名声を得た有名シェフなのに「フランスの食文化の本質」を理解していないことが見えた、ある出来事について

【店づきあいの倫理学】店は生きものであり「おいしさ」や「楽しさ」は数値化できない。だから顔の見えない他者からの情報「評価」を比較して店や食べるメニューを決めたりすることは無効だ。その店だけの「固有の身体感覚」のようなものがあり、その場その時の「代替不可能な店側/客側のコミュニケーション」が、その店の真価を決定づけている。「店と客の関係性」をもとに「よりおいしく食べるための店づきあい」の方法とは?

2016年12月28日
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名声を得た有名シェフなのに「フランスの食文化の本質」を理解していないことが見えた、ある出来事について
Summary
1.「おひとりさま」で高級レストランに行くことは問題なのか?
2.飲食店の倫理やビジネス上でのスタンスの問題ではなく「気持ち」の問題
3.気前のよいフランス人気質が世界に冠たるフランスの食文化で、それが連綿と続いている

「焼鳥を串からはずして食べないで」という焼鳥店のメッセージのTwitter炎上の話をここでアップして数日後、この話が朝日新聞の社会欄(3面記事)に出ていた。

テレビでもよく採りあげていたが、朝日新聞は「忘年会真っ盛り、焼鳥がでてきたら、アナタは外す派、外さない派?」みたいな賛否両論併記のスタンスで、新橋や大阪の街頭取材、フードジャーナリストのコメントが記されていた。

グルメランキングサイトのクレームまがいの「口コミ」や、飲食店のあり方やサービスと客との関係性についての書き込みがTwitterなどでさかんに行われているが、今回はFacebookから。

仏料理店のベテラン・シェフによる書き込みでこういう話だ。

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