住みたい街の上位にランクインする吉祥寺。その吉祥寺駅北口からダイヤ街に向かって徒歩3分、商業施設の「吉祥寺コスモ」内に、チーズタルト専門店『ニセコ髙橋牧場』が昨年12月にオープンした。メニューは「チーズタルト」と「飲むヨーグルト」だけ。店内で焼き上げるチーズタルトの甘い香りに誘われて、10時の開店からお客が続々とやってくる話題店だ。
店長の金澤美香さんは、「牧場直送の商品を提供することで、地元の方々に愛され、吉祥寺に来られる方々に笑顔と元気を与えられるような、そんなお店にしていきたい」と意気込みを語ってくれる。
北海道の牧場ならではの“飲めるチーズタルト”
『ニセコ髙橋牧場』の故郷は店名にもあるように北海道ニセコ町。乳牛肥育を行う牛舎から、スイーツやチーズの工房までを所有する「ニセコ髙橋牧場」の東京1号店となる。では早速、北海道の牧場ならではの話題のチーズタルトを味わってみよう。
こちらのタルトは、これまで牧場の側にある「髙橋牧場ニセコミルク工房」のみで提供されていた、“飲めるチーズタルト”と言われる人気商品だ。かじると、とろけ落ちそうに柔らかいクリームが生地の中から溢れ出し、“飲める”という言葉も納得できる。焼きたてのタルトはサクサクで、ミルクの濃密な甘みをストレートに感じる。そして中のクリームに使われている、北海道産のこだわり卵の香りが、後からやわらかく追いかけてくる。それでいて軽い口当たりだから食べやすい。
ショーケースにたくさん並んでいるのは、牛乳ではなく「飲むヨーグルト」。ひと口飲めば、なめらかな舌触りと濃厚な飲み口に驚くだろう。生乳100%だから嫌な酸味も感じない。「ご当地ヨーグルトグランプリ」で金賞を受賞しており、『ニセコ髙橋牧場』が誇る自信の一杯だ。
ニセコの土、空気、水、そして栄養満点の飼料で育つ乳牛
そんな『ニセコ髙橋牧場』の牛舎は札幌駅から車でおよそ2時間、大草原と富士山にそっくりな形をした羊蹄山(ようていざん)の眺望が美しい地にある。
ここに、牧場主の髙橋守さん家族とスタッフ、ホルスタイン種、ブラウン・スイス種の乳牛が300頭近く暮らしている。「牛乳の栄養価や味わいは牛が食べた餌に影響されるんです。いい乳を搾るためには良質な餌を与えること」と話す髙橋さんは、父親から土づくりを学び、化学肥料に頼らず肥えた土壌をつくりあげた。『ニセコ髙橋牧場』の乳牛は土とニセコの新鮮な空気と水で自家栽培された栄養満点の牧草や飼料を食べてのびのびと育っているのだ。
一方、工房を切り盛りするのは髙橋さんのご家族の髙橋和浩さんと高井裕子さん。寝る間も惜しんで試作に明け暮れ、納得のいくスイーツなどを作り上げてきた。
現在は、北海道の工房で、シュークリームからアイスクリーム、ロールケーキ、バームクーヘンなどを生産(写真上)している。
「これからの農家は加工も自分たちでやらなきゃいけない」と、考える髙橋さん。吉祥寺店では、夏に向けてソフトクリームやチーズなどラインアップを増やしていく予定だ。新鮮な牛乳のおいしさを日本中に届けるという「髙橋牧場」の夢は大きく膨らんでいる。
【メニュー】
ニセコチーズタルト 230円
のむヨーグルト150ml 180円
のむヨーグルト500ml 400円
※価格は税込
ニセコ髙橋牧場 吉祥寺店
- 電話番号
- 0422-27-2723
- 営業時間
- 10:00〜20:30
- 定休日
- 第3火(コスモ吉祥寺に準ずる)
※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。
※電話番号、営業時間、定休日、メニュー、価格など店舗情報については変更する場合がございますので、店舗にご確認ください。