ひと際目立つ、新宿駅東南口の「フードトラック」
今回紹介する『ベアーズ・シュガー・シャック』は、JR新宿駅東南口の「Flags」1階外にある、フードトラックスタイルのパンケーキ店。
駅からの階段を下りていくと、青空に映える山小屋風のトラックがお目見えする。このカントリー調のテイストが、良い意味で新宿駅らしくない空気感を醸し出し、人目をひく良い演出になっている。
フードトラックは大きな熊のぬいぐるみや数々の装飾でデコレーションされ、とにかく目立つ。焼きあがるパンケーキの甘い香りと、元気のいいスタッフたちの笑顔に思わず多くの人が足を止める。
カナダ・ケベックのメイプル小屋から着想したパンケーキ屋さん
この小さなパンケーキ店は、カナダ・ケベック州のメイプルシロップを使った食文化から着想を得ているという。「シュガー・シャック」とは、メイプルシロップを煮詰める小屋のことを指す。お店を彩る「熊」もカナダでは非常に身近で愛されている動物だ。
カナダでは、メイプルシロップをパンケーキのみならず、様々なお菓子や料理のソースに使う。人々の「ほっとするひととき」には、メイプルシロップが欠かせないのだ。
食べやすさをとことん追求した「ひと口パンケーキ」
『ベアーズ・シュガー・シャック』はフードトラックスタイルのため、基本的に立ったままの飲食シーンを想定している。立ったままナイフ&フォークで食べるのは難しいため、パンケーキはフォークで刺して口に頬ばることのできるミニサイズにしている。一枚の直径は3cmほどだ。
片手で持てるサイズの器に、パンケーキが10枚ほど。上からはカナダ産のメイプルシロップをはじめ、フォンダンチョコレートや塩キャラメルなどのソースがふんだんにかかる。
トッピングは好きな組み合わせを選ぶことが可能だ。定番のチョコスプレーやナッツのほか、特徴的なのは香川産の婚礼菓子として知られる「おいり」。
同店のキーワードの一つ「ゆめかわいい」(「かわいい」の最上級活用形、夢のようにかわいいという意味)にぴったりなお菓子で、ポップな色味と形状が、写真映えを狙う女性たちに人気がある。
トッピングでオンリーワンのパンケーキを
トッピングの組み合わせに悩む方は、プリフィクスのメニューが10種類ある。こちらは、個々にトッピングしていくより少しだけお得な価格設定となっている。
一番人気のメニュー「メイプルシャック」は、ホイップクリームに、香ばしいクッキーとチョコフレークとナッツ、大きめのバニラアイスがついている。プレーンの価格は380円だが、プラス300円でこれだけのボリュームが楽しめる。
バターの香りが芳ばしいパンケーキは甘さ控えめ、ふわふわ食感のホイップクリームはもちろん、バニラアイスとメイプルシロップが互いに相手を引き立てる。チョコフレークとナッツは心地よいアクセントとなり、特にチョコフレークは軽さが心地よい。
ちなみに、一番人気のトッピングはバナナとのこと。パンケーキとの相性のよさや健康的なイメージが、注文するお客を増やしている。
「お食事型メイプルシロップ」も提案
同店ではお食事にもメイプルシロップが使えることを提案している。
「メイプル&チキン」(写真上)では、サクッと揚がったフライドチキンとパンケーキの両方をメイプルシロップで食べる。付け合わせは生野菜とポテトサラダ。
チキンの衣はスパイスが効いているが、シロップの甘みでそれを中和し、和食の「甘辛」のような味わいになっている。
衣はボリュームもあり、サクッとした歯ごたえとトロっとしたシロップの組み合わせは、まるで甘酢あんでもかけた唐揚げのよう。パンケーキと合わせて結構なボリュームだ。なお、テイクアウトの場合は蓋のできる容器に入れてもらえる。
有機栽培のコーヒーは嫌味なくすっきり
立って食べる人がほとんどなので、ドリンクは品数が少ないが、有機栽培のコーヒーはすっきりしていてとてもおいしい。特に生クリームやアイスを乗せたパンケーキの後は、このクリーンな印象のコーヒーが合う。コーヒーだけでももちろん、購入が可能。
場所柄もあり、外国人のお客も多いというが、メインのターゲットは、やはり若い日本人女性。発酵バター、こだわりのオーガニック小麦、そしてカナダ産のメイプルシロップ。食材への安心感も気になるこの時代に、パーフェクトな押さえどころといえよう。
ベアーズ・シュガー・シャック
- 電話番号
- 080-4179-2365
- 営業時間
- 11:00~23:00
- 定休日
- 施設に準ずる
※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。
※電話番号、営業時間、定休日、メニュー、価格など店舗情報については変更する場合がございますので、店舗にご確認ください。