第2夜:専門学校生 川原七海さん
今回のはしご酒案内人は、33歳にして未だ学生という川原七海さん。以前は病院で医療事務の仕事をしていたが、30歳の時に作業療法士を目指すため、専門学校に入学。同級生の中には10代もいたり、平日は若者にまじり、勉学に勤しんでいる。
華奢な体では想像できないほどよく食べ、よく飲み、気づけば夜中2時!なんてことも多々あるという川原さん。
「平日は専門学校の同級生と学校の近くの四条烏丸界隈でカジュアルなごはん屋さんに行くことが多いですね。未成年やお酒に慣れていない子も多く、私も自然とペースが抑えめに。その分、週末は以前の職場の同僚や同世代の女友達とおいしいワインと食事を存分に楽しんでます」。
今回案内してもらった3軒は祇園と先斗町といういずれも京都の花街にあり。ひと昔前は、「一見さんお断り」な店が軒を連ねていたが、今や外国人客で賑わう観光地に!旦那衆が集う高級店でも、観光客目当ての店でもない、地元人が日常に通う店を紹介してもらった。
■待ち合わせはタコ焼きが名物のワインバーで
今宵の1軒目は先斗町のワインバー『ぽんたこ 佐倉』へ。元お茶屋さんだった建物は花街情緒に溢れ、外から格子窓を覗くとたこ焼きを焼いているところが見えるのもおもしろい。
素焼きの「ぽんたこ」に明太子をのせた「博多明太子」(450円)。
メニューはお好み焼きや焼きそばなど、鉄板料理を中心に。看板メニューのたこ焼きは、芸舞妓さんが着物を汚さず食べられるように、和だしを効かせ、ソースをかけない”素焼き”でもおいしく食べられる。
「外はカリッとしているのに中はトロトロで、口の中がヤケドしそうなほど熱々。素焼きはスパークリングワインや白ワインによく合います」。
「ぽんたこ」(先斗町のたこ焼きの略)と名付けられたたこ焼きは、持ち帰りもでき、場所柄、お茶屋さんへの出前も多いそう。
チリのスパークリングワイン・グラス(700円)
「平日は午後3時からやっているので(土日は正午から営業)、早い時間から飲みたい時や晩ご飯前の待ち合わせにぴったりなんです」。
ぽんたこ佐倉
- 電話番号
- 050-5485-3245
(お問合わせの際はぐるなびを見たというとスムーズです。)
- 営業時間
- 月・水~日・祝前日・祝日
17:00~24:00
(L.O.23:00、ドリンクL.O.23:00)
- 定休日
- 無
※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。
※電話番号、営業時間、定休日、メニュー、価格など店舗情報については変更する場合がございますので、店舗にご確認ください。
■深夜にうまい肉が食べたくなったら迷わずココ
2軒目は祇園の雑居ビルの1階奥にあるイタリア料理店『バベル』。
「10年ぐらい前に知り合いに連れてきてもらって以来、通っています。ここは1人で来ることが多いんですが、大テーブルなので、お隣さんだけじゃなく、向いの人ともしゃべりやすく、すぐに仲良くなれます」。
鴨肉は塊のまま、オーブンでじっくり焼き、仕上げは藁で燻し、最後は休ませて。カットすると、中央はほんのりピンクながら、肉汁も流れでず、完璧な火入れ。「ケベックの鴨ロース」(400g 4,200円税込)
店では多彩な肉料理を楽しめ、これからの季節は雷鳥やウズラ、ヤマバトなど、ジビエも登場する。
「肉と赤ワインのペアリングが最高に好き。『中勢以』の但馬牛の熟成肉、蝦夷夏鹿、鴨・・・あ、今日、黒板に書いてある肉メニューは全部食べたことありますね」。
前菜やパスタは頼まず、ひたすら肉を食べ、赤ワインを飲み続けるという川原さん。400gある鴨ロースもひとりで平らげ、居合わせたお客さんにびっくりされたこともあるとか。
「デラウェアに漬けたパルマ産生ハム」(100g 1,100円税込)
部類の肉好きであり、肉をおいしく食べるための研究を惜しまない店主の竹谷泰祐さん。最近は、生ハムのフルーツ漬けにハマッているとか。パルマ産の生ハムを季節のフルーツに漬けると、生ハムにフルーツの風味がほのかに移り、フルーツの酵素効果で肉も柔らかに。塩分もいい具合に抜け、まろやかな味わいを楽しめる。
「生ハムの風味が移った果物も添えてあり、いいアテになります。この一皿で何杯もいけそう」。
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