第十二夜:ヒルトン福岡シーホーク エグゼクティブラウンジ勤務・松本あゆみさん
福岡のはしご酒もついに十二夜! ということは、連載開始から1周年! 皆さま、ご愛読ありがとうございます。そんな1周年にふさわしく、今回は、福岡在住の美しき女性、松本あゆみさんが福岡の魅力的なお店を案内してくれました。
映画『羊たちの沈黙』に憧れ、FBIになろうと、ロスアンゼルスに留学したあゆみさん。現地でワインに出逢い、帰国後、東京のレストラン『Auxamis Tokyo(オザミトーキョー)』で働き始める。ナチュラルワインにも力を入れているレストランだったこともあり、あゆみさんも、その魅力にハマっていったとか。2012年に地元・福岡へ。この5年で飲み歩いた数々のお店から、お気に入りのお店を案内してもらった。
通りすがりに偶然出逢った酒屋の角打ちで、0次会スタート!
8月初旬。まだ明るい午後5時。地下鉄西新駅から徒歩約10分の場所にある『エスポア ナカムラ』へ向かった。
昭和13(1938)年に創業し、平成元(1989)年からワインの販売をはじめ、平成10(1998)年からESPOAグループでワインの現地買付けを開始。平成17(2005)年の福岡県西方沖地震で建物が危険な状態になったことをきっかけに建て直し、角打ちのノリでワインを提供できる“角打ち場”を設けたという。
このエリアは職場にも近く、通りすがりにこの店を見つけたというあゆみさん。
「これこれ、これが美味しいんですよ」と、オーダーしたのは、「殻付きマカデミアナッツ」(200円)。
自分で殻を割りながら食べるのが、なかなか面白い。
ワインのこと、作り手のこと、店主・中村好宏さんとの会話を楽しみながら、楽しい時間は過ぎていく。
▲常時12種類のグラスワインを揃える。セラーから持ち込みも可能(グラス代200円)。
エスポア ナカムラ
- 電話番号
- 092-841-0321
- 営業時間
- 16:00〜21:00(土・日・祝13:00〜)※物販は9:00〜(日・祝10:00〜)
- 定休日
- 定休日 火・第1日曜
※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。
※電話番号、営業時間、定休日、メニュー、価格など店舗情報については変更する場合がございますので、店舗にご確認ください。
刺激的な味を求めて、西新の路地裏中華へ
『エスポア ナカムラ』から徒歩5分ほど。
2軒目に訪れたのは、『エスポア ナカムラ』の中村さんから教えてもらったという『熊猫食堂』だ。
初めて訪れたときは1人だったそうで、隣のカップルが唐揚げをおすそ分けしてくれたことが嬉しかったと、あゆみさん。
店主は日本人だが、スタッフは中国からの留学生。店内には中国語が飛び交い、現地っぽい空気もなんだかいい。
1杯目はビールを、2杯目は、最近、あゆみさんのお気に入りという「ラルジョル ロゼ(ドメーヌ・ド・ラルジョル)」(3,000円)をボトルでいただいた。
「この前菜から何杯も飲めちゃうのがいいですね。辛いものが好きなので、刺激を求めてこの店にやってきます」
▲「豆豉排骨(スペアリブのむしもの)」(750円)と「麻辣牛肚(ハチノスピリ辛ゴマソース)」(850円)。
突然、漂ってきた刺激的な香りに思わず咳き込む。それほどまでにスパイシーな料理が、人々をやみつきにしているようだ。
中国料理 熊猫食堂(チュウゴクリョウリ クマネコショクドウ)
- 電話番号
- 092-822-5121
- 営業時間
- 18:00〜24:00(日曜〜21:00)
- 定休日
- 定休日 無休
※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。
※電話番号、営業時間、定休日、メニュー、価格など店舗情報については変更する場合がございますので、店舗にご確認ください。
スタッフと間違われるほど通い詰める、お好み焼きとレアなナチュラルワインが楽しめる店へ
3軒目は、あゆみさんが、週8(1日2回の場合も)訪れることもあるという『あじさわ』へ。『熊猫食堂』からは、雑居ビルの通路を抜ければ1分足らずで到着だ。
「最近ご無沙汰してまして」と、店主にご挨拶。といっても、前回訪れたのは、4、5日前(笑)。
▲あゆみさんの定席は、店主との会話も弾む鉄板の前
「いつも、初めてきた人には、ココを見てもらうんです」と、頭上を指差すあゆみさん。
▲お好み焼きの店とは思えない(良い意味で)変態なラインアップ!
