9つの本格パスタレシピを人気イタリアンのシェフが伝授!使えるパスタレシピ保存版

素材の持ち味を最大限に引き出した“心と体に優しいイタリアン”が人気の『HATAKE AOYAMA』のオーナーシェフ・神保佳永さんに、家庭でも再現しやすいパスタ9品のレシピを教えていただきました。「カルボナーラ」「ポモドーロ」「ペペロンチーノ」「ジェノベーゼ」「ペンネアラビアータ」「ボンゴレ ビアンコ」「ウニのパスタ」「からすみのパスタ」「トマトの冷製パスタ」

2016年05月27日
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9つの本格パスタレシピを人気イタリアンのシェフが伝授!使えるパスタレシピ保存版
Summary
1.人気イタリアン『HATAKE AOYAMA』の神保シェフに教わる基本のパスタレシピ9選
2.プロだからこそわかる絶妙な分量と簡単なコツで驚くほどおいしいパスタが完成!
3.基本のレシピをマスターすれば、レパートリーが一気に広がる!

短時間でささっと作れるパスタは、休日のランチにも重宝するメニュー。
そんなパスタ、あなたは何種類くらい作れる?市販のソースが充実しているので頼りっぱなし…なんていう人もきっと多いはず。でも、やっぱりイチからおいしく作れるようになりたい!

そこで今回は、素材の持ち味を最大限に引き出した“心と体に優しいイタリアン”が人気を誇る、南青山の『HATAKE AOYAMA』のオーナーシェフ・神保佳永さんに、ご家庭でも再現しやすいパスタ9品のレシピを教えていただいた。

<パスタレシピ9選>
1.カルボナーラ
2.ポモドーロ
3.ペペロンチーノ
4.ジェノベーゼ
5.ペンネアラビアータ
6.ボンゴレ ビアンコ
7.ウニのパスタ
8.からすみのパスタ
9.トマトの冷製パスタ

神保シェフがご家庭用にアレンジしたパスタレシピは、どれも難しい工程がなく、料理初心者でもチャレンジしやすいものばかり。パスタは基本を覚えると応用がしやすいので、レパートリーの幅もぐんと広がる。
今回ご紹介する簡単&本格レシピをマスターして、気分に合わせておいしいパスタを作れるようになろう。

1.余熱で絡めてダマ知らず!濃厚ソースがたまらない、王道の「カルボナーラ」

チーズと卵で仕上げたこってり濃厚なソースが人気の「カルボナーラ」。
ご家庭で作ると、卵に火を通しすぎてソースがダマになってしまったり、仕上がりの味が薄くなってしまったりと難しいイメージがあるが、神保シェフに教えていただくのはフライパンの”余熱”を上手に使う、失敗しない簡単レシピ。
おいしく作るコツは、パンチェッタ(塩漬けした豚バラ肉)をカリカリに炒めること。そうすると後から加える白ワインをしっかり吸い込んで、ほどよい酸味が加わりおいしさがアップ!

▼作り方(調理時間:15分)
① 深鍋にたっぷりの湯を沸かし、粗塩を加えてパスタ(スパゲッティを使用)を茹で始める。茹でる時間は表示時間マイナス1分。
② フライパンを中弱火にかけてオイルを熱し、細かい拍子切りにしたパンチェッタをカリカリになるまで炒める。白ワインを加えてアルコールを飛ばして軽く煮詰めたら、パスタの茹で上がりを火を止めて待つ。
③ ボウルに卵を割り入れて溶きほぐし、生クリーム、チーズ、塩を入れて混ぜ合わせておく。
④ フライパンにパスタを投入し、フライパンを振って混ぜ合わせる。そこへ③を加えて余熱でとろみが出るまでパスタに絡めるように混ぜ合わせる。
⑤ もったりとしたクリーム状にならない場合は、弱火にかけてとろみをつける。決して温めすぎないこと。皿に盛り、パルメザンチーズ、粗挽き黒コショウをたっぷり振りかけて完成。

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2.基本のトマトソース「ポモドーロ」も、トマト缶で手早く簡単!

