■横浜のあのホテルが発祥の地、ボリュームたっぷりの「ドリア」(検索数前月比920%)
1927(昭和2)年に開業し、日本における西洋料理の発展に多大な貢献をしたといわれているのが、いまも山下公園の前で堂々たる姿を現す、ホテルニューグランド。初代料理長であったサリー・ワイルは、当時のフランス料理の王道であるエスコフィエの料理を本格的に日本にもたらし、ア・ラ・カルトの導入や料理人の働き方を変えるなど、日本の料理界にさまざまな影響を与えた人物。そのワイル氏が考案したのが、「ドリア」である。
宿泊していた銀行家が体調を崩し、喉の通りが良い料理を依頼し、ワイル氏が即興で作ったものだったのが、評判を呼び、メニュー化されたという。そんな「ドリア」の検索数が急上昇中している。
本格的に寒くなってきたことにより、熱々のドリアが食べたくなる人増えているのだろうか?洋食の定番メニューだが、リバイバルするのかも?
■上海からの贈り物、濃厚な旨味が詰まった蟹のシーズン到来「上海蟹」(410%)
日本名は「チュウゴクモクズガニ」という名が付いている高級素材「上海蟹」の検索数が急上昇中。
9~10月は産卵前で卵を身体に持ったメスがおいしく、11月頃になるとゼラチン質の精巣を持つオスがおいしくなるので、今まさにオスもメスも両方が美味しいというベストシーズン。
最上級品とされるのが、上海から、揚子江を内陸に60km遡ったところにある湖、陽澄湖産と、さらに60km遡った江蘇省・浙江省境界の大きな湖、太湖産だという。
まるごと蒸したものを醤油、黒酢、生姜などをまぜたタレでいただくのが一般的だが、ぐるなびデータによると、もっとリーズナブルに味わえる上海蟹味噌炒めや上海蟹味噌煮込み、あるいは上海蟹風味といったメニューが目立って検索されていた。
とても濃厚な味で、ハマると毎年この季節を待ちわびる人が続出する。
ちなみに漢方では、カニは身体を冷やすと考えられているおり、上海蟹を食べた後は、生姜湯を飲むのが一般的。また、ちょうど旬が重なる牡蠣とは、食べ合わせが最悪とされ、中国人は蟹と牡蠣を一緒には食べないのだそう。
カニそのものは元々は青みがかった緑色をしているが、茹でたり蒸したりして熱を加えると鮮やかなオレンジ色に変わる。海の蟹よりも脚などには身がついていないので食べる部分は少ないものの、甲羅内部の内子や味噌には濃厚な旨味が凝縮されており、タンパク質、ビタミンB12を豊富に含む。
■春はお花見、秋はコレ!心も温まる、東北地方の秋の恒例行事「芋煮」(260%)
東北、特に山形や宮城の人にとって春のお花見と双璧をなすほど季節の重要な宴会行事が「芋煮」(もしくは芋煮会)。芋煮とはその名のとおり、野外で大鍋を使って里芋や肉を煮る一大行事だ。里芋の収穫時期が10月上旬であり、芋煮は10月下旬頃から11月上旬をピークに開催される。地域の親睦を深める行事であったが、近年は芋煮会に参加するツアーなども多く発売されており、全国的に注目される存在となっている。また、東京都内でも大規模な芋煮会が開催され、テレビや雑誌等でも取り上げられていることから、さらに注目度がアップするかもしれない。
データ集計対象期間:2015年9月、10月