特別な日のデートに使いたい高級寿司店。しかし、高級寿司店には、他の飲食店にはない独特のルールやこだわりがあり、利用経験がないと緊張してしまいがち。
だからこそ、上手にエスコートできる男性は、女性から見て頼もしく感じるもの。逆に、オロオロと頼りない態度をとったり、無理に見栄を張るのはとても痛々しい。
そこで今回は、大手企業の社長秘書や役員秘書20名に、「寿司屋デートでの男性のNGマナー」について聞いてみた。マナーのプロであり、経験豊富な秘書の皆さんはいったい、寿司屋デートで男性のどんなところを見ているのか。
いざというときのために、貴重な意見に耳をかたむけておこう。
席はカウンター席がマスト!注文はつまみ~握りまでの流れを愉しむのが大人の男
まずはじめにポイントとなるのが席選び。秘書の意見によると、寿司屋でのデートはカウンター席が必須のようだ。
「せっかく寿司屋に来たのにテーブル席を選ばれた時は、残念だなと思いました(食品メーカー秘書/30代)」
目の前で握ってもらってこそ、寿司屋デートの醍醐味と特別感を感じられるもの。いつもと違う空間でのデートを楽しむなら、カウンター席がマストだ。
さらには、注文に対してもこんな意見が。
「デートでしたら、まずはおつまみ系を注文し、最後にお寿司をつまむ食べ方にしてほしいです(情報サービス秘書/30代)」
「テーブル席を選ぶのはもちろんNGですが、カウンターに座ったにもかかわらず、いきなりお寿司を注文するのももってのほか!(法律事務所秘書/30代)」
「カウンターでの注文に慣れていない方。カウンターなのにセットメニューを注文する方にはちょっとがっかりする(小売業秘書/20代)」
デートは、食事と会話をゆっくり楽しむもの。いきなりメインの握りは注文せず、まずはおつまみとともにお酒を注文し、会話を楽しむ時間を作るべきだろう。寿司屋の雰囲気に慣れ、緊張がほぐれたところでメインの握りを注文すれば、女性も素直なリアクションがとりやすい。
会話は板場に筒抜け!自慢話やウンチクはほどほどに
寿司屋には独特の専門用語がある。しかし、このような言葉を多用するのは無粋というもの。ツウぶっているように思われて、板前に悪い印象を持たれてしまう。
「ガリ、むらさきなど、やたら符丁を使いたがって、うんちくばかりの人とは落ち着いて食事ができません(法律事務所秘書/20代)」
うんちくはある意味、自慢話に等しい。調子にのって専門用語を使う男は、寿司屋では“恥ずかしい男”なのだ。
お会計時には“おあいそ”という言葉を使う人も多いと思うが、実はこれもNG。漢字では“お愛想”となり、店主が「代金をいただくなんて、愛想がなくて申し訳ございません」と、申し訳なさを込めて使う言葉であって、客が使うと失礼にあたることを覚えておこう。
「カウンターに座ったら、こちらの会話は板場に筒抜けなので、内容をわきまえてほしい。プライドが高い男と食事をした際、自慢話ばかりで“国産車は車じゃない”とか“○○はたいしたブランドじゃない”とか、まわりを敵にまわして食事しているようで非常に肩身が狭かった。(情報サービス秘書/30代)」
会話が板前に聞かれていることを前提に、不適切な話はしないように注意しよう。
板前と上手に会話できる男は、コミュニケーション能力が高く見られる
「板前さんとうまく会話ができない男性にはがっかりします(食品メーカー秘書/30代)」
カウンター席に座り、相手の男性が板前と上手に話をしているだけで女性は尊敬の念を抱くもの。逆に、スムーズに会話できないとコミュニケーション能力が低いと思われてしまうだろう。
「お寿司が大好きなので、何をいただいてもおいしいと感激しますが、いかんせん彼とのデートでありながら、寿司職人に見られつつ会話も漏れなく聞かれているので、気を遣って疲れることもあります(映像秘書/30代)」
このような気疲れしやすい女性の場合は、板前との会話をはさむことも有効だ。見られたり聞かれたりするくらいなら、一緒に会話を楽しむ方がラクだからだ。
しかし、どんな話をすればいいのかわからない人もいるだろう。
そんな時は「今はどんなネタが旬なのか」など、寿司ネタにまつわる話から切り出すのがおすすめ。それなら板前も返事がしやすいし、距離感をはかるための近道といえる。
また、料理や店について気になることがあれば、気軽に質問するのも○。
最初は緊張もあり、話しかけるのに勇気がいるかもしれないが、そこは板前も心得ているもの。彼女がリラックスして食事を楽しめるように、どんな会話をするか事前に考えておくといいかもしれない。
事前に彼女の好みをリサーチしておけば、会話も注文もスムーズに
「安いお店でないだけに、ネタの好みが違うと、相手のペースを乱さないように気を遣ってしまいます(スポーツブランド秘書/20代)」
寿司ネタは生モノだけに、青魚や貝類などの特定ジャンルが苦手だったり、ウニやイクラに目がなかったり、意外と好みが分かれるもの。できれば事前に彼女の好みをさりげなく聞いておこう。
たとえ好みが合わない場合でも、「僕は食べられないけど、この店のシメサバはおいしいらしいからぜひ食べてみて!」というような気遣いのひと言がほしいところ。もちろん、食べるペースも彼女に合わせるべきだろう。
「ひとつ食べるたびに“どう?どう?!”と聞いてくる人がいて、とても疲れました。”おいしい~!”以外のバリエーションがない私には苦痛で…(食品メーカー秘書/20代)」
こんな風に過剰に感想を求めると、恩着せがましい印象を植え付けてしまう恐れもあり、女性もゆっくり味わうことができない。味の感想は、彼女から自然とこぼれてくる言葉を待つくらいがちょうどいい。
注文の仕方や食べるペースはもちろんのこと、寿司屋に至っては「会話」に重きがおかれているように思われた秘書のみなさんの体験談。カウンター席では会話が板前に筒抜けなだけに、話の内容や頼りない行動にがっかりすることが多かったようだ。
慣れない人にとって、寿司屋では緊張を隠せないものだが、あまり見栄を張らずに正直に慣れていないことを板前に伝えるのも得策といえる。その正直さが、彼女にも板前にも好印象に映るはずだ。
しかし、デートではカウンター席を選ぶ、セットメニューを頼まないなど最低限のデート知識は事前に学習しておいて損はない。それを踏まえて、リラックスした会話ができれば文句なし!
コミュニケーション能力と経験値の高さをアピールして、彼女からの評価を一気にアップさせよう。
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