オイスター香る激ウマ「餃子」にマニア絶賛! センベロなのにクオリティが高すぎる、立ち飲み中華『盛苑』

餃子で巡る世界の旅in東京 #26

2017年10月27日
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オイスター香る激ウマ「餃子」にマニア絶賛! センベロなのにクオリティが高すぎる、立ち飲み中華『盛苑』
Summary
1.実は武蔵小山は赤ちょうちん街!安い居酒屋がたくさんある!
2.立ち飲み中華『盛苑』は15時から深夜3時まで営業している!
3.中国広東省出身のご夫婦が経営、安いのに料理のクオリティが高い!

どうも、料理芸人のクック井上。です!

東京都品川区にある武蔵小山、通称“ムサコ”。東急目黒線沿線は高級住宅街が多いですが、武蔵小山駅前には日本一長いといわれる商店街があり、人情味溢れる庶民の町。そして、のんべえにはお馴染みの赤ちょうちん街のある町でもあります。

たとえば、今や都内各地にある『晩杯屋』は武蔵小山が発祥。他にももつ焼きの『牛太郎』や串料理が絶品の『豚星』など、安く飲める店がたくさんあります。

しかし、駅前の飲み屋街の再開発により、立ち退きや移転を余儀なくされたお店もあります……。そこで今回は、僕の行きつけであり、再開発によって移転してしまった、“餃子の美味しい立ち飲み屋”をご紹介します。

昼間から飲める立ち飲み中華『盛苑』

やってきたのは、東急目黒線武蔵小山駅から徒歩約6分の『盛苑(もりえん)』。中国広東省広州出身のご夫婦が経営する立ち飲み中華料理屋で、まだ明るい15時から、そろそろ明るくなりそうな深夜3時まで営業しています! 流石、のんべえの町(笑)

ちなみに、駅前の再開発による移転前は、駅から徒歩約30秒、スキップだと15秒、ダッシュだと10秒のところにあったんですよ。ちなみに僕は、15秒かけて訪店していました。

こちら、基本的には立ち飲みですが、2階にはテーブルと座敷の個室が2部屋ありますので、「今日はヒールだから座りたい!」など、どうしても座りたい方は、お2階へどうぞー(ただし2階を使う場合は、2名以上で1人2,000円以上の利用が必要です! ハードル低っ!)。

『盛苑』の特徴は、メニュー数が豊富なところ。なんとその数60種類以上! しかも価格は150円、200円、250円、300円、350円、450円の6段階別の均一価格になっているんです。明朗会計なのもいいですよね。

では、まずはドリンクから。新発売の「ドラゴンサワー」で、喉を潤しましょう。この「ドラゴンサワー」は中国の代表的なお酒、紹興酒を割ったサワーなんですが、紹興酒をサワーでって、新感覚! めちゃ美味です。

つまみにはお店の人気メニューだという「蒸し鶏」(写真上)を。

しっとりとした鶏肉に、ネギとショウガがトッピングしてあり、そこにゴマ油を少々。ショウガの香りが立っていて、さっぱりした味わい。ドラゴンサワーにもビールにもぴったり! 

中華料理で有名なバンバンジーと似ていますが、バンバンジーは四川料理であるのに対して、「蒸し鶏」は広東料理。ご夫婦は広東省出身ですから、『盛苑』で食べるなら「蒸し鶏」がおすすめです(「バンバンジー」もメニューにあるので、食べ比べするのもオススメ)。

ちなみにこちら、おいくらだと思います? シンキングタイム、スッタート。ドコドコドコドコ…ドン。正解は、200円! どうだ参ったかー、これが『盛苑』クオリティ。

いま人気の食材であるパクチーを食べるなら「干豆腐香菜あえ」(写真上)を。

豆腐ですが、独特の食感が◎。キクラゲやきゅうりとの歯ごたえのコントラストも最高です。パクチーで香りよし、豆腐でヘルシーだし、女性のお客さんに大人気だって! いや、男も大好きですけどもー。これ、ハズせません。

餃子好きの間でも人気!焼き餃子&ニラ水餃子

さて、“とりあえず”のメニューで小腹を満たしたところで、いよいよメイン料理をいただきますとしますか。僕の大好物といえば、なんといっても餃子!