ベーシックなトマトソースだからこそ、おいしい作り方をマスターしたい「ポモドーロ」。
ポモドーロ(pomodoro)とはイタリア語でトマト。ちなみに「pomo」はリンゴ、「oro」は金を意味し、「金のリンゴ」と称されたトマトはイタリアで古くから大切にされてきた食材であることがわかる。
そんな基本のパスタも、トマト缶を使うことでより簡単に仕上げることができる。トマトソースを沸騰させてしまうとトマトの糖分が焦げて、酸味や臭みが強くなるので注意。

▼作り方(調理時間:30分)
① 味の基本となる「ソーフリット(=甘味野菜をオリーブオイルでじっくりと炒めたもの)」を作る。フライパンにEXVオリーブオイルをひき、みじん切りにしたタマネギ、ニンジン、セロリを入れてキツネ色になるまで弱火で炒める。焦がさないようにフライパンを揺すりながら炒めること。
② 「トマトソース」を作る。分量のソーフリット(あまったら冷凍可)、ホールトマトをフライパンに入れて中弱火に20分ほどかける。決して、ぼこぼこと沸かさないように!
③ 深鍋にたっぷりの湯を沸かし、粗塩を加えてパスタ(スパゲッティを使用)を茹でる。ソースで茹で上げるため、表示時間マイナス2分でひき上げる。
④ フライパンにオイル、みじん切りにしたニンニク、種をとった赤とうがらしを入れ、弱火でじっくりと焦がさないように炒める。ニンニクがキツネ色になったら分量のトマトソースを加える。
⑤ 茹で上がったパスタを加え、ソースを吸わせるようにフライパンを揺すりながらゴムベラで全体をよく混ぜ合わせる。ソースが絡まったらバジルをちぎり入れ、塩で味を整えて完成。

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3.シンプルな「ペペロンチーノ」は、ソースの乳化と塩加減で味が劇的に変わる!

ニンニクが主役のシンプルな「ペペロンチーノ」は、少ない材料で手軽に調理できるので、作ったことがある人も多いだろう。でも、シンプルだからこそ、ちょっとした調理の違いが大きく響いて、お店の味を再現するのがなかなか難しい…。
神保シェフ曰く、大きく分けてポイントは3つ。ニンニクを焦がさないこと、パスタの塩の量とゆで加減を守ること、ソースが乳化するようにフライパンを振り続けること。この3つに気をつけながら、”シンプルなのにうまい”パスタを完成させよう。

▼作り方(調理時間:20分)
① 冷たい状態のフライパンにEXVオリーブオイル、みじん切りのニンニク、種をとった赤とうがらしを入れて弱火にかけ、ニンニクが焦げないようフライパンをたえず揺らしながらキツネ色になるまで炒める。
② 深鍋にたっぷりの湯を沸かし、粗塩を加えてパスタ(スパゲッティを使用)を茹でる。ソースで茹で上げるため、茹でる時間は表示時間マイナス1分。茹で汁はとっておく。
③ フライパンにイタリアンパセリのみじん切りを加える。香りが立ったら茹で汁を大さじ2杯半ほど加え、パスタが茹で上がるまで火を止めて待つ。
④ パスタは水を切らずにフライパンに入れ、中火にかける。油とゆで汁が乳化して「もてっ」とするまでフライパンを振り続ける。パスタに空気を含ませるように!
⑤ 乳化がうまくいかずに分離してしまった場合は、ゆで汁を足す。汁気がなく、パスタが艶やかな状態がベスト。
⑥ ひとつまみ塩を入れて、足りなければ、もう一つまみ……という具合に塩で味を調整して仕上げる。味見は三度ですませるのがコツ。

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4.「ジェノベーゼ」の鮮やかな緑色のソースは、材料をミキサーにかけるだけで作れる!

バジルの風味が爽やかな「ジェノベーゼ」。
「材料を入れてミキサーで撹拌(かくはん)するだけでできるので、ソース作りは簡単です。」と神保シェフ。ただし、バジルは熱や刃物により酸化して黒ずんでしまうので、扱いには注意が必要。使う直前まで冷蔵庫で冷やし、必要以上にミキサーにかけないことが、彩りよく風味豊かに仕上げるコツ♪

