神楽坂『メルベイユ』のふわっふわメレンゲ菓子がウマすぎて注文殺到!フランス発祥の大人気スイーツ店

リトルパリと呼ばれる東京・神楽坂の大人気店『Aux Merveilleux de Fred(オー・メルベイユ・ドゥ・フレッド)』。フランス生まれの同店はアジア初進出店! まるで泡雪のようにとろける軽いメレンゲ菓子「メルベイユ」が名物です。メルベイユはメレンゲ生地をホイップクリームで覆って、細かいチョコレート片をまぶしたシンプルなスイーツ。本場で修業したパティシエが作るフランスの味をぜひ!

小田中雅子

アジア初出店!パリやNYで大評判のスイーツショップがオープン

リトルパリと呼ばれる東京・神楽坂に、さながらフランスにいるかのようなスイーツショップが、2020年6月にオープンした。“メルベイユ”という北フランスの伝統メレンゲ菓子の専門店『Aux Merveilleux de Fred(オー・メルベイユ・ドゥ・フレッド)』だ。

本店のあるフランスのみならず、ヨーロッパやアメリカに40店舗以上もある人気店。東京店はアジア初進出とあって、早くも話題をさらっている。

フランスから取り寄せたシャンデリアが輝く空間

東京地下鉄メトロ「神楽坂」駅からほど近い、大きなガラス窓の一軒家パティスリーが『オー・メルベイユ・ドゥ・フレッド』。棚に並んだスイーツやパンが大きなガラス窓越しに眺められ、道行く人たちが思わず足を止め、店をのぞき込んでいく。

一歩店内に入れば、吹き抜けになった空間いっぱいに輝くシャンデリアに目を奪われる。華やかな雰囲気に、日本にいることを忘れてしまいそうだ。

ショーケースには、カラフルなスイーツがずらりと並び、奥のガラス張りになった厨房では、次々とパンやスイーツが作られていく。活気あふれる店内にいると、もう気分はウキウキ!

2階と3階はカフェスペースで、3階にはテラス席もあり、天気の良い時期に過ごすのにぴったりだ。

シャンデリアのほか、大理石のカウンターや布張りの椅子などの家具類は、すべてフランスから取り寄せたもの。スイーツのみならず、空間そのものも本場フランスの雰囲気を味わってもらいたいという想いが随所にあふれている。

ヨーロッパから来日したファミリーのパワーで店を盛り上げる

まるでフランスの空気まで運んできたようなお店を支えるのは、東京店のディレクターを務めるアレクサンドル・トランキーニさん(写真下・右)の家族だ。

創業者であるフレデリック・ヴォカン氏と家族ぐるみで親交のあったトランキーニさん。もともと日本が大好きで、日本人のフランス文化への関心の高さを知り、ヴォカン氏に日本店をオープンすることを提案。かねてからアジアに出店したいと考えていた氏の快諾により、東京店がオープンすることになった。

唯一無二の「メルベイユ」! とろける食べ心地は秘伝の味わい

フランス北部やベルギーでポピュラーな“メルベイユ”は、メレンゲ生地をホイップクリームで覆い、細かいチョコレート片をまぶしたシンプルなスイーツ。ヴォカン氏は、試行錯誤しながら、このスイーツのクリームとメレンゲが、ふわッと一体となってとろけるようなテクスチャーを実現。

その技術は企業秘密なのだとか。「まるで雲のような」と評される、唯一無二の口どけは、たちまちヨーロッパ中で評判を呼び、大人気店となった。

『オー・メルベイユ・ドゥ・フレッド』の楽しさは、口どけのよさだけでなく、ナッツやフランボワーズといったフレーバーの豊富さにもある。その日の気分や、食べる人の個性に合わせて、どれにしようかと悩むのも楽しい。

レシピも素材も本場にこだわったメレンゲ菓子

メルベイユのフレーバーは、定番6種類のほか、年に3回ほど季節限定の味が追加される。中でも、人気の3つのフレーバーを紹介しよう。

スイーツの名前をそのまま冠した「メルベイユ」(写真上・中央)は、一番オーソドックスなレシピ。メレンゲにチョコレートフレーバーのホイップクリームをのせたものを2段に重ね、細かくスライスしたダークチョコレートでコーティングしている。

使われる材料は、本場のレシピを忠実に再現するため、生クリームや卵以外ほとんどをフランスから取り寄せている。

チョコレートは、世界中のトップパティシエ御用達の『ヴァローナ社』のもの。ほろ苦いダークチョコレートが、ふわっと甘く、夢のようにとろけていくクリームとメレンゲの味わいを引き締めている。

