ふんわりしっとりのロールケーキは「卵白の泡立て方」が重要! プロに学ぶ、簡単テクニック満載レシピ

洋菓子レシピは巷に溢れているが、ホンモノを知りたいなら専門家に聞くのがイチバン! 洋菓子レッスンは半年待ち、各メディアで大活躍中の洋菓子研究家・たけだかおる先生にdressing編集部が弟子入り。秘伝メソッドとこだわりレシピを大公開します!

2017年12月16日
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ふんわりしっとりのロールケーキは「卵白の泡立て方」が重要! プロに学ぶ、簡単テクニック満載レシピ
Summary
1.人気洋菓子研究家が教える、ホンモノの洋菓子レシピ
2.「ロールケーキ」のおいしさの秘密は、メレンゲの泡立て方にあった!
3.「卵白」の性質を知っているだけで、メレンゲ生地の仕上がりが変わる!

洋菓子研究家が伝授! 「別立て生地のロールケーキ」の作り方

たっぷりのクリームをしっとりふわふわの生地で包みこんだ「ロールケーキ」は、老若男女問わず愛されている定番スイーツ。コロンとしたフォルムが抜群に可愛いため、来客用のお茶菓子や、友人への手土産に選ぶ人も多いのでは?

そんなロールケーキは、さまざまなシーンで活躍してくれるものの、自分で作るのは難しいと思われがち。でも、プロが実践する調理のコツを知っているだけで、「おいしい!」「可愛い!」「簡単!」の三拍子そろったロールケーキを作れるようになるのです!

今回は、プロの「ロールケーキ」レシピを教わるべく、新妻グルメライター植木祐梨子が、洋菓子研究家・たけだかおる先生に弟子入り。
たけだ先生主宰の予約がとれないお菓子教室に参加して、とっておきのレシピを教わってきました!

●祐梨子
「もうすぐクリスマスですね♪ 毎年、市販のクリスマスケーキでお祝いしていたのですが、今年は手作りに挑戦したくって! 見た目のかわいいロールケーキがいいかな〜と思っているのですが、私のようなお菓子作り初心者には難しいでしょうか?」

●先生
「そんなことないですよ! むしろ、少ない材料で作れるので、お菓子作りの入門編としてオススメしたいくらいです」

●祐梨子
「え〜、それは意外! 作り方を一度覚えてしまえば、デコレーション次第でさまざまなイベントで使えそうですね」

●先生
「デコレーションもそうですが、周りのスポンジ部分を絞るタイプの生地にすれば、こんな風に可愛らしくアレンジできますよ」

●祐梨子
「わぁ〜表面がモコモコしてますね! ブッシュドノエルみたいでとってもかわいい! でも、“生地を絞る”って、なんだかレベルが高そう…」

●先生
「実はこれも簡単なんです! 今回のロールケーキは、“別立て生地”で作っていきましょう。“別立て”とは、卵白と卵黄を別々に泡立てて合わせる生地のことを言います。
今回の別立て生地に欠かせないのが、コシの強いメレンゲ。
卵白を泡立てて作るメレンゲはお菓子作りをする人にはお馴染みですが、意外と知られていないコツがたくさんあるんですよ。まずは、そのポイントから説明していきますね」

●祐梨子
「はい! よろしくお願いします!」

■きめ細やかでコシの強い「メレンゲ作り」のポイント3つ

1.卵白は“新鮮なもの”を十分に冷やしてから使う!

2.卵白と砂糖を泡立てるときは、“高速 → 低速”でスピードに緩急をつける!

3.十分に泡立てたメレンゲには、焼くまで熱を与えないようにする!

[point1]卵白は“新鮮なもの”を十分に冷やしてから使う

●祐梨子
「先生、新鮮且つ冷やした卵白を使うとはどういうことでしょうか? 卵白の状態が、生地の仕上がりに影響するのでしょうか?」

●先生
「卵白の温度と鮮度は、メレンゲのコシを強くするためにとっても重要なポイントなんです!
まず、十分に冷えた卵白は、卵白そのものが持つ表面張力が強いです。その分泡立ちにくいのですが、それをしっかりと泡立てることで、一つひとつの泡が丈夫に仕上がります。
それと同様に、新鮮な卵白も表面張力が強く泡立ちにくいのですが、丈夫なメレンゲを