▼作り方(調理時間:20分)
① 「ジェノベーゼソース」を作る。洗わずに葉だけ摘み取ったバジル、ニンニク、松の実、EXVオリーブオイル、パルメザンチーズ、塩を冷やしたミキサーに入れて、滑らかになるまで回す。※機械熱をあてないよう短時間ですませる。
② 深鍋にたっぷりの湯を沸かし、粗塩を加えてパスタ(リングイネを使用)を袋の表示時間どおりに茹でる。茹で上がる2分前に、事前に茹でておいたインゲンとジャガイモを投入し、温めなおす。
③ フライパンにジェノベーゼソースを入れ弱火にかける。茹で上がったパスタを水気を切らずに加え、手早く和える。味をみて、足りないようなら塩を足して調える。
④ 皿に盛りつける。パルメザンチーズをふりかけてバジルをあしらい、仕上げにEXVオリーブオイルを回しかけて完成。

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5.パスタに絡みつく濃厚なソースが辛さもうまさも倍増!「アラビアータ」

辛いものが好きな方は、絶対に覚えておきたい「ペンネアラビアータ」。唐辛子の入ったトマトソースパスタだ。
辛みがポイントとなるレシピなので、「しっかりと鷹の爪の辛さを抽出するのがおいしく仕上げる秘訣です。」と神保シェフ。トマトソースはしっかり煮詰めて、パスタに絡みやすい濃厚なソースに仕上げよう。

▼作り方(調理時間:15分)
① まず先にパスタ(ペンネを使用)を茹で始める。
② フライパンに、EXVオリーブオイル、みじん切りにしたニンニク、種をとった赤とうがらしを加え、弱中火で炒める。
③ ニンニクが香ばしくなってきたら、みじん切りにしたタマネギを加え、しんなりするまでさらに炒める。
④ フライパンに潰したホールトマトを加え、煮詰める。フライパンを揺らし、ヘラで寄せながら約10分を目安に。(この時、お好みの辛さに合わせ、赤とうがらしを取り除く)
⑤ 茹で上がったパスタをフライパンに加え、よくソースを吸わせるよう、あおりながら絡める。味をみて塩で味を整える。
⑥ お皿に盛り付けて、EXVオリーブオイル少々を回しかけ、刻んだイタリアンパセリを散らして完成。

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6.ふっくら蒸し上げたアサリとだしが魅力の「ボンゴレ ビアンコ」も意外と簡単!

アサリから出る芳醇なだしがパスタを格段においしくする「ボンゴレ ビアンコ」。
魚介を使うため、家で作るパスタとしてはちょっとハードルが高めなイメージがあるが、神保シェフが教えてくださったレシピは驚くほど簡単! ふっくら蒸し上げたジューシーなアサリはシンプルな塩味のパスタと相性抜群。アサリに火を通し過ぎないように気をつけながら、ソースを上手に乳化させよう。

▼作り方(調理時間:20分)
① フライパンにEXVオリーブオイル、ニンニク、赤とうがらしを加え炒める。
② ニンニクが香ばしくなったらアサリと白ワインを加え、弱強火にし、鍋蓋をして蒸す。
③ アルコール臭さが飛び、アサリの口が開いたら火を止めて、パスタの茹で汁を大さじ4加え、再び火にかける。
④ ソースは水分と油が合わさり、油が見た目分からなくなり、とろーんと乳白化した状態になる。
⑤ そこへ、茹で上がったパスタ(スパゲッティを使用)を入れ、フライパンをあおりながらパスタにソースをよく含ませ、乳化させる。味見をし、塩で味を整える。
⑥ お皿に盛り込み、仕上げにEXVオリーブオイルを少々回しかけ、刻んだイタリアンパセリをかけて完成。

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7.濃厚クリーミーなうまみが口いっぱいに広がる「ウニのパスタ」で贅沢気分を味わう

ちょっと贅沢な気分を楽しめる「ウニのパスタ」。
ひと口食べるとウニの濃厚な風味が口いっぱいに広がり、まさに至福のひと時…。神保シェフに教えていただいたレシピは、アンチョビを入れることで味の引き締め、ホールトマトを加えてウニの色をより鮮やかに仕上げているのがポイント。ソース作りにも最後の仕上げにもウニを使うので、味わいも見た目もとっても贅沢!

