横浜の『サローネ2007』をフラッグシップとして、東京、大阪にも展開し、全てが高い人気を誇るイタリアン、サローネグループ。東京ではこの『イル テアトリーノ ダ サローネ』の他に『ビオディナミコ』『バカリ ダ ポルタ ポルテーゼ』『ロットチェント』と4店舗あるが、こちらはその中でもっともハイクラスなリストランテとして位置づけられる。
都会の中の隠れ家リストランテ
六本木通りを高樹町の交差点で日赤通りに入り、通り沿いのビルの地下。知らないと通り過ぎてしまうような隠れ家的な場所にこの店はある。店内に入っても、暗めの照明が隠れ家感を強め、昼なのか夜なのかさえわからない、特別な場所にきたという印象を強くする。
「日本」を意識した店内
重厚感のあるインテリアは「ヨーロッパの人々がイメージする日本」がテーマ。木目が目立つテーブルや流木を使ったメニュースタンド。料理の盛り付けも自然の石を使うなどし、日本庭園を意識したものが登場し、皿もほとんどが日本の製品だ。
料理にイタリアで使われていない素材は使わず、食べたらイタリアン以外の何物でもないからこそ、あえて目に入るものは日本を意識している。
新しいシェフの本領が発揮される秋
4月から新しくシェフとなった山口智也さんは、30歳という若さ。ピエモンテを中心にウンブリアなどでも研鑽を積んできた。特に、ピエモンテの修業先は6種類のなかから選べるパスタのうち5種類がラビオリだったという典型的な北イタリアのリストランテであっただけに、少し肌寒くなるこの季節からがシェフの本領が発揮される時季だろう。
イタリアの止め椀?
シェフのおすすめはコースの最後に登場するトルテッリーニ イン ブロード。イタリアでは、セラータと呼ばれる、ボリート・ミストを食べる日のコースの最後に登場するメニュー。現地では、ボリート・ミストの茹で汁にパスタを浮かべ、日本料理における止め椀のような存在。こちらの店では、4種類の肉と野菜をベースとしたブロードにトリュフの入ったトルテッリーニを。クリエイティブな9皿のコースの最後にほっとする一品だ。
また、サローネグループといえば、アッビナメントと呼ばれるワインペアリングが秀逸なことでも知られるが、これも毎月1日のコース内容変更とともに合わせるワインも切り替えられる。料理の高いレベルの味わいに加え、非常に高いホスピタリティが感じられるからこそ人気が持続しているのだろう。
実は、ランチが狙い目
青山や六本木からほど近く、電車の駅こそ遠いがクルマでのアクセスがいいため、隠れ家として使えるので、個室での接待需要も高い。だが、オトクなのは昼。2時間以上かけて出されるコース料理であるため、ビジネスランチには向かないが、ディナーと同じ内容にもかかわらず、リーズナブルに頂けるということで評判。小さな子供を持つ人が子供を預けることが出来る時間に贅沢な時間が過ごせる場として重宝されている。
まずはランチを経験して、その人気の理由を感じ取っていただきたい。
<メニュー>
コースのみ
昼8,500円(税・サ別)、夜12,000円(税・サ別)
ワインペアリングは、9月は8杯(ワイングラスに通常の半分量くらい)で9,000円(税サ/別)
イル テアトリーノ ダ サローネ
- 電話番号
- 050-5486-8188
(お問合わせの際はぐるなびを見たというとスムーズです。)
- 営業時間
- ランチ 12:00~15:00
(L.O.13:00)
ディナー 18:00~22:30
(L.O.20:00)
- 定休日
- 無
※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。
※電話番号、営業時間、定休日、メニュー、価格など店舗情報については変更する場合がございますので、店舗にご確認ください。