拙連載をお読みくださっている方にはおなじみな「ミラグレーン錠」（日邦薬品工業）を筆頭に、PostPet、スターバックスコーヒー、さぬきうどん、料理人の世界、麹etc.と、その時々のなにかを“偏愛”、すなわち対象物の味方となって応援している私ですが、実はさきほど挙げたものよりも、ずっと長い間味方しているものが。ずばり、「焼きそば」です。私、焼きそばの味方です（©村松友視）。焼きそばが好きすぎて少なくとも月３回は“朝焼きそば”キメてるし、許されるなら昼でも夜でも食べたいし！ 学校ないし家庭もないし！（©電気グルーヴ）。ちなみに自作する際に使用する麺TOP3は、マルちゃん・川喜・あぺたいとです。
で、思い返せば昨年。年末になると決まってどこかしらの媒体から尋ねられる「来年は何がブームになりますか？」という無茶ブリな質問を例年通り投げかけられた際、やや捨て鉢な気持ちで「焼きそばが流行ってほしいですね〜」と答えたのですが、気づいたら、なぜかホントに流行ってるんですよ、焼きそば！ 今年に入ってオープンした専門店が、確認できているだけで４軒。もしかして、私ってば予言者!? これはもう味方するしかないし！というわけで、今回ご紹介いたしますのは、そのうちの１軒、『無添加焼きそば BARチェローナ』です。
“無添加”と“焼きそば”、２つの単語のそぐわなさが、なかなかシュール。いわゆる“B級グルメ（という言葉は本来好みませんが便宜上使用）”に分類されがちな焼きそばのジャンクなイメージを塗り替えるべく、本気で取り組んでいる姿勢の表れであります。
まず麺は、複数の産地の国産小麦をブレンドした生麺を使用することで、もちもちとツルツルの両立を実現。茹でた後、表面のぬめりを取ってから、圧搾一番搾り製法でオメガ９豊富な菜種油を鉄板にのばして片面をしっかり焼きに。合わせる具材は甘みとコクのある「アボカドポーク」と、随時美味しい産地を選んで使うキャベツ。
そして最大の“無添加”ポイントである、国産野菜をたっぷり使って添加物フリーで仕上げたオリジナルソースと、鰹節、鯖節など８種類の節粉をブレンドした旨み粉、ローストした海老と烏賊入りの自家製天かすで味を調えたら、京都「こだわり卵」の目玉焼きと、吉野川産の青のり、自家製の刻み甘酢生姜をオン！ ちなみに写真の九条ねぎは追加トッピング。お好みで、黒毛和牛の牛すじも載せられます。
……とまあ、スペックをくどくど書くより、焼きそば欲を刺激する写真をご覧いただければもう充分伝わっているか？（©小西利行）と思われますが、実際のところ、パリッと焼けた麺と鉄板に直接当たってない麺との食感のコントラスト、過剰な甘みやわざとらしい旨みがない味付け、上質な具材＆トッピング類と、非の打ち所のない仕上がり。いや〜、大したたまげた！（©淡谷のり子）
そしてこちら、ランチは焼きそばのみですが、夜はタパスメニューとお酒を楽しんで〆に焼きそば、という“BAR（バル）”に変身。
カプレーゼやクロスティーニのほかにも、肉やチーズのグリル、合鴨の自家製生ハム、クリームコロッケ、スペイン風オムレツなどなど各種取り揃え。ちなみにスペインといえば「BARチェローナ」という店名は「バルセロナ」をもじったとのこと。以上です、キャップ！（©スターどっきり（秘）報告）
とにもかくにも、「焼きそば」という、誰もが知っているメニューに対してみんなの中にできてしまっている「焼きそばってこんなもんだよね？」という共通認識を、大幅更新せんとする焼きそば専門店の増加＆競争激化は福音！ 2016年は「もう一丁行く？」と問われれば「押忍！」と答えるペヤング的マインドで、焼きそば道を探求する所存です！
＜メニュー＞
無添加焼きそば 950円（並）
フルーツトマトと燻製モッツァレラチーズのサラダ 980円
鶏レバーのクロスティーニ 560円
自家製塩サングリア（赤・白） 680円
無添加焼きそば BARチェローナ［移転］
- 営業時間
- 11:30～L.O.14:30、17:00～L.O.22:00
- 定休日
- 無休 カウンター15席
※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。
※電話番号、営業時間、定休日、メニュー、価格など店舗情報については変更する場合がございますので、店舗にご確認ください。