▼作り方(調理時間:20分)
① フライパンにEXVオリーブオイルと刻んだニンニク、アンチョビを加え弱中火で炒める。
② ニンニクが香ばしく炒まってきたら、ウニを半分加え、軽く炒めてから白ワインを加え、アルコール分をよく飛ばす。
③ そのフライパンに、トマトホールと生クリームを加え、潰しながら炒め、少し煮る。
④ 茹で上がったパスタ(スパゲッティを使用)をフライパンに加え、あおりながらソースをよく吸わせるように混ぜる。この時にバターも加える。
⑤ 残りのウニを加えて、ウニの形が残る程度にサッと混ぜ、塩で味を整える。
(※重たいと感じたら、少し茹で汁を加える)
⑥ お皿に盛り、EXVオリーブオイルを少々回しかけたら完成。

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8.おもてなし料理にもぴったりな「からすみのパスタ」のレシピは超シンプル

日本では酒のつまみで知られるカラスミ。実は遠く離れたイタリアでも古くから親しまれている食材なのだ。神保シェフにご紹介いただく「からすみのパスタ」は、ペペロンチーノに近い要領でささっとパスタを作り、最後の仕上げにたっぷりのカラスミを散らすだけ。ソースはしっかりと乳化させ、カラスミは食べる直前にすりおりし&スライスするのがおいしさの秘訣!

▼作り方(調理時間:15分)
① フライパンにEXVオリーブオイル、刻んだニンニク、種を取り除いた赤とうがらしを加えて火にかける。
② ニンニクが香ばしく炒まり始めたら、火を止めて、パスタの茹で汁を大さじ4ほど加える。
③ 直前にカラスミを分量3分の2すりおろし(またはおろしたものでも良い)、残りは薄くスライスする(飾り)。
④ 茹で上がったパスタ(スパゲッティを使用)をフライパンのソースと合わせ、乳化させる。そして、塩で味を整える。
⑤ お皿にパスタを盛り、仕上げにすりおろしのカラスミとスライスしたカラスミをたっぷりと散らす。刻んだパセリをかけて完成。

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9.「トマトの冷製パスタ」はパスタとソースを揉み込むように混ぜるとおいしさアップ!

暑い季節やさっぱりしたものを食べたい時にはもってこいの「トマトの冷製パスタ」。
神保シェフに教わったレシピで大切なのは、カッペリーニ(ロングパスタの中でも非常に細い種類のもの)が茹で上がったら揉みこむようにソースと混ぜ合わせること。そうするとソースが乳化して絡みもよくなる。事前に食器や調理器具を冷やしておくとおいしさもアップ!

▼作り方(調理時間:20分)
① パスタ皿、フォーク、ボウルなど使うものはすべて冷蔵庫で冷やしておく。
② 「トマトソース」を作る。よく冷やしたボウルにトマトソース、半分にカットしたミニトマト、湯むきしたフルーツトマト、ニンニクオイル、塩を入れ、手袋をはめた手でトマトをていねいに潰し、ジュースを出す。
③ 塩ひとつまみ、胡椒で下味をつけたら、冷蔵庫で冷やしておく。
④ 深鍋にたっぷりの湯を沸かして粗塩を加え、パスタ(カッペリーニを使用)を表示時間どおりに茹でる。氷水で冷やし、水を切ってボウルに入れる。ソースを吸うように両手でもみ込む。
⑤ 塩1、2つまみ、黒こしょうで味を調え、冷やした器に盛りつける。モッツァレラや生ハムを飾ると、上等な冷製パスタになる。バジルをあしらい、仕上げのオイルを回しかけて完成。

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少ない材料でシンプルに仕上げたソースが味の決め手となる基本のパスタ。ここでソースをマスターできれば、旬の野菜などを加えて、自分好みに応用できるようになる。

神保シェフのレシピでも多く出てくるが、パスタ作りではソースの乳化がおいしくつくるコツといえる。パスタとソースを合わせた時にフライパンを降り続ければ、オイルと水分がしっかり混ざって乳白色になるので、これはポイントとして押さえておきたいところだ。
→「乳化」についてはこちらもチェック!


人気シェフの簡単&本格味レシピは、ひとつ覚えるだけでもパスタ作りが楽しくなるはず。まずは作りやすそうなレシピから試してみてはいかが?





【記事提供元】
プロから学ぶ簡単家庭料理「シェフごはん」
1.「カルボナーラ」のレシピ
2.「ポモドーロ」のレシピ
3.「ペペロンチーノ」のレシピ
4.「ジェノベーゼ」のレシピ
5.「ペンネアラビアータ」のレシピ
6.「ボンゴレ ビアンコ」のレシピ
7.「ウニのパスタ」のレシピ
8.「からすみのパスタ」のレシピ
9.「トマトの冷製パスタ」のレシピ