一度好きになったものはずっとずっと好きなのです。まずは子供の頃から愛して止まない特撮ヒーロー物の映画やテレビ番組。ウルトラシリーズはウルトラQからウルトラマンガイアまで、今でも怪獣の形と名前がしっかり一致します。
一番思い入れがあるのは帰ってきたウルトラマン。1971年、私が8歳の頃にテレビ放映されました。観る度に自分の魂がぐわんぐわんに揺れるのが判りました。仮面ライダーも人造人間キカイダーも天才バカボンもルパン三世初期シリーズも1971年。私の趣味嗜好の殆どの基盤がそこで出来上がったと云えます。
もちろん初代ウルトラマンもウルトラセブンもゴジラもガメラも悪魔くんもみんな好き。1962年に生まれた事を本当に感謝したい。漫画だとやはり天才バカボンとゲゲゲの鬼太郎と、そして忘れてはならないマカロニほうれん荘。今でもすぐにきんどーちゃんになれます。あらあらやーねえ。
音楽はもう色々好き過ぎて何がどう好きなのか判らないくらい好きです。自分でプレイするのも聴くのも同じように好き。好きなギタリストはと問われるとすぐさま10人20人名前を挙げられます。音楽は好き過ぎるのでいつかまた改めて。
あと魚は食べるのも眺めるのも好き。特にマツカサウオが好きです。図鑑を眺めて育ったので他に動物も植物もみんな好きであります。
本は早川文庫の「料理人」(ハリー・クレッシング著)が異常に好きで、今でも本屋で見かけると買ってしまいます。何冊持っているんだろう。この本だけは何度読み返しても何故か飽きる事がありません。そしてまだまだ書き切れない「好き」がいっぱいあります。
現在は食べるのが好き。自分が本当にウマイと思える食べ物を探すのが好き。そんな「好き」がたんまり集結して私を形作っております。よろしくお願いします。
世界一のソースかつ丼
そんな私が好きになった食べ物の一つが岡山にある『だてそば』のかつ丼です。その存在を知ったのはこれがまた私の食べ歩きバイブルであります「ベストオブ丼(どんぶり)」(どんぶり探偵団編 文春文庫ビジュアル版 現在絶盤)と云う本。私を天丼の世界に誘った本でもあります。
この本を最初に読んでいた頃は生卵が苦手だったせいであまり興味がなかったのです。それでもそのルックスのインパクトはしっかり脳裏に焼き付いていました。
21世紀に入って、クレイジーケンバンドのツアーで全国あちこちに行くようになり、岡山でこのカツ丼と対峙したのは10数年前。岡山のカツ丼と云えばデミグラスソースがかかったものが有名ですが、『だてそば』のカツ丼はどことも全く似ていない完全独自路線です。強いて云えばソースカツ丼のカテゴリー。
揚げたての絶妙な厚みと大きさのトンカツに絶対にここでしか食べられない味わいのしゃばっとしたソースがかかっていて、別添えの生卵を真ん中に落とし、ソースの沁みたご飯とその卵をわっせわっせとかき混ぜて戴きます。
何と云うウマさ。一撃必殺でハマってしまい、岡山に来たら必ず食べるようになりました。岡山滞在中に一日に二度食べた事もあります。店名にありますそばは中華そばの事。この中華そばもヒジョーにウマイのです。私の好きなラーメン全国ベスト10に入るくらい。
ですがやはり、カツ丼。ウマウマウーのスキスキスー。ソースカツ丼の世界一だと思います。
それが数年前から御店主が体調を崩されて営業を止めておられました。ああもうあのカツ丼は食べられないのかと諦めかけていた今年の2月、奇跡の復活を遂げたのです。岡山の友人達から「のっさん、だてが復活です!」とメールやメッセージがたくさん届きました。その瞬間、私がPCの前で小躍りして喜んでいる姿を容易に想像して戴けると思います。
そして先日、満を持して岡山に行って参りました。『だてそば』のカツ丼を食べるためだけに。オーダーは迷いなくかつ丼セット(カツ丼と小さい中華そば)。
やっぱりサイコーにウマイじゃん! この味に再び出逢えて本当に嬉しかった。涙が出るかと思った。シアワセです。またシアワセに浸りに伺います。美味しかったです! 御馳走様でした!
だてそば
- 電話番号
- 086-222-6112
- 営業時間
- 11:30~19:00、月曜11:30~16:00
- 定休日
- 定休日 火曜・水曜
※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。
※電話番号、営業時間、定休日、メニュー、価格など店舗情報については変更する場合がございますので、店舗にご確認ください。