近年、ステーキの本場アメリカから続々と有名ステーキハウスが日本に進出。牛肉といえば、「霜降りの和牛」という日本人にも熟成した赤身肉のうまさはポピュラーになりつつある。
そんな中でも、『ザガット ニューヨークシティ レストランズ』ステーキハウス部門で3年連続ベスト3にランクインしている名店が『ベンジャミン ステーキハウス』だ。
扉を開ければ、そこはニューヨーク!本場スタイルにこだわったステーキハウスが誕生
『ベンジャミン ステーキハウス』は、ニューヨークの老舗『ピータールーガー』で長年経験を積んだベンジャミン・プロブカイ氏とベンジャミン・シナナージ氏が、同店で約20年間腕をふるったシェフ、アーテュロ・マクレッド氏と共に創業したステーキハウス。地元でリピーターを大切にしたいという考えもあり、これまではニューヨークに3店舗あるのみだったが、初の海外店舗として六本木店ができたのだ。
アンティークゴールドと黒を基調にしたクラシカルな内装は、本店の雰囲気を再現したもの。ウエイティング近くには革張りの椅子が並ぶ重厚なバーカウンターが。ここでドリンク一杯から楽しむことも可能なのだとか。
その奥にテーブル席、壁際には赤い革がモダンなソファ席が並ぶ。「大人の社交場」というコンセプトにふさわしいシックな空間になっている。
毎日でも食べたくなるドライエイジングビーフのうまさを堪能
メニューの主役はUSDAプライムビーフのステーキ。USDAプライムビーフとは、アメリカ農務省の最上グレード“プライム”に格付けされたビーフ。アメリカ国内でも2〜3%ぐらいしか流通していない希少な肉だ。
六本木店では、厳選したプライムビーフを空輸。専用の熟成庫で温度と湿度を徹底管理し、最低28日以上熟成させて本場NYスタイルのドライエイジングビーフを作り上げる。同店はこの熟成専用庫を六本木に作ってしまった。肉のクオリティへの並々ならぬこだわりがうかがえる。
長期熟成させた肉は、高温ブロイラーで一気に900度で焼き、うまみを閉じ込める。焼きあがった肉は、外側はカリカリとクリスピーに、中は赤身とは思えないほど柔らかく、噛みしめるとギュッと凝縮されたうまみが溢れ出す。余分な脂肪や水分をそぎ落としているため、毎日食べても飽きないステーキになっている。
一番人気は「STEAK(ステーキ)」。骨を挟んで並ぶサーロインとテンダーロインの2種類が楽しめる『ベンジャミン ステーキハウス』のシグニチャーだ。2名用で900グラムというボリュームが圧巻。肉好きにオススメなのが「リブアイステーキ」。ジューシーで甘い脂身と赤身とのバランスがほどよく、こちらの方が好きという人も多い。
皿ごと焼かれた肉は、熱々のままテーブルに。ジュウジュウという音もごちそうだ。付け合わせには「クリームレス クリームスピナッチ」をお忘れなく。たかがほうれん草の料理と侮るなかれ。クリーミー、かつちょっとモチモチした食感で食べだすと止まらなくなる、隠れた人気者だ。
究極のオトナの贅沢、黒毛和牛のタルタル
アペタイザーでは「黒毛和牛のタルタルステーキとキャビア」に注目したい。キッチンに生肉専用エリアを設けるなど、厚生労働省が定めた厳しい基準をクリア。最高ランクの黒毛和牛とキャビアを合わせた、六本木店でしか味わえない逸品だ。シャンパンと共に楽しめば、究極の大人の贅沢となる。
『ベンジャミン ステーキハウス』には、名物と呼ばれる料理が数々あるのだが、なかでも1位,2位を争う人気が「シズリングジャンボベーコン」。2人でシェアするのに十分なボリュームだが、肉厚で外側がカリッと焼けて、ジューシーなベーコンは思わず独り占めしたくなるおいしさ。このベーコンに自家製ステーキソースがバッチリ合うのだとか。ぜひ試してみたい。
肉ラバー&バーガーラバー必食!熟成肉を使った「ベンジャミンバーガー」
六本木店ではランチメニューも充実。1日10食限定の「ベンジャミンバーガー」はランチでしか食べられない。ステーキ用熟成肉をトリムするとき、豪快にそぎ落とした肉にも厚みのある赤身が残っているのだが、その赤身を集めてミンチにし、バーガーに仕立てた。ステーキよりも熟成香が強く、熟成肉の特徴が凝縮されているバーガー。熟成肉ラバーだけでなく、バーガー好きも必食の一品だ。
本店にないランチスタイルがプリフィックスだ。前菜とメインがセットになっており、価格も1,700円からと意外にリーズナブル。ステーキハウスというと、敷居が高いと感じる女性も気軽に楽しめそう。
メインの種類はアントレサラダからハンバーガー、ステーキまで13種類。アントレサラダは肉も野菜もたっぷりとれるとニューヨークのビジネスウーマンに大人気のメニューだ。
プリフィックスを頼むとオーダーできるドリンクとデザートはランチ価格ながら、なんとディナーと同じ内容とポーション。おすすめのデザートはキーライムパイ。日本では入手困難なキーライムを使ったパイはコクのある甘さと爽やかな酸味がたまらない。
「ニューヨークには、何百店舗もステーキハウスがありますが、その中でリピーターに愛され続けてきた理由は、サービスやホスピタリティーが良いということ。六本木店も、初めて来たのに、まるで何度も訪れているかのように寛いで、おいしいステーキと会話を楽しみ、日頃のストレスを忘れて、元気になれるお店にしたい」と語る支配人の小野幸一さん。
仕事帰りにバーで1杯、仕事仲間や家族との特別な日の集まりや、大切なお客様へのおもてなし、ちょっと贅沢なランチ女子会など、ニューヨーカーが「忘れられない至福の体験」と絶賛するひとときをぜひ味わいたい。
(取材・文/小田中雅子)
【メニュー】
▼ディナー
STEAK for two 16,000円
RIB EYE STEAK 11,000円
KUROGE WAGYU BEEF TARTARE WITH CAVIAR 9,500円
SIZZLING JUMBO BACON 1,200円
▼ランチ
THE BENJAMIN BURGER 2,500円
USDA Prime Sirloin Steak Salad 4,600円
※価格は税抜
BENJAMIN STEAK HOUSE
- 電話番号
- 050-3187-9089
- 営業時間
- ランチ:11:30~15:00(L.O.14:00) 月~土 ディナー:17:00~23:30(L.O.22:30) 日・祝日 ディナー:17:00~22:00(L.O.21:00)
- 定休日
- 無
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※電話番号、営業時間、定休日、メニュー、価格など店舗情報については変更する場合がございますので、店舗にご確認ください。