒を一晩ではしごしてみた。一人でも複数人でも楽しめる店なので、ぜひ参考にしていただきたい。
【1軒目】もつ鍋人気の火付け役『元祖もつ鍋楽天地』
博多の名物といえば、まずは「もつ鍋」だろう。そもそも西日本では、モツのことをホルモンと呼ぶことが多いが、これは「放るもん」の略称であり、つまり歴史的に内蔵は捨てるものであったことが分かる。しかし、戦後食材が不足していた際に、内臓をニラと一緒に炊いて食べるようになったのがもつ鍋の起源と言われている。
そんなもつ鍋の聖地・博多で、圧倒的な人気を誇る店がある。『元祖もつ鍋楽天地』だ。1977年創業の老舗であり、今では定番の「〆のチャンポン」もこちらが発祥と言われている。
同店のこだわりは厳選された食材だ。モツは、黒毛和牛の生モツ中心に6種類を毎日大将が自ら選ぶ上、ニラやキャベツも九州産の最高品質のものを使用している。
そんなこだわりの食材を、30年間お客に支持され続けてきた秘伝のスープでグツグツ煮込む。そこにニンニクや唐辛子を惜しみもなくぶっかけるのが博多流で、パンチの効いたモツや野菜は、酒のペースを一気に加速させる。本来はここで腹が膨れるまでチャンポンを追加オーダーして〆るのだが、今回ははしご酒が目当てだ。チャンポンは一杯で抑えて次の店へ移動する。
▼メニュー
もつざんまいコース 2,390円
※本記事に掲載された情報は、掲載日時点のものです。また、価格はすべて税別です
楽天地
- 電話番号
- 092-741-2746
- 営業時間
-
月~日 17:00~24:00(L.O.23:30)
定休日:年中無休
※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。
※電話番号、営業時間、定休日、メニュー、価格など店舗情報については変更する場合がございますので、店舗にご確認ください。
【2軒目】常連に愛される人気屋台『屋台おかもと』
2軒目は、博多の夜の風物詩である屋台で。先ほどのもつ鍋が想像以上のボリュームだったが、人気の屋台は1時間以上並ぶこともよくあるため、並んでいる間にお腹を減らすという戦法だ。
博多の屋台は現在100軒以上営業しており、全国の屋台の40%にも及ぶと言われている。こちらも戦時中の食材不足が影響しており、屋台は当時の闇市の名残と言われている。今回足を運んだ店は、連日行列ができるほど人気の『屋台おかもと』だ。
1時間ほど並び程よく食欲が復活してきた頃に、愛想の良い店員に席へ案内された。こちらは常連が多いようで、一品料理をつまみながら飲む人もいれば、ちゃんぽんやラーメンなど食事メインの人もいるという。
同店のおすすめは「和牛サガリ(横隔膜の背中側の部位)のステーキ」(写真上)だが、隣の常連客曰く、「おでん」(写真下・左)や「焼きラーメン」(同・右)も絶品らしい。
郷に入っては郷に従えの精神でそれらを注文し、生粋の博多っ子スタイルで屋台を楽しませてもらった。伝統の味はどれもTHE・男料理といった力強い味が特徴で、酒のつまみにぴったりだ。知らぬ間に酒が進んで上機嫌になり、隣の客や店主とのコミュニケーションもいっそう弾む。これもまた屋台の醍醐味である。
▼メニュー
牛サガリステーキ 950円
焼きラーメン 750円
おでん 各種120円
※本記事に掲載された情報は、掲載日時点のものです。また、価格はすべて税込みです
屋台おかもと
- 電話番号
- 090-3798-7347
- 営業時間
-
月~日19:00~3:00(L.O.23:30)
定休日:不定休
※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。
※電話番号、営業時間、定休日、メニュー、価格など店舗情報については変更する場合がございますので、店舗にご確認ください。
【3軒目】コスパも最強、泊まれる立ち飲み屋『STAND BY ME』
さて、博多っ子は1軒や2軒でおひらきになることは滅多にない。東京と比べて物価が安いこともあるが、コンパクトシティと言われる博多は、おいしい店が天神を中心に数多くひしめいているため、ハシゴ酒が容易にできるのだ。
