好き、嫌いが分かれる食べ物の代表格である、パクチー。一度好きになってしまうと、食べずにはいられない、いい意味でクセのある食材だ。一度パクチーにはまった人は不思議とみな「気の済むまで、思う存分に食べたい」と言う。そんなパクチーをふんだんに使った料理を提供する、パクチー料理専門店『Pak-chee Village(パクチービレッジ)』が8月27日に東京・新宿にオープンした。
新宿駅東口から徒歩3分。靖国通りを見下ろせるビルの8階に降り立つと、入口すぐそばにタイの屋台が。
居酒屋の定番サラダや、パクチーのあの部分まで食べるメニューも!
早速パクチー料理を注文してみよう。まずはこの店の人気商品、「パクチーポテサラ」から。
潰したジャガイモに干しエビとペーストにしたパクチーを混ぜ込み、マヨネーズとスイートチリソース、そしてゴマ油で味付けした一品。
トッピングされたパクチーと一緒に食べれば、たちまちまろやかな味わいが広がる。パクチーの風味が広がる中で、スイートチリソースとジャガイモの甘みが味をまろやかに仕立てあげ、干しエビの風味がアクセントに。チーズは使っていないのに、まるでクリームチーズのようなまろやかさだ。
一番人気のメニューは、「THE パクチーサラダ(ヤム・パクチー)」。両手で持つのも大変そうなほどの大皿に、目線の高さまで伸びたそのサイズは圧巻。
インパクト大のこちらは、とにかく生のパクチーがてんこ盛り。アクセントに白ネギとピスタチオなどのナッツがかかっている。中央に突き刺さっているのは、パクチーの根の部分。実は葉よりも根のほうが、パクチーの風味を強く感じられるのだそう。
オニオンドレッシングをベースにし、ナンプラーを混ぜたオリジナルドレッシングをかけて、ひと口。食べた瞬間にふわっとあのパクチーの香りが鼻に抜ける。シャキシャキとした食感に、酸味の効いたドレッシングとピーナッツの歯ごたえが楽しい。根をかじってみれば、生のにんじんのような食感の奥に、パクチーの強い香りを感じられる。パクチーを丸ごと味わえる、パクチー好きにはたまらないサラダ。「ほぼ全テーブルが注文する」という一番人気商品なのも頷ける。
ドリンクももちろん…パクチー三昧!
この店では、ドリンクにもふんだんにパクチーが使われているのが特徴。他のパクチー専門店でも、ここまでパクチーを使っている店は珍しいだろう。
左手が「パクチーラッシー」、右手が「パクチーハイボール」。それぞれのグラスの下部分に注目すると、うっすらと緑色の沈殿物がたまっている。粉砕したパクチーをドリンクに混ぜたものが沈んでいるそうなので、かき回しながらいただこう。
もちろん、上部にもパクチートッピングがてんこ盛り。スタッフのおすすめは、ストローやマドラーでこのパクチーを下に押し込みながら潰し、パクチーの風味をドリンクに滲み出させるという飲み方なんだそう。
ぎゅっぎゅっとパクチーを潰しながら飲むと、飲みなれたラッシーやハイボールが、たちまちパクチーの風味のパンチの強いドリンクに。ラッシーは飲んでいる瞬間よりも、飲み終わった後に口の中にパクチーの淡い風味が広がり、ハイボールではまるでミントのような存在感で、ぐっと味を引き締めてくれる。
サラダ、ドリンクとパクチーを楽しんできたが、まだまだ体がパクチーを欲している…。この店ではパクチーを追加する「パク盛り」が150円でできるのだ。
オーダーすると、ミニバケツにいっぱい詰まったパクチーが登場。風味の強い根の部分も入っているので、おつまみがてら食べるのも楽しい。しかもこのパクチー盛、なんと一度注文すると追加料金なしでずっと「お代わりし放題」という。
単体で食べるもよし、すでにパクチーが使われている料理に「追パク(追加でパクチーを足すこと)するもよし。パクチー好きにはたまらないサービスだ。
激辛好きも満足すること間違いなし! グリーンチリ料理も充実
ここ、『Pak-chee Village(パクチービレッジ)』はパクチーを中心としつつも、グリーンチリ(青トウガラシ)料理も多く堪能できる。
左から「青トウガラシのピクルス」、「まるごと青トウガラシのフリット」。東南アジアの料理にはかかせない、ピリリとした辛さが特徴的なグリーンチリを楽しめる店は少ないため、そんな辛さをじっくり楽しみたい人には嬉しいメニューとなっている。しかもなんと、グリーンチリもパクチーと同じく150円でお代わりし放題というシステム。激辛天国に溺れたいあなたにもオススメだ。
たっぷりのパクチーを味わいながら、ピリリと辛いグリーンチリを箸休めに味わっていると、まるでタイの屋台にいるかのような気分になってきた。多いときは1日で3キロほどのパクチーがなくなるという『Pak-chee Village(パクチービレッジ)』は、男女比は4:6となっており、年齢層も幅広い。連日大勢のパクチスト(パクチーを愛してやまない人々)から予約が絶え間なく入っているのだそう。
パクチー好きのための夢のような店が、またひとつオープンしたのだった。
(文・写真/雨宮美奈子)
<メニュー>
パクチーポテサラ 500円
THE パクチーサラダ レギュラー 1,380円・ハーフ 1,080円
パクチーラッシー 680円
パクチーハイボール 580円
青とうがらしのピクルス 300円
まるごと青とうがらしのフリット 400円
※価格すべて税別
新宿アジアンダイニング×タイ屋台風酒場 Pak‐chee Village
- 電話番号
- 050-5783-7197
- 営業時間
- 月~金 17:00~24:00(L.O.22:30、ドリンクL.O.23:00) 土・日・祝 16:00~24:00(L.O.22:30、ドリンクL.O.23:00)
- 定休日
- 不定休
※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。
※電話番号、営業時間、定休日、メニュー、価格など店舗情報については変更する場合がございますので、店舗にご確認ください。