「シャングリ・ラ ホテル 東京の気軽な一軒」
シャングリ・ラ ホテル 東京のメインダインニングに併設された、Tapas by Piacereは楽しいぞ。
① ワインセラーにずかずか入っていけて、ワインが選べる。しかもお安い。
② 料理が気楽で愉快。
③ 例えば、トリュフ入りチーズフォンデュにムール貝の白ワイン蒸し、ペコリーノをたっぷりかけたフライドポテトといった具合。
④ ワガママも聞いてくれる。ムール貝の残ったエキスでスパゲッティー作ってネ。フォンデュも残ったから、これもパスタにして。
⑤ と作ってくれたのがこの二つ。嬉しいね。
⑥ パスタがいい。固めに茹でたベネデット・カヴァエッリのスパゲットーニは、噛むことによって意識を覚醒させるのさ。
⑦ シェフが愉快。アンドレア・フェレーロはひょうきんもの!
Tapas by Piacere(タパス BY ピャチェーレ)
- 電話番号
- 03-6739-7898
- 営業時間
- 17:30~21:30
※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。
※電話番号、営業時間、定休日、メニュー、価格など店舗情報については変更する場合がございますので、店舗にご確認ください。
「40年前に驚いた卵料理」
ウッフ・アン・ムーレットに邂逅した。
今から45年前、この料理を初めてパリで食べて、驚いた。
ゆで卵(ポーチドエッグだけど)が、堂々とレストランで料理の一皿となって、それにお金を払う人がいるんだ、と。
日本では朝食以外、茹で卵やポーチドエッグを外でお金を払って食べるという習慣はなかったからである。
卵が一品料理になるんだと、好奇心だけで頼んでみた。
ベーコンが入れられた赤ワインのソースは、深い酸味があって、そこに黄身の甘みが混じると、異国の女性の匂いがした。
なにか、どきりとさせられたことを覚えている。
いまでも彼の地のビストロでは出されていると思うが、日本ではあまり見かけない。
これだけフランス料理が浸透しても、やはりレストランでポーチドエッグにお金を払おうと思う人は少ないのだろう。
だが先般、おもいがけずに逢った。
再構築されたウッフ・アン・ムーレットは、赤ワインソースと秋トリュフをまとっている。
なにより玉子が素晴らしい。66度で40分加熱したという玉子は、黄身も白身も最善の状態で佇んでいる。
黄身は最大限の甘みで舌に流れ、白身はふんわりと優しい食感となって、しなだれる。
そこへ、甘酸っぱく濃密な、それでいてキレのいいソースが混ざり合う。トリュフが香る。
久々に出逢ったウッフ・アン・ムーレットは、やはり異国女性の色香があって、それをより膨らまして、僕の心を静かに揺さぶるのであった。
FURUYA augastronome
- 電話番号
- 050-5487-3607
(お問合わせの際はぐるなびを見たというとスムーズです。)
- 営業時間
- 月~土
ランチ 11:45~15:00
(L.O.13:00)
月~金
ディナー 18:00~23:00
(L.O.20:00)
土
ディナー 18:30~23:00
(L.O.20:00)
- 定休日
- 日曜日
※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。
※電話番号、営業時間、定休日、メニュー、価格など店舗情報については変更する場合がございますので、店舗にご確認ください。
「フランス・リムーザン牛を平らげた」
恵比寿ユーゴディノワイエ本日開店。サイタさんがスキレットでガチッと焼いたリムーザンのコートドブッフは、マグロのようでもあって、肉食おじさん二人で1,2kg完食させていただきました。
ユーゴ・デノワイエ恵比寿
- 電話番号
- 050-3314-4101
- 営業時間
- ランチ:11:30~15:00(L.O.14:00)、ディナー:18:00~23:00(L.O.22:00)
- 定休日
- 毎週月曜日 ※月曜日が祝日の場合は営業、翌平日が休業
※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。
※電話番号、営業時間、定休日、メニュー、価格など店舗情報については変更する場合がございますので、店舗にご確認ください。
「幸せのエビフライ」
<右手にエビフライ。左手にハイボール>
小さい頃からエビフライが好きな、生意気なガキだった。
エビフライとタルタルがあれば上機嫌になれる、単純なガキだった。
エビフライ歴半世紀の中で、小さいエビフライが美味しいよと教えてくれたのが、日本橋の「誠」と銀座「煉瓦亭」である。
二軒とも、巻きを揚げる。
「煉瓦亭」のそれは7匹。「お待ちどおさまでした」とテーブルに置かれた皿から、甘い海老の香りが立ち上って顔を包む。
もうそれだけで、幸せがやってくる。
もうそれだけで、涎が溢れてしまう。
最初の一匹は何もつけずに食べる。
親指と人差し指の先で尻尾をつまんで、あぐっと食べる。
甘い。
下味の塩味が精妙で、巻きエビのしなやかな甘みを引き立てる。
大きなエビでは、このしなやかさがない。
甘すぎない、その未熟さに品があり、色気が宿る。
二匹目もそのままで。
サクッと香ばしい衣に歯が当たり、クリッとエビに入っていく。
熱々のエビは、喉に落ち胃袋に届いて、穏やかな陽だまりになる。
そこで左手に持ったハイボールを飲む。
冷たい、チリチリと泡を含んだ液体が流れて、陽だまりに包まれる。
その瞬間がたまらないんだな。
その後はレモンをかけてやるやつ。 タルタルをたっぷりつけてかじるやつ。 塩を少しだけかけて食べるやつと分けて、食べ進む。
あ、そうそう、ナイフフォークもいいけど、これは絶対指でつまんでね。
味が明らかに違うんだから。
煉瓦亭(レンガテイ)
- 電話番号
- 03-3561-3882
- 営業時間
- 11:15~14:15(閉店15:00)、16:40~20:30(閉店21:00)、土曜、祝日の夜は~20:00(閉店20:45)
- 定休日
- 定休日 日曜(GW休、盆時期休、年末年始休)
※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。
※電話番号、営業時間、定休日、メニュー、価格など店舗情報については変更する場合がございますので、店舗にご確認ください。
「ハマグリの天ぷらの愉悦」
ハマグリは濡れていた。
体液を滲ませて、じっとりと濡れながら、囁いている。
見ないで。早く食べて。
熱々を口にすれば、まだ生の気配があるのに加熱された甘さと香りがある。コハク酸特有の舌を焦らす甘みがゆっくりと染み出して、口の中を満たしていく。
とても熱いのに、海の中に飛び込んだような清涼があって、人を惑わす。
もはや、食べる官能小説かもしれない。
銀座「阿部」のハマグリの天ぷら。
天ぷら 阿部 銀座本店
- 電話番号
- 050-5484-1632
(お問合わせの際はぐるなびを見たというとスムーズです。)
- 営業時間
- 月~金
ランチ 11:30~14:00
土・日・祝
ランチ 11:30~15:00
月~日
ディナー 17:00~21:00
- 定休日
- 無
大晦日、元旦はお休みさせていただきます
※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。
※電話番号、営業時間、定休日、メニュー、価格など店舗情報については変更する場合がございますので、店舗にご確認ください。