また、密集しているがゆえに小さい店が多く、ここ数年は立ち飲み屋も増えてきている。
『HOSTEL STAND BY ME』は、なんと「泊まれる立ち飲み」をコンセプトにした居酒屋兼ゲストハウスで、国内外問わず多くの観光客から人気を博している。終日、朝食・ランチ・立ち飲みと営業しており、立ち飲みは、入店の際に4枚綴りの木札を1,000円で購入し、それと引き換えに商品をオーダーするシステム。つまり、ほぼ全てのメニューが250円で楽しむことができるのだ。
そして料理のほとんどが、地元の人気店からの卸し又はコラボメニューで、この店だけでいろいろな名店の味を楽しむことができる。
店のイチオシは『海鮮丼日の出』の「唐揚げ」だ。『HOSTEL STAND BY ME』のオーナー自らが全国を食べ歩いた中でも特においしいと思った逸品だそうで、海鮮丼店らしくカツオのだしを使用しているため上品な香りが魅力。
唐揚げということもあり、ビールやハイボールで合わすのも良いが、カツオの風味が効いているので焼酎や日本酒との相性も良い。
博多の名店の味が一度に楽しめたり、他の観光客との交流もできたりするとあり、是非とも足を運んでいただきたい一軒である。
▼メニュー
柚子胡椒ポテサラダ 250円
唐揚げ 250円
※本記事に掲載された情報は、掲載日時点のものです。また、価格はすべて税込みです
HOSTEL STAND BY ME
- 電話番号
- 092-791-1974
- 営業時間
-
月~日7:00~24:00
定休日:無し
※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。
※電話番号、営業時間、定休日、メニュー、価格など店舗情報については変更する場合がございますので、店舗にご確認ください。
【4軒目】〆は敢えてのおにぎり居酒屋『けごむす』
博多での定番〆はラーメンだ。しかし、既にもつ鍋のチャンポンと屋台での焼きラーメンを食べていたので麺は欲していない。かと言って寿司は高くつく。そんな私が見つけた店が、おにぎりがおいしいと評判の『けごむす』だ。
深夜2時でも大盛況ということからも、地元民に愛されているのがよく分かる。
全国から取り寄せた日本酒と、それにあった粋なつまみを嗜み、〆に自慢のおにぎりを食べるのがこの店の楽しみ方だ。
日本酒がメインなので海鮮料理が多いが、ただ普通に刺身で出すのではなく、一捻り施された創作系つまみとしているのが酒呑みにたまらない。
そしておにぎり推しが全開なだけあって、米へのこだわりも強い。福岡県産の「夢つくし」を使用しており、毎日18:30から2時間おきに土鍋で炊くので、常に炊きたてを食べることができる。
おすすめは、米の味を最大限に楽しめる「塩おむすび」(190円)、〆にはもちろん、酒のアテにもたまらない。
▼メニュー
自慢のおむすび 190~250円
いくらとじゃこおろし 390円
※本記事に掲載された情報は、掲載日時点のものです。また、価格はすべて税別です
三九酒場 けごむす
- 電話番号
- 092-406-7855
- 営業時間
-
月~日19:00-03:00
定休日:不定休
※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。
※電話番号、営業時間、定休日、メニュー、価格など店舗情報については変更する場合がございますので、店舗にご確認ください。
はしご酒こそ博多の夜の醍醐味
博多は、天神を中心に驚くほど多くの飲み屋が密集している。バラエティも豊かで金額も安いので、はしご酒こそが、博多の夜の楽しみ方であろう。
もつ鍋やラーメンなどの定番グルメを制覇しつつも、狭い店内で酒好きの同志との会話も楽しむ。そんな博多のディープで楽しい夜は、博多旅行の最高の思い出になること間違いない。
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