日本人にとってピッツァといえば、生地を薄く伸ばしてシンプルな具材を乗せ、450~500℃の薪窯で一気に焼き上げたイタリアンのピッツァと、いろいろな具をのせて焼いた宅配ピザなどで馴染み深いアメリカンのピザが一般的。中でもピッツァはここ20年ほどの間に日本でも市民権を得ており、その実力はナポリで行われる世界大会のチャンピオンや入賞者などが多数存在するほど。
特に近年、イタリア料理店のいちメニューとしてではなく、ピッツァをメインとし、店の中に専用の焼き窯を構え、高温で一気に焼き上げる本格的なピッツァ店が急増中。
そこで今回は、焼き上げる時のライブ感を売りにしていたり、自分だけのカスタマイズが出来たりと、楽しみ方も多様化してきているピッツァの注目店をまとめて紹介する。
1.アメリカ西海岸で大人気のカスタマイズピッツァ、日本一号店が新宿に!
2016年春、新宿駅南口にオープンした商業施設『NEWoMan(ニュウマン)』の中に店を構えるのが、西海岸発のナポリピッツァ専門店『800°DEGREES NEAPOLITAN PIZZERIA(800 ディグリーズ ナポリタン ピッツェリア)』。こちらは西海岸でいまブームになっている「カスタマイズ」業態の牽引者のひとりと言われているシェフ、アンソニー・キャロン氏が創設した、本格ナポリピッツァを楽しめるカジュアルレストランだ。同店の最大の特徴は、5種類のベースピッツァと40種類以上のトッピングで、自分だけのピッツァを作れる「カスタマイズ制」。
カウンターで具材を見ながらピッツァをオーダーし、華氏800°(摂氏約425度)の高温の中、約90秒でオリジナルのナポリピッツァを焼き上げてくれる。ピッツァ以外にもフリットやサラダなどのサイドメニューのほか、オリジナルのクラフトビールやレモネードもあるため、ナポリピッツァのおいしさをさまざまな組み合わせで楽しむことが可能。
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2.行列嫌いのイタリア人が並ぶ「切り売りピッツァ」の人気店が日本初上陸
日本におけるピッツァ人気は根強いが、実はまだあまり知られていないスタイルがある。イタリアの街角にある「切り売りピッツァ」だ。中でも最高峰と言われ、行列嫌いなイタリア人をも並ばせるミラノの老舗『PIZZERIA SPONTINI(ピッツェリア スポンティーニ)』の海外進出一号店が、2015年10月東京・原宿に誕生し、同年11月には2号店目となる「渋谷モディ店」も登場した。
2cm以上はありそうな厚い生地は、オリーブ油ではなく大豆油をかけて鉄鍋で揚げるようにして焼くという、これまでのピッツァ観を覆すようなボリューム感のある一品。底はカリカリ、中はふっくらな“カリふわ食感”は、唯一無二の味わいだ。
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3.注文を受けてから一枚一枚丁寧に焼き上げる、ナポリ生まれ日本育ちのピッツァ
2014年頃から増え始めた、ナポリ仕込みの職人によるピッツァ専門店。本場の味をそのまま再現…という店も多いが、日本人好みの味を追求し、本場を超える美味しさを生み出す名店も出てきている。
下北沢にあるピッツェリア『ダ・オッジ』はその一つ。本場に比べ塩味を3割減らしたり、国産の粉をあえて使ったりと、日本人好みの味をリサーチした上でオリジナルの生地を作っている。
一枚をシェアする日本人の食べ方に合わせ1ピースが均等になるようきれいな円形に生地を整え、こだわりの焼き方で一枚一枚丁寧に仕上げるという、日本人らしい仕事ぶりもリピート客が多い理由だろう。
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