九州大学・六本松キャンパス跡地の商業エリアに移転オープン
1999年に福岡市中央区赤坂のけやき通り沿いに開業した『五穀』。看板メニューの「メンオム」が大ヒットし、今では「福岡で行列するお店」としてその名を馳せている。
オーナーシェフの梅林靖史さんは、元来の料理好きで、自宅でよく友人らに料理をふるまっていたそう。十八番の料理の一つに「メンオム」があり、友人らにも好評だったことから「メンオム」を看板料理に『五穀』をオープンしたという経緯がある。
そして2017年3月、開業の地・赤坂から、九州大学六本松キャンパスの跡地にできた大型商業施設に移転オープン。六本松と言えば、今福岡で最も注目されているエリアで、「福岡市科学館」や『蔦屋書店』、多種多様な飲食店が入居する施設の一角にて、『五穀』は再スタートを切った。
店舗は約2倍になり現在の席数は計26席。ゆったりと席幅を設け、くつろぎ感のある空間としている。もちろん人気ぶりも衰えず、昼時から夕方まで行列となっている。
ふわふわとろ〜り! ひと口でトリコになる「メンオム」こと、絶品「明太子オムライス」
人気の秘訣は、名物「メンオム」こと、「明太子オムライス」にある。まず見た目のインパクトがすごい!
どっしりとのったオムレツは分厚く、ふわっふわのぷるんぷるん。お皿を揺らすとふるふると卵が震え、その柔らかさ加減がよくわかる。まずはその美しいフォルムをじっくりと鑑賞したい。
そしてスプーンを手に取り、オムレツの真ん中部分にす〜っと線を引くように動かすと、半熟卵が中からとろ~り。
ライスの側面があっという間に卵色に大変身。スプーンで卵を割る感覚、ちょっとクセになるかも。
中のライスと一緒に卵をすくってひと口……、すると予想とは裏腹な味わいが。そう、中のライス。見た目がケチャップライスのようだけど、実は明太子ライスなのだ。
「明太子オムライス」と名が付く理由は、まさにココ。粒々食感を残す明太子とライスに絡める明太子の2種を、ご飯と溶かしバターで混ぜて、形成してお皿に乗せている。フライパンで炒めてないので、強い塩気もなく、明太子のプチプチ弾ける食感とバターの風味、卵のとろけ具合が絶妙にマッチしている。
卵部分は、卵2個とモッツアレラチーズ、牛乳を使用し、空気を含ませるように混ぜるのがふわふわになるコツ。あとは弱火でじっくり、バウムクーヘンを焼くように卵を何層にも重ね焼きしながら、ふわふわ、とろとろのオムレツを形成し、明太子ライスに乗せて完成だ。
ちなみに、写真上は11時〜15時まで提供の「メンオムランチ」。明太子オムライス、コーンサラダ、小さなデザート、ドリンク付きで900円(税抜)となっている。
本マグロを贅沢に使用! 不動の人気メニュー「まぐろ山かけごはん」
メニューにあるオムライスは3種類のみ。あとは、イクラ、マグロ、ウナギなど海の幸を使ったメニューがラインナップされる。
中でも開業当時から不動の人気を誇るのが「まぐろ山かけごはん」(写真上)。このメニューひと筋の常連さんもいるほどだ。
なぜ、オムライスと海の幸なのか。梅林さんに話を聞くと、実はお父さんが魚市場で働いていたことがあり、お兄さんは水産会社の役員。海の幸には縁があり、今はお兄さん経由で、市場直送の本マグロや、明太子を仕入れているのだ。
こちらも実は主役級! 4種類のケーキ類も見逃せない
食事利用だけじゃなく、カフェ利用するお客も多い。その理由は、ケーキやぜんざい、パンケーキなどスイーツ類が充実しているため。
ケーキを作るのもすべて梅林さん。オリジナルのレシピで仕上げている。見た目は飾り気がなく、シンプルそのもの。男の手料理っぽい、少し無骨さがあるにもかかわらず、味は繊細。
とくに「ホワイトショコラ」(写真上・左)は、ケーキでは珍しくホワイトチョコレートを多用。生地の中にもホワイトチョコレートを入れ、仕上げにホワイトチョコレートでコーティングしている。パリッとホワイトチョコレートが弾け、しっとりした生地とのバランスがよく、他にはない味わいでファンになる人も多い。
その他、チーズ系2種、チョコレート系1種の計4種類のケーキがショーケースにスタンバイ。
写真右上は「ホワイトショコラ」。クーベルチュールホワイトチョコレートを贅沢にコーティングしたもので、ホワイトチョコならではの甘さがあとをひく。
左上は「フロマージュ」。ベイクドタイプのチーズケーキで、濃厚な味わいが特徴。4種の中で一番しっとりとしている。
右下は「ショコラショコラ」。こちらもクーベルチュールチョコレートを使い、軽い生地に仕上げたチョコレートケーキ。甘さも控えめで、あっさりと味わえる。
左下は「アムール」。ケーキの中で人気ナンバーワン。2種類のクリームチーズにマスカルポーネチーズを加え、ふんわりと焼き上げたスフレタイプのチーズケーキ。軽い口当たりで、あっという間に1個ペロリ。
ボリュームある「メンオム」の後でも完食できてしまうほどのおいしさで、カットやホールはテイクアウトもOK。
食欲の秋。新しい町・六本松の散策がてら、ふわとろの「メンオム」とケーキを食してみてはいかが?
【メニュー】
明太子オムライス 860円
焼き肉オムライス 860円
ガーリックオムライス 860円
メンオムランチ 900円
まぐろ山かけごはん 980円
アムール 340円
フロマージュ 330円
ショコラショコラ 320円
ホワイトショコラ 320円
※価格は税抜
五穀
- 電話番号
- 092-716-5766
- 営業時間
- 11:00〜21:00(L.O.)
- 定休日
- 月曜、第1火曜
※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。
※電話番号、営業時間、定休日、メニュー、価格など店舗情報については変更する場合がございますので、店舗にご確認ください。