ナチュラルワインだけでグラス用に約15種類あいている。今年30周年を迎える老舗のお好み焼き店ながら、店主のコレクターぶりが尋常でなく、店内には、お好み焼きを楽しむ人と、ナチュラルワイン好きが混在する。
「昔は焼酎中心だったけど、お客さんから勧められたり、仕事が終わって近所の『コキンヌ』(第六夜に登場)に行ったりして、ナチュラルワインにどんどんハマっていきました」と、店主・大神秀之さん。
▼ヴァンナチュール(=ナチュラルワイン)のグラスを4杯もしくはボトルを1本オーダーすると、通常1,500円(税別)のサイコロステーキ(なんと伊万里牛!)が500円(税別)に!
▲基本は、お好み焼きのお店です!
「最後にまた戻っておいで!」そういって、店主は私たちを送り出してくれた。
あじさわ
- 電話番号
- 092-847-1407
- 営業時間
- 11:30~L.O.22:22、火・木曜 17:00〜
- 定休日
- 無休(12月31日~翌年1月2日休)
※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。
※電話番号、営業時間、定休日、メニュー、価格など店舗情報については変更する場合がございますので、店舗にご確認ください。
地下鉄で赤坂へ移動。ワインバーで、友人たちに遭遇!
西新エリアから離れ、地下鉄西新駅から3駅の赤坂エリアへ。
この日の最終目的地(の予定)の『赤坂メトロ』は、パリの下町にあるような、カジュアルな雰囲気のワインビストロだ。
扉を開けると、ナチュラルワインで繋がった女子たちに遭遇。カウンターはさながら女子会に。
▲店主の中島さんとともにワインを選ぶあゆみさん(これはフィリップ・パカレ ポマール1erCRUレ・シャンラン!)。そして、女子会スタート!
「福岡に住み始めて、横のつながりができて、ものすごく楽しいですね。仕事が終わって、一人で飲みに行くことが多いんですけど、こんな風に偶然、友人たちに会えるのが福岡のいいところだと思います」と、あゆみさん。
▲「糸島豚の自家製あらびきソーセージ」(1,150円)と「メトロのもつ煮こみ」(650円)。
「ここならパジャマでも来れちゃいます(笑)」というほどに、店主やスタッフ、偶然居合わせるお客たちの人柄が心地よく、気づけば長居してしまうことも多いとか。
「以前はどっしり腰を据えて飲むことを好んでいましたが、福岡に越してきて、スマートサクサク飲み歩きをしている大人たちに魅力を感じるようになりました。福岡はコンパクトな街なので、赤坂あたりまでなら1人でホッピングに出かけます」。
Akasaka METRO
- 電話番号
- 092-724-7555
- 営業時間
- 17:00~24:00
- 定休日
- 不定休
※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。
※電話番号、営業時間、定休日、メニュー、価格など店舗情報については変更する場合がございますので、店舗にご確認ください。
普段は取材NG! 福岡のあの名店の店長が開いた蕎麦のお店へ
偶然居合わせたのが運の尽き。
本連載最多となる5軒目に突入。この街で〆といえば麺。ラーメンでも、巷で話題のうどんでもなく、この日の締めは蕎麦に決定!
『赤坂メトロ』から徒歩で来れない距離ではないが、1メーターでも気軽にタクシーに乗ってしまうのが福岡人。(※福岡市のタクシーは、初乗り<1,194mまで>570円。さらに安いタクシーもあり)
サクッと移動し、普段は取材NGの蕎麦処『いしい』にやってきた。
時計を見ると、まだ24時を超えていない。5軒目にしてこの時間。女子たちは「まだ今日やん!」と喜んでいる。蕎麦屋といえば、比較的早い時間に閉店しがちだが、ここは深夜2時まで営業。
店主の石井さんは、今はな福岡の名店『たらふくまんま』で店長を務めていた人物で、酒の肴も充実している。
▲「かまぼこバター」(400円)、「さしみこんにゃく」(420円)、「大根皮のバリバリ漬け」(300円)
▲〆は、「ざるそば」(700円)で!
「私自身、お酒が好きなこともありますが、もともとシャイな性格なので、お酒=コミュニケーションツールと考えています。なかでも、ナチュラルワインは顕著に人を繋いでくれます。その温かみを求めて、私は街に繰り出しているのかもしれません」と、あゆみさん。
蕎麦で〆たにもかかわらず、すぐ近くの「Yorgo」(第二夜に登場)で各々1杯だけワインを飲んで、この日はお開きとなった(はず)。
いしい
- 電話番号
- 092-715-2667
- 営業時間
- 17:00〜翌2:00(L.O.翌1:00)
- 定休日
- 定休日 日曜
※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。
※電話番号、営業時間、定休日、メニュー、価格など店舗情報については変更する場合がございますので、店舗にご確認ください。