第1夜:「洛風林」代表取締役 堀江麗子さん
今回のはしご酒案内人は、京都生まれ京都育ちの堀江麗子さん。大学卒業後、アパレル会社勤務を経て、家業である帯の製造問屋「洛風林」に入社。6年前からは代表取締役となり、多忙な毎日を送っている。
(写真・エディオオムラ)
帯の展示会や取引先への挨拶回りなど、東京ほか、全国各地を飛び回る麗子さん。多い時は月の3分の1は京都にいないとか。「出張帰りは1人で飲みに行くとが多いですね。お腹が空いてることも多いし、京都に帰ってきてどこかでほっと一息つきたくなるんです」。京都にいる時も、遠方からのお客様を接待することが多く、気が付けば、はしご酒に。
祇園や上七軒といった花街は、接待で行くことが多く、プライベートで飲む時はもっぱら烏丸界隈という麗子さん。「木屋町や河原町は賑やかすぎて。その点、烏丸界隈はビジネス街としての顔を持ち、大人が落ち着いて飲める店が多いですね」。今回はそんな烏丸界隈の大人の女性がひとりでも楽しめる3軒を案内してもらった。
■アペリティフはクラフトビールを立ち飲みで
まだ空も明るい真夏の午後5時、団扇片手に涼しげな浴衣姿で現れた麗子さん。
この日、1軒目に訪れたのは、クラフトビールの店『BEFORE9』だ。
古い町家の梁や壁、屋根は生かしつつ、ミニマムモダンにリノベーション。表は全面ガラス張りで、京都のメインストリート、烏丸通でもひときわ目を引く存在だ。
コンクリートの壁には桜の木のレバーが印象的なタップが8つ。京都醸造所をはじめ、全国のクラフトビールが日替わりで8種類、楽しめる。メイドイン日本の醸造酒がコンセプトであり、クラフトビールのほか、日本酒もあり。
「クラフトビール」(310m1,800円税込)。「九条葱とグリュイエールチーズのだし巻き」(600円税込)
「キャッシュオンスタイルで、スタンディングカウンターもあり、食事前に一杯ひっかけるのにちょうどいい店です。自家製のぬか漬やフィッシュアンドチップスなど、アテも和洋折衷いろいろ揃っていて楽しい」。
結局、クラフトビールをおかわりし、夏の乾いた喉も十分、潤ったところで2軒目に移動することに。
BEFORE9(ビフォアナイン)
- 電話番号
- 075-741-6492
- 営業時間
- 17:00~翌1:00(L.O.24:00)
- 定休日
- 不定休
- 公式サイト
- http://www.sakahachi.jp
※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。
※電話番号、営業時間、定休日、メニュー、価格など店舗情報については変更する場合がございますので、店舗にご確認ください。
■酒場慣れしてない若者や女性にも人気の“一杯飲み屋”へ
古民家を改装し、古き良き酒場風情を醸し出しているが、実はまだこちらに移転して2年という『にこみ鈴や』。
「店内は、厨房を囲むようにカウンターが設けられていて、気楽でしょ。呉服問屋が建ち並ぶ室町通からもすぐなので、仕事帰りに会社のスタッフと来さしてもらってます」。
「店内をよく見ると、器や照明に骨董が使われていたり、奥の庭がキレイに手入れされていたり、センスがいいと思ってたら、『アンティークベル』という骨董屋さんがやってらっしゃると聞いて納得しました」。
カウンターに座れば、厨房も丸見えに。ぐつぐつ煮えるおでん鍋や炭火の焼き場も目の前にあり、ライヴ感もたっぷり。
麗子さんが必ずという2品。サラサラだしであっさり味に仕上げた「もつ煮込み」(600円)。具材はシンプルに玉ネギとハムのみ。マヨネーズも控えめな「ポテトサラダ」(400円)
「煮込み料理だけじゃなく、お造りや旬の一品もおいしいんです」と、麗子さん。黒板メニューにあった「鱧と夏野菜のごま酢」(950円)は注文を受けてから鱧の骨切りをし、炭火で炙り、野菜と和える手のかかった一品だ。
お腹も十分満たされ、ハイボールにも少々あきたところで、麗子さんの足は自然と行きつけの…。
にこみ鈴や(にこみすずや)
- 電話番号
- 075-708-3178
- 営業時間
- 16:00~23:00L.O.
- 定休日
- 月曜
※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。
※電話番号、営業時間、定休日、メニュー、価格など店舗情報については変更する場合がございますので、店舗にご確認ください。
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