ヘルシーで柔らかく肉本来のうまみを感じられる赤身肉。その赤身肉ブームはまだまだ続行中で、専門店もどんどん増え続けている。今回ご紹介する『Akami Modern Chop House』 は、赤身肉ブームをけん引する、東京・広尾で人気のチョップハウス(ステーキハウス)『RUSTEAKS』(ラステイクス)が完全監修した姉妹店となる。
そもそも『RUSTEAKS』は、最上級のニュージーランドビーフやラムチョップを提供するレストラン『ワカヌイ』出身の加藤良介さんが独立後、2015年に立ち上げた店。瞬く間に様々なメディアに取り上げられ、そのおいしさから美食家や肉マニアたちが足しげく通う人気店となった。2017年2月1日、大阪・福島の堂島川沿いにある堂島クロスウォークに誕生した『Akami Modern Chop House』は、関西エリア初店舗となる。
ヘルシーなNZ産牧草牛や仔羊、プライムグレードのUSビーフがそろう
まずは、こちらで扱う3つの肉を紹介しよう。それが、「ニュージーランド産牧草牛テンダーロイン」「ニュージーランド産スプリングラム」「プライムグレードのUSビーフ」だ。
「ニュージーランド産牧草牛テンダーロイン」は緑豊かなニュージーランドで完全放牧され、栄養価の高い牧草だけを食べて育った牧草牛のフィレ。脂肪分ゼロ、赤身100%という肉質が特徴だ。ストレスフリーの環境で育てられているだけあって、ビーフ特有の臭みが全くなく、繊細でしっとり柔らかい。
「ニュージーランド産スプリングラム」も大自然の中、放牧環境で育てられているのは「牧草牛テンダーロイン」と同じだが、こちらは特に栄養豊富な春先の牧草を食べているため、脂肪が少なく高タンパクで栄養価の高さがポイントだ。『Akami Modern Chop House』では生後4~6カ月の仔羊を使用。クセのある仔羊特有の臭みが全くなく、ジューシーで柔らかい肉質だ。
そして、熟成させたアメリカンビーフについては、プライムグレードの肉のみを厳選。プライムグレードとは、米国農務省(USDA)による、アメリカ産牛肉8段階の格付けにおいて最上級品質とされ、生産量全体の5%に満たない希少価値の高い牛肉である。クリアしなければならない基準は、国産牛によるそれより厳しいという。
まさに「大阪でも赤身のステーキを堪能してほしい」という熱い思いが伝わる、肉好きにはたまらないラインナップだ。どの肉をオーダーしても、まずは独自の下処理を施してうまみを閉じ込めてから調理スタート。味付けは基本的に塩・胡椒のみ。シンプルな調理法だが、うまみの要となるのは焼き加減で、肉の種類、部位などそれぞれの特徴を知り尽くしたシェフが、まずは肉汁が漏れ出ないように最初に表面を豪快に焼き固め、そののち低温で繊細に火を入れて、うまみを肉の中に閉じ込めてから提供してくれる。
嚙むほどにうまみが口中で広がる赤身肉を堪能
『Akami Modern Chop House』を訪れたらぜひ楽しんでいただきたい3皿をチョイスした。まず「牧草牛テンダーロイン」(写真上)は、繊細な肉質を味わうために、低温で約10分かけてミディアムレアに焼き上げられている。テーブルに運ばれてくる前から、炭の香ばしさや溶かしバターの香りが鼻腔をくすぐり、大きな塊肉のビジュアルと、美しいピンク色の断面に気持ちは高揚。口の中に頬張れば、しなやかな弾力と赤身の甘みが広がり、噛めば噛むほどにおいしさが広がっていく。
続いて、骨一本単位で香ばしく焼き上げる「スプリングラムチョップ」(写真上)。骨を手で持って豪快にガブリ! と口に入れた瞬間、「これまで食べてきたラムと全然違う!」という感想を持つ人が多いことだろう。前述のとおり、ラム特有の臭みが全くなく、肉質はとびきり柔らか。骨からスッと身が離れて、ジューシーな肉汁が口の中に広がる。「これまでラムが苦手だった人も、こちらに来ると食べられる!という人も少なくないんですよ」と語るのは支配人の山口圭さん。
キメが細かく上質なうまみを伴った最上級部位のひとつ「骨付きサーロイン」は、焼き上げるまでに約1時間程度かかるので、予約時等に事前にオーダーするのがおすすめだ。非常に柔らかく、甘み・風味に優れた肉の王様もぜひ堪能していただきたい。
「フレッシュオイスター盛り合わせ」は訪れた人が必ず注文する一皿
ステーキのほかにも、訪れた人が必ずオーダーするメニューが「フレッシュオイスター盛り合わせ」(写真上)。北米やヨーロッパの美しい海で育てられた新鮮な生ガキが、産地直送・空輸で届けられる。アメリカ・ワシントン州の「イーグルロック」は潮の香りが強く、同じくワシントン州の「バロンポイント」は塩気をしっかりと感じ、アイルランドの「アイリッシュプレミアム」は清流を感じるすっきりとした味わい……と、一皿に様々な産地のものが盛られているため、海の環境や育て方によって異なる味わいを食べ比べることができる。ライムを絞って食べてもいいし、またフレッシュトマトとハラペーニョのソース、パクチーのソース、エシャロットのビネガーソースの3つのソースを好みでつけて食べるのもオススメだ。
「サラダやフレッシュオイスターでスタートして、ラムチョップ、メインのお肉……と楽しまれるお客様が多いですね」と山口支配人。「ペアやグループで訪れた方はお肉をシェアしていただくと、少しずついろんな部位を楽しめると思います。また、ソムリエが常駐しているので、様々な赤身肉やフレッシュオイスターに合うワインもご提案させていただきます」。
黒×木目を基調とした店内は、シックながらも居心地の良さを感じさせる雰囲気。書棚をイメージした壁面や炭火のモニュメントなどが、まるで友人の家を訪れたような気分にさせてくれるからだろう。普段使いはもちろん、デートやビジネスシーン、女子会、記念日の食事に、といろいろなシーンで利用したくなる一軒だ。
(取材・文/茶野真智子 撮影/前田博史)
【メニュー】
スプリングラムチョップ 1P 650円
スプリングラムラック<ニュージーランド> ハーフ2,500円
‟シルバーファーン“牧草牛テンダーロイン<ニュージーランド> 250g 3,900円
‟アンガスビーフ“骨付きサーロイン プライムグレード<アメリカ> 8,800円
フレッシュオイスター盛り合わせ 8P 3,800円
トスサラダ 1,500円
チャコール グリル ランチ(本日のスープorサラダ、7種の中から選べるグリル、パン、コーヒー) 1,500円
※価格は税抜き
Akami Modern Chop House(アカミ モダン チョップ ハウス)
- 電話番号
- 06-4256-8029
- 営業時間
- 11:30~15:00(L.O.14:00)、17:30~23:00(L.O.21:30)
- 定休日
- 月
- 公式サイト
- http://aka-mi.com
※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。
※電話番号、営業時間、定休日、メニュー、価格など店舗情報については変更する場合がございますので、店舗にご確認ください。