シナモンやナッツなど全種類食べたくなる豊富なフレーバー

「アンクロヤブル」(写真上・中央)は、“信じられない”という意味のフランス語。メレンゲにホイップクリーム、ホワイトチョコレート片でコーティングしたスイーツは、ひと口食べるとミルキーな甘さの中にシナモンの風味が顔を出す。

これは、スペキュロスというシナモンやクローブなどのスパイスを使ったベルギー伝統のクッキーをクリームに混ぜているため。このスパイスの風味が、ホワイトチョコレートの優しい甘さのアクセントとなり、甘すぎない大人の味わいになっている。

「マニフィック」(写真上・中央)は、日本で人気のフレーバー。メレンゲを覆うのはプラリネ(キャラメリゼしたナッツ)風味のホイップクリーム。その上にキャラメリゼしたヘーゼルナッツを砕いて、コーティングしている。

香ばしく、甘いナッツの風味がたっぷりで、ミルキーなクリームと合わさると、口の中が幸福感いっぱいに満たされる。

ふんわりドーム状のお菓子はフランドル風ブリオッシュ

同店では、メルベイユ以外にも、北フランス、フランドル地方で伝統のパンやスイーツが味わえる。

「クラミック」(写真上)は、フランドル風ブリオッシュとでも言うベきパン。バターと卵をタップリ使ったリッチな風味のパンだ。

特徴は、ドームのように盛り上がった形。ふくらみやすいようにこの形になっているのだとか。プレーンやチョコレート、レーズン、パールシュガーなどフレーバーも豊富。

写真はチョコレートのフレーバー。カットしてみると、パリッと焼かれた生地の中に、『ヴァローナ社』製のチョコレートチップがたっぷり。ほんのりバターが香るふわふわの生地に、風味豊かなチョコレートが甘いアクセントになっている。シンプルで、毎日食べても飽きない味わいだ。

薄くてしっとりした生地にハマる! フラマンドル風ワッフルとは

もう一つ、おすすめメニューが「フラマンドル風ワッフル」(写真上)。ワッフルと言えば、厚みがあり格子状のおうとつがあるブリュッセルワッフルやリエージュワッフルをイメージするが、フラマンドル(フランドル地方)風は、格子状の模様が型押しされた薄い生地のもの。しっとりやわらかい生地をカットし、クリームをサンドしている。

フレーバーはバニラと、ヴェルジョワーズ(写真上)の2種類。ヴェルジョワーズとは、テンサイから作った精製されていない砂糖で、ジャリジャリした食感が特徴。この砂糖と芳醇な香りのラム酒を合わせたバタークリームが、フランスのエスプリを感じるスイーツに仕立てている。

カフェで楽しみたい“飲むメレンゲスイーツ”

クリームとメレンゲのみで作られたメルベイユは、形も崩れやすく繊細。作りたてをイートインで食べるのがベストだそう。カフェでは、メルベイユにぴったりな本格的なエスプレッソや紅茶などのメニューがそろっている。

カフェメニューで試したいのが、スペシャリテのメルベイユをイメージした「オリジナルドリンク」(写真上)。ベースをチョコレートかコーヒーのどちらかをチョイスし、アイスやホットでも楽しめる。

スイーツと同じく、ドリンクに、メレンゲやホイップクリーム、チョコレートをトッピング。一見、とても甘そうだが、ドリンクの部分が甘さ控えめでほろ苦さもあるため、あと味スッキリといただける。

東京の中のパリに旅行気分を味わいに行こう

アレクサンドルさんと共に店舗を統括する奥様のGaëlle(ガエル)さんや、カフェ部門責任者の娘のcali(カリ)さん、本場で修業をし、現在、チーフパティシエを務めるmae(メイ)さんというように店のあらゆる場所で、トランキーニさんの家族が大活躍。日本の人々に、本物のフランスを味わってもらおうと、日々努力を惜しまない。

テイクアウトにもプレゼントにもぴったりなボックスも用意されているのでお持ち帰りもOK。日本の中のパリを求めて、訪れてみてはいかがだろう。

【メニュー】
メルベイユ(各種フレーバー) 320円/1個
クラミック(各種フレーバー) 680円
フラマンドル風ワッフル(バニラ、ヴェルジョワーズ) 270円
オリジナルドリンク(各種フレーバー) 750円

Aux Merveilleux de Fred(オー・メルベイユ・ドゥ・フレッド)

住所
東京都新宿区矢来町107
電話番号
03-5579-8353
営業時間
テイクアウト9:00~20:00、イートイン11:00~20:00
定休日:月曜
公式サイト
公式ページhttps://www.instagram.com/auxmerveilleuxdefredtokyo/

※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。
※電話番号、営業時間、定休日、メニュー、価格など店舗情報については変更する場合がございますので、店舗にご確認ください。