スペインのアンダルシアからシェリー原産地呼称統制委員会長のベルトラン・ドメックさんが来日した。
その記念セミナー「シェリーの21世紀」が10月5日にあって、講演を聴きに行った。
シェリーは同じスペインのワインに比べてマイナーな感があったが、スペイン・バルが街場のトレンド的に流通してきたこともあって、ピンチョスやタパスというツマミの概念や、ハモン・イベリコ・デ・ベジョータというのが、イベリア(イベリア半島)由来の黒豚を一定期間ドングリを食べさせて飼育したもののハムなのだ、ということを理解したりもしたことだろう。
ただシェリーについては、一般のスティル・ワインに比べてカテゴリーによる特徴がハッキリしていることを知っているだけで、辛口にしてもフィノやアモンティリヤード、オロロソというのがどういうものか、ということを味覚的官能的にぼんやりと分別するだけだったのではないか?
「ドンソイロ」というのがそのカテゴリー名なのか醸造者名なのかも区別がつかなかったし、美味しかったらどうでもいいやと思っていたというのが正直なところか。
フランス・ワインのA.O.C.にしてもスペインのシェリーにしても、ヨーロッパのワインは、どういう土地でどんな品種を使ってどのように醸造したか、ということが明文化されていたり格付けが決まっていたりして分かりやすい。
ヨーロッパの合理精神が行き届いていて、たとえば……
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