実は『盛苑』は、餃子好きの中でも有名なお店なんですよ。ということで、まずは王道の「焼き餃子」からいただきましょう。

餃子は4個250円 または 6個350円から選べます。つい“安く飲みたい”と思って4個入りを注文しがちですが、4個だとぺろっと食べ終えてしまい「やっぱりもう一皿!」となります、絶対に(笑) なので、ここはあえて6個入りにするのがポイントです。または、4個2皿ね。

と、言ってる間に、たまらんいい香りが僕に近寄ってきたよー!

▲キタ~! 日本語も上手で、愛想&愛嬌抜群のママの鄧瑞冰(ハウヨンビン)さん

「焼き餃子」は、焼き目はパリっとしつつも、しなやかな皮に包まれています。餡は、豚肉とキャベツ、ニラ。そこにニンニクを少々、とオーソドックス。そして大将の羅国雄(ローコクショウ)さんによれば、オイスターソースを入れているのがこだわりだそう。

というのも、オイスターソースは広東省発祥とされ、広東料理によく使われるんです。「焼き餃子」自体は中国の中でも上海でよく食べられる料理ですが、こうしたちょっとしたところにも広東省の“香り”を加えているのも素敵ですね。

香りと言えば、ニラの香りが良いアクセント。噛むたびにシャキシャキ、いい香りがフワ―っと鼻を刺激します。これ以上小さく切ると食感が感じられなくなるし、これ以上大きく切ると存在感が大きくなりすぎる。その間の、ちょうどいい大きさにカットされています。

▲サイズが決め手のニラのシャキシャキ感がたまらない。 あ~、おいしくて酒が進むわ~

さて、より本場の味を求めるなら「ニラ水餃子」(写真上)がおすすめ! こちらも4個250円、6個350円から選べますが、もう説明不要ですね。迷わず6個!

強力粉で作る手作りの皮は、分厚くモッチリとした食感。挽き肉が粗目で、歯ごたえが最高です。こちらも、ニラが“良い仕事してますね~(鑑定団風)”で御座います。

こんなにも安いのに、味のクオリティは高い『盛苑』。それもそのはず。元々ご夫婦は高級中華料理店を経営していたんですって。その後、武蔵小山という街の変化に合わせて、徐々に形態を変えていき、現在の立ち飲み居酒屋スタイルになったとか。「負けてられないじゃなーい(笑)」とママ。コスパなんて言う薄っぺらい言葉じゃ足りないくらいのお得感は、ド級のコスパでドスパと名付けたいと思います。

とかなんとか言ってる間に、ちょっと立っているのに疲れてきましたので、座っちゃおう。え? 立ち飲みなのに? 裏技があんのよー。実は、椅子が用意されているので座ってもOK! こんな感じ(写真上)。

テーブルが中開きになっていて、座ったときにちょうどいい高さのテーブルになるんです。ナイスアイデアじゃない? だから、先日も5時間も飲み続けた女の子2人組もいたんだって。飲みすぎでしょー(笑)

それにしてもその子たち、『盛苑』で女子会とはお目が高いね。これを読んでたら、今度一緒にいかがですか? うん、ここなら僕も奢れそうだ(笑)

▲最後は、明るいご夫婦と一緒にパシャリ! こういう店主のお店で飲むと楽しいんだ!

先述した通り、『盛苑』は駅の再開発により移転を余儀なくされましたが、店舗が大通りに面したことで人通りが増え、またそれによって若い人が気軽に入店できるようになって、以前より繁盛しているんだとか。それならよかったー!! ほっとかないわなー。

立ち飲みっていうと、和風の居酒屋とかお洒落なスタンディングバーが多いですが、中華もありでしょ? しかも、お値段センベロ、レベルは高級よ。武蔵小山で飲むなら、ぜひ『盛苑』へ。立ってよし、座ってよし。焼き餃子もよし、水餃子でもよし。そして、1時間でサクッと帰ってもよし、5時間飲んでグデングデンでもよし(笑) 明るいうちから、明るくなるころまでやってまーす。 よし、もう2、3軒行っちゃおうかな。気分は吉田類で。

【メニュー】
ドラゴンサワー 350円
蒸し鶏 200円
干豆腐香菜あえ 250円
焼き餃子 6個350円
ニラ水餃子 6個350円
※価格は税込

盛苑(もりえん)

住所
〒142-0062 東京都品川区小山4-5-6
電話番号
03-3786-4566
営業時間
15:00~翌3:00
定休日
不定休

※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。
※電話番号、営業時間、定休日、メニュー、価格など店舗情報については変更する場合がございますので、店舗にご確認ください。