極上チョコレートにスイーツ好きが唸る! 渋沢栄一の旧邸宅跡地に現れた超話題のスイーツ店『teal』

日本橋兜町に超話題のチョコレート&アイスクリーム店『teal(ティール)』がオープン。『ティール』は同じく日本橋兜町にあるパティスリー『ease(イーズ)』のパティシエと、「Top of Patissier in Asia 2017」ベストショコラティエ受賞者がタッグを組んだ新店舗。新一万円札の顔・渋沢栄一の旧邸宅跡地に建設された歴史的建造物のなかで食べるスイーツは、五感を刺激する極上の味わい!

松本玲子

証券発祥の地として知られる日本橋兜町。数年前からの八重洲・日本橋地区再開発によって、若い世代のパティシエや料理人によるオリジナリティ豊かな飲食店誕生が続いている。

この街で、2021年11月に産声を上げたチョコレート&アイスクリームショップが熱い注目を浴びている。

往古来今の日本橋を感じられる特別な空間

店の名は、鴨を意味する『teal(ティール)』。エジプトなどにおいて、“深い知恵”“財運”を司る神聖な動物と崇められている水鳥は、古くから水運に恵まれ、日本経済を支えてきた兜町のイメージにぴったりである。

同店が入店している建物は、兜町最北部に位置する日証館。2024年に新一万円札の顔となることが発表されている、日本資本主義の父・渋沢栄一の旧邸宅跡地に建設された歴史的建造物だ。

1928(昭和3)年設立の重厚な建物の扉を開けると待っているのは、木のぬくもりと、鴨の羽を想起させる“ティールブルー”に包まれた洗練の空間。歴史と現代の融合を肌で感じられるのが心地いい。

名実ともにトップクラスのパティシエふたりによる最強タッグ

シェフパティシエ、ショコラティエを務めているのは、小竹向原『クリオロ』スーシェフ、溜池山王『パスカル・ル・ガック』シェフパティシエを歴任した眞砂翔平 (まなごしょうへい)さん(写真下)。

「Top of Patissier 2017 in Asia」ベストショコラティエをはじめ、国内外の数々のコンクールで受賞してきた実力派だ。タッグを組んでいるのは、シェフパティシエの大山恵介さん。

2020年、『teal』の姉妹店である『ease(イーズ)』、同年中に新宿伊勢丹に2号店の『repos by patisserie ease(ルポバイパティスリーイーズ)』をオープンさせているほか、2021年7月には発酵×熟成バターのブランド『Lait ribot(レリボ)』をスタートさせるなど、幅広く活躍中だ。

眞砂さんの確かなチョコレート技術、大山さんの食材に対する絶妙なバランス感覚によって表現されたチョコレートとアイスクリーム、スイーツは、いずれも唯一無二の味わい。まずはそのなかからチョコレートを紹介していこう。

2つの味の食べ比べも楽しいバータイプのチョコレート

おもたせとしてまとめ買いしていく人も多いバーは、なめらかなガナッシュ入りの「チョコレートバー」(写真上・左)、サクサクのクッキー生地、ドライフルーツ、ナッツの組み合わせが楽しい「ビターキャラメルバー」(写真上・右)の2タイプを用意。

ずっしりとしたチョコレートバーに使われているのは、フランス産カカオを原料とした、フルーティで酸味が感じられるチョコレート。隠し味のカシスがほのかに香り、五感を心地よく刺激していく。

一方のキャラメルバーは、眞砂さんが子ども時代に大好きだったキャラメル入りバーをパティスリーの味として再構築した一品。懐かしさを感じる食感でありながら、ほどよい苦みのキャラメルソースは大人の味わいだ。

素材そのものの味が活きたシルキーなジェラート

ジェラート(写真上)は、旬の食材を活かした限定フレーバーなど数種類を展開。魅力的なフレーバーぞろいでひとつに決めるのは難しいが、その点、ダブルはうれしい。

乳脂肪少なめでシャーベット状に仕立てた「アマゾンカカオ」は、カカオ本来の味わいをダイレクトに感じられるが、他に類のない華やかな香りと果実感に驚かされること間違いなしだ。

牛乳のコクを出しすぎず、キビ砂糖のコクを活かした「ミルク」は、すっきりとした味わいとシルキーな舌触りが圧巻。口に含むたび、うっとりと幸せな気持ちに酔いしれることができる。

ちなみに、カップに描かれた鴨のイラストは3種類用意しているので、家族や友だちと一緒に来店した際は、お互いのカップを見比べてみるのも楽しいだろう。

身体と心に染み入る至福のスイーツも展開

チョコレートとアイスクリームだけでなく、ショーケースに並ぶケーキやムース、揚げたてのドーナツも見逃せない。

とりどりに並ぶスイーツのなかから、今回はカカオ(写真上)をご紹介。

ムースショコラ、クレーム・ヴァニーユ(バニラクリーム)、クレームショコラ、ショコラのスポンジ生地からなる4層のムースの表面をグラサージュした一品は、上から下までカカオたっぷり。スプーンを通すと、すーっと入っていくやわらかさで、ふんわりなめらかな口当たりは夢のよう。

1日がんばった夜の食後のデザートとしていただけば、その日の疲れがムースと一緒にみるみる溶けていきそう。

目指したのは、日常的に通いたくなるお店

チョコレート、アイスクリーム、ケーキのどれもが心華やぐ逸品なのに、店にもスタッフにも気負った雰囲気がないから極めて気軽に足繁く通える。

それもそのはず。「頻繁に通いたくなるチョコレート専門店は少ないですが、もっと気軽に通ってもらえるお店を作りたかったんです」という眞砂さん自身の想いが込められているから。そのためにも、新しい試みはどんどん取り入れていきたいと意欲的。大山さんともどもアイディア豊富でチャレンジ精神に溢れているので、これからの展開もますます楽しみだ。

まずは、開発が進む日本橋の街歩きに赴きがてら、この特別な空間をめいっぱい堪能しながらお土産選びに興じてみては?


撮影: 佐々木雅久

【メニュー】
・カカオ 980円
・チョコレートバー / キャラメルバー 各500円
・ジェラート(ダブル)756円

※本記事に掲載された情報は取材日時点のものです。また、価格はすべて税込です。

teal(ティール)

住所
〒103-0016 東京都中央区日本橋兜町1-10
電話番号
03-6661-7568
営業時間
11:00~18:00
定休日:水曜
公式サイト
公式ページhttps://www.instagram.com/teal_tokyo/

※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。
※電話番号、営業時間、定休日、メニュー、価格など店舗情報については変更する場合がございますので、店舗にご確認ください。