「小野瀬さんはいつ寝ているんですか?」
と訊かれることがよくあります。
音楽活動の合間に日々美味しいモノだったり野球の感想だったりをブログにアップしておりますが、その時間が真夜中だったり、朝方だったりとかなり変則的。それで冒頭の質問に繋がるわけですが、これが結構ちゃんと寝ているんです。4時間か5時間くらい寝たらすっきり起きられます。夜の10時くらいに寝ちゃって2時とか3時に起きるなんて日もあります。ずっと起きていて朝方5時くらいに寝て9時に起きるなんて日もあります。お酒を飲むともっと良く寝られるのではないかとも思いますが、酔って寝ると逆に3時間くらいで起きちゃったりすることもあります。長く寝ちゃう日もありますけどね。そんなあまりパターンのない生活をずっとしています。
お酒は毎日飲んでいるんですかと訊かれることもあります。これが実は毎日ではありません。何日もお酒を飲まなくてもダイジョウブです。まず自分の家でお酒を飲みません。これは私の父親が晩酌とかをしていなかった影響が大きい。自ずと私も晩酌は致しません。お酒は外で飲むことにしています。そうしてずっとやってきますとお酒を飲むことの意味が、一日の締めにリラックスするためだけでない場合も多くあります。クレイジーケンバンドのツアーで、演奏が終わってお疲れさまでした的に飲むのは一日の締め方面の飲み方。
そうした飲み方以外に、時間があるときにふと思い立って独りで居酒屋の暖簾をくぐることがあります。これは締めとかリラックスとかの句読点的なものでなく、ある種のテンションを伴って姿勢を正すために飲みに行くのだと最近思うようになりました。何度も通っている店でも、初めて入る店でも、お店のドアや引き戸を開けるときは同じように緊張します。あまり信じてもらえないのですが、私は緊張しいと云うかアガリ性と云うかビビリと云うか、とにかくいつも緊張しております。なのに飲みに行ってリラックスしないで余計に緊張するなんてどう云うことだと思われましょうが、そこはあまり詳しく書くと本一冊とかになってしまいそうです。ああややこしや。そんなややこしい私は心地好い快適な緊張を求めてあちこちへ参上するのであります。ちなみに立ち食い蕎麦なんて物凄く緊張するのですがおかしいですかねこれ。
五反田駅すぐそばにあるホスピタリティ
五反田の駅からほど近いところに『かね将』と云う居酒屋があります。いつでもお客さんがいっぱいで賑わっています。ああ今日も満員だなと思って通り過ぎようとするのですが、店の外から店員さんに指で独りであることをアピールする(緊張の一瞬)と必ずちゃんと席が一つ空いていて入店出来る(更に緊張)と云う不思議なお店です。サワーなどの飲み物を頼むとザルに入った氷がどんと置かれます。氷はこれをご自由にと云うホスピタリティ。
こちらのスペシャリテは牛スジのトマト煮。これがいきなり洒落た味がする。旨みの沁み込んだジャガイモを味わうとようやく緊張が解け始めます。
メニューはいっぱいあるけど多過ぎない。お刺身も揚げ物も焼き物もあって、どれもちょっとずつ気が利いている。赤貝のひも刺しなんて(ないときもあります)腰を据えてしっかり飲みましょうと云うメッセージ以外の何物でもありません。ほうれん草のおしたし(おひたし、じゃなくて、おしたしよ)の綺麗さでお店の心遣いがどれだけであるか一目瞭然。
当然、メインのやきとんはどれを食べてもウマウマウー。そしてこのお店の究極の裏メニューがご飯。茶碗飯でも丼飯でも調整してくれます。やきとんとご飯なんて贅沢も出来ちゃうんです。飲み始めから締めまでこの一軒で完結するウルトラセブン的な強さのお店。ふとここが世界最強の居酒屋なのではないかと思った次第。懐がどこまでも深いお店。これからも緊張して伺います。美味しかったです! 御馳走様でした!
かね将
- 電話番号
- 03-3495-4677
- 営業時間
- 16:30~23:30
- 定休日
- 定休日 土・日
※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。
※電話番号、営業時間、定休日、メニュー、価格など店舗情報については変更する場合がございますので、店舗にご確認ください。