dressingの人気連載企画「私を"はしご酒"に連れてって(福岡で)」でもおなじみだが、二軒、三軒と店を渡り歩く「はしご酒」文化は福岡の街に深く根付いている。そして、他府県出身者からすると「福岡といえば『博多ラーメン』」というイメージがあるのに、地元の人々からは「ラーメンよりもうどん」という言葉がよく聞かれるほどにうどん文化が発達している。そんな福岡らしさを象徴するように、ここ数年急激に勢力を拡大しているのが、飲んだあとにうどんで〆る「うどん居酒屋」というスタイルだ。
うどんにうるさい福岡の人々の舌を満足させるため、評判の「うどん居酒屋」で供される一杯は、うどん専門店に引けを取らないレベル。単品で十分勝負できるハイクオリティな一杯だ。
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その「うどん居酒屋」ブームを牽引するのが『二〇加屋長介(にわかやちょうすけ)』だ。福岡一の繁華街・天神の隣駅である薬院に本店を置き、JR博多駅前のJRJP博多店、大名の『釜喜利うどん』という3店舗を展開。
そんな評判店が本日11月22日(水)、東京・中目黒に誕生した新施設「中目黒高架下」内に都内初となる『二〇加屋長介 中目黒店』をオープンさせた。ここ東京では「世界一の朝食」で知られる『bills』を始めとして、さまざまな業態の飲食店運営を手がけるトランジットジェネラルオフィスとパートナーシップ契約を結び、新天地での勝負に臨む。
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中目黒と薬院には共通点がある
東京進出の決め手は、福岡の店を訪れた東京人たちの声だったという。「ありがたいことに、よく『東京にもこういう店を出してよ』と言っていただいていて。本店がある薬院と中目黒は、駅の雰囲気や近くに川があるところ、昼間人口と夜間人口が均衡しているところなど似ている。環境も近いし、勝負できるんじゃないかと思って」と、代表の玉置康雄さんがニカッと笑う。
まずは今までのスタイルでやりたい、という玉置さんの意向を反映した店内は、高架下ならではの心地いい音をのぞけば、優しいだしの香りも、頭上いっぱいに広がる圧巻の品書も福岡の店そのまま。酒肴に始まり肉や魚、揚げ物まで料理はざっと80を超える。
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絶大な人気を誇る定番サラダから博多名物まで
一部を紹介すると、絶品の特製塩ダレで和えた千切りキャベツがそそり立つ「長介サラダ」(550円)は、まず押さえておきたい定番だ。
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続いて「胡麻かんぱち」(850円)。福岡の店舗では、通常は福岡名物としても知られる「胡麻さば」だが、本店と同じクオリティのサバを提供することが困難なので、本店でも時々メニューにアップされる、活きかんぱちを厚めに切って特製胡麻醤油ダレに漬けた「胡麻かんぱち」が要チェックな一品。
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また、注文後に炊き始めることでしっとり食感に仕上げる「鶏肝煮」(580円)、さっぱり風味で箸休めにうってつけの「酢ごぼう」(480円)あたりで腹がこなれたところで、厚さ2cm超の「厚切雲仙ハムカツ」(600円)をぜひ。さっくり軽い衣と、長崎産・雲仙ポークの弾性たっぷりの繊維から溢れるうまみに、ビールが2倍も3倍もうまくなる。
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ほかに「鶏レバーパテ」(650円)、「ホルモン鉄板」(750円)、「牛すじ煮込み」(650円)など、一見気取らないが、高級居酒屋として知られる『田中田』で腕を磨いた玉置さんらしく呑兵衛のツボを突いた品々がそろう。
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そしてお待ちかね、〆のうどん。たとえば「ごぼう天あつかけうどん」(800円)はこうだ。
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だしには羅臼昆布をベースに鰹節、イリコ、サバ節を使用。塩味に頼らないクリアな味わいに小さなため息がまろび出る。極薄にスライスしたごぼう天から染み出る油さえ、しみじみとうまい。麺はこれまで同様、福岡・糸島産小麦100%を使用。やわらかな食感の中に心地いいコシや粘りを感じさせる仕立てだ。
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「鶏白湯あつかけうどん」(980円)もお店一押しの人気メニュー。鶏ガラを6時間炊いた白濁スープはうっとりするほど濃厚で、かつ雑味を感じさせない丁寧な一品である。
中目黒の新スポットから始まるうどん居酒屋文化。すでに来年2月の東京・大手町への出店も決まっている。“二〇加屋長介物語~東京編~”は今始まったばかりだ。
(取材・文=井上こん)
<メニュー>
・長介サラダ 550円
・胡麻かんぱち 850円
・鶏肝煮 580円
・しょうゆうどん 500円
・ごぼう天あつかけうどん 800円
・鶏白湯あつかけうどん 980円
・牛すじ釜玉 950円
※価格はすべて税抜き
二〇加屋長介 中目黒店
- 電話番号
- 03-6452-4170
- 営業時間
- 18:00~翌3:00、日・祝17:00~23:00
- 定休日
- 定休日 無休
※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。
※電話番号、営業時間、定休日、メニュー、価格など店舗情報については変更する場合がございますので、店舗にご確認ください。
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ちなみに、福岡・薬院にある本店の内観はこんな感じ。
中目黒店も本店のイメージを受け継いでいることがわかる。
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二○加屋長介 本店
- 電話番号
- 092-526-6500
- 営業時間
- 16:00〜2:00
- 定休日
- 定休日 火曜
- 公式サイト
- https://ja-jp.facebook.com/pages/%E4%BA%8C%E5%8A%A0%E5%B1%8B%E9%95%B7%E4%BB%8B/190306437659093
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