【連載】マッキー牧元の「ある一週間」

日本を代表する食道楽の一人、マッキー牧元さん。彼はどんなものを食べて一週間を過ごしているのか。「教えていいよ」という部分だけを少しのぞき見させていただく。

2015年09月14日
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【連載】マッキー牧元の「ある一週間」
Summary
・トリュフの危険な食べ方
・日本人らしく松茸
・シンプルでありながら妥協の無いひと皿
・絶妙な火入れ
・生きた味わいのしらす

8月5日「とても危険な西麻布の夜」

・効果的なトリュフパンの作り方
①トリュフたちの中から。持って指先に柔らかさを感じない、硬いやつを選ぶ。
②唇型のバターの口元に、トリュフの削りカスをつけて、篠ひろ子にする。(※味とは特に関係ありません)
③パンにバターを塗り、トリュフを乗せる。
④その上に少しだけバターをのせても良い。
⑤ここからが一番のポイント。パンをひっくり返し、舌側にトリュフが来るようにして食べる。ちなみにパンの上に乗せたままより、こちらの方が匂い立つ。誰か理由を教えて。
⑥舌の上にトリュフを乗せてからパンをを食べてもいいが、断然上記の方法の方が一体感出せる。

・シャサーニュモンラッシェとトリュフの付き合わせ方。
上記①は同じ
②右手でワインを飲むとき、左手でトリュフの塊をつかんでおく
③ワインを飲み、口に含んだまま、すかさず左手に持ったトリュフを嗅ぐ。
④唇から少し空気を入れる。

とても危険ゆえ、良い子は真似しないように。

西麻布「マルゴット・エ・バッチャーレ」にて。

<メニュー>
オーストラリア産タスマニア黒トリュフ(30g~) 8,000円~

Margotto e Baciare

住所
〒106-0031 東京都港区西麻布4-2-6 菱和パレス西麻布1F
電話番号
050-3469-8859
営業時間
月~金 18:00~24:00(L.O.22:30) 土 18:00~23:00(L.O.21:30)
定休日
毎週日曜日 第1土曜日 祝日 その他(2018年9月15日)
ぐるなび
https://r.gnavi.co.jp/fj98hhzb0000/

※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。
※電話番号、営業時間、定休日、メニュー、価格など店舗情報については変更する場合がございますので、店舗にご確認ください。

8月6日「松茸をフライング」

じわじわと、じわじわと。
甘鯛のうま味溶けて、汁の深み増す。
ゆっくりと、体を満たす気に、「はあ~」と喜びのため息をつく。
そっと香る松茸は切なさで、熱暑に清涼を忍ばせる。
鱧皮丼は、細く細く切られた紫蘇と生姜が効いて、箸が止らない。
赤坂「辻留」にて、秋をフライング。

<メニュー>

松花堂弁当(向附・お碗・お菓子・お抹茶つき)10,000円
懐石料理コース 15,000円
      23,000円
      28,000円
      35,000円
けいこ茶事 18,000円~


懐石料理コース 25,000円
    30,000円
    35,000円
    43,000円
けいこ茶事 28,000円~

懐石 辻留 赤坂店

住所
〒107-0051 東京都港区元赤坂1-5-8 虎屋第2ビルB1
電話番号
03-3403-3984
営業時間
12:00~14:00、17:00~21:00
定休日
定休日 日曜
ぐるなび
https://r.gnavi.co.jp/h18wd6sf0000/
公式サイト
http://www.tsujitome.co.jp/

※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。
※電話番号、営業時間、定休日、メニュー、価格など店舗情報については変更する場合がございますので、店舗にご確認ください。

8月7日「妥協のない上海風焼きそば」

食べるものには一切妥協しない。
外食で望みのものに出逢うことが叶わなければ、自分で店を作りゃいい。
まかないには命をかける。
料理は、見えないところに手をかけ、素材の声を聞き、最高の品質のものを揃え、手間暇かけて料理をする。
たとえ今、手許に何もなくとも、最高のものを作る。
それがご主人・王さんの生き方だった。
そのことがよく表れているのが、この裏メニューの焼きそばだろう。
ごく細麺はカリカリに半揚げにされているが、油は一切感じさせない。
八角の効いたタレで和えられた麺は、食べ始めると誰もが笑う。
誰もが無口になって、懸命に箸を動かす。
最後に残ったタレには、ご飯をぶち込んで、ごちそうさま。
麺とネギ、調味料だけで生まれた奇跡。
美食とは、こういうものだと思う。
新宿「シェフス」にて。

<編集部より>
文中紹介のメニューは裏メニューです。「両面黄(リャンメンファン)=上海風焼きそば」1,800円
基本的には常連客にしか提供していないので、注文したい場合は予約の段階で店員さんに確認を。
(※常時用意できるわけではないとのこと)

CHEF’S(シェフス)

住所
〒160-0022 東京都新宿区新宿1-24-1 藤和ハイタウン1F
電話番号
03-3352-9350
営業時間
18:00~22:00 (L.O.21:00)
定休日
定休日 日・祝

※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。
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8月8日「見事な火入れのイサキ」

イサキは、皮と皮下がうまいのだが、青臭さもあるので、これでもかと突っ込んで焼く勇気が必要である。
それでいて、身はしっとりと仕上げなければならない。
すると夏の魚らしい、痛快な滋味が体を駆け巡る。
そのあたりを、日本橋「ラペ」の松本シェフは心得て、見事な火入れでイサキを生かす。
アメリケーヌの泡と、夏を感じさせる金糸瓜に南瓜を添えて。

<メニュー>
ランチ 3,500円~
ディナー 10,000円
(価格は税・サ別)

ラペ (La paix)

住所
東京都中央区日本橋室町1-9-4 B1
電話番号
050-5486-8015
(お問合わせの際はぐるなびを見たというとスムーズです。)
営業時間
月~水・金~日
ランチ 11:30~14:30
(L.O.12:00)

月・火・木~日
ディナー 18:00~22:30
(L.O.20:00)
定休日
木曜日
ぐるなび
https://r.gnavi.co.jp/kbwzmz3b0000/

※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。
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8月9日「イタリアンで生きた味わいの生しらす」

獲れたての生しらすは、まだ生きている様子があって、エグミや苦みが微塵もなく、微かな甘みを忍ばせる。
その静かな甘味の気配は、唐辛子の辛味やオリーブ油の香り、レモンの酸味に勇気づけられ、舌の上で溶けていく。
カリッと焼かれた薄切りトースト乗せれば、くにゅっねとっと身をよじらせて、口腔の中で舞い踊る。
あああれはきっと、喜んでいるんだろうな。
だって、少し甘みが膨らんだもの。
池尻「オルランド」にて。

Orlando(オルランド)

住所
〒153-0042 東京都目黒区青葉台3-1-15
電話番号
03-6427-0579
営業時間
18:00~1:00
定休日
定休 日曜
公式サイト
http://www.orlando.tokyo/

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