今日はクリスマスイブ。仲間内とホームパーティを開催する予定の方も多いのではないだろうか。そんなパーティ時のおもてなしメニューとして話題となっている料理が『アヒージョ』と『ラクレット』だ。それぞれ「たこ焼き器」と「女子会」が人気を牽引している様子。どちらもアツアツで楽しみたい料理なので、寒くなるこの時季により多く検索されるメニューワードではあるが、検索数が急上昇したその背景を探ってみた。
自宅で作りたいニーズも急上昇！ バルでおなじみの『アヒージョ』(前月比146%)
すっかり日本でもおなじみになりつつある『アヒージョ』の検索数が上昇している。アヒージョとはスペイン語で“ニンニク風味の”という意味であり、小さな土鍋や鉄鍋などで熱したオリーヴオイルをニンニクや鷹の爪で風味付けし、海老やマッシュルームなどの具材を煮込んだ料理。スペイン・マドリード以南のバルではタパス（小皿料理）としても定番のメニューだ。この『アヒージョ』への興味が急上昇した背景には、「たこ焼き器」の穴を小さな鍋に見立てて作るアヒージョレシピが大きな話題となったことが挙げられる。
元々、少ない材料とシンプルな調理工程が自宅での調理に適したメニューだったが、調理に欠かせない土鍋や鉄鍋も最近では100円ショップなどで手軽に手に入るようになり、“家飲み”のようなシーンでのニーズが高まりつつあった。
そんな状況の中「たこ焼き器」を使ったレシピが登場。ホームパーティなどでほぼ下準備がいらずに、具材を変えるだけでワイワイ楽しみながらたくさんの味が食べられると、大きな反響を生む結果につながった。「たこ焼き器」という意外性も影響したようだ。
とろ～り、とろけるチーズが楽しめるスイスの郷土料理『ラクレット』(前月比139％)
スイスの伝統的なチーズ料理に注目が集まっている。塊のチーズを溶かしながらジャガイモやパンにつけていただく『ラクレット』だ。スイスを舞台とした国民的アニメでも登場していたこともあり、チーズがとろ～りと溶けたヴィジュアルに共感する人も続出。そのミルキーな優しい味わいのチーズは誰もがほっとする味わいで、寒くなるこの時季にこそ存分に楽しみたいメニューだ。
10月に比べて『ラクレット』の検索数が急上昇した理由のひとつとして、11月11日が「チーズの日」だったことが挙げられる。このチーズの日にちなみ、東京・恵比寿では「チーズフェスタ2015」というイベントが開催され、ラクレットを含めたさまざまなチーズの食べ方について紹介され、SNSでもイベントの様子が拡散されたようだ。
急激に広まった背景として、2014年がスイスと日本の国交樹立150周年でスイスの食文化などが多く伝えられ、『ラクレット』に関する知名度が広がっていたことも挙げられるだろう。また、家庭用のラクレットグリルも日本に上陸しているので、チーズフォンデュとともに、ホームパーティなどでも楽しめる料理になりつつある。
大きなチーズを溶かしてパンや野菜にかけるヴィジュアルは写真映えも期待できるため、SNSを好む女性が多い女子会などでのニーズも今後もっと増えていきそうだ。
データ集計対象期間：2015年10月と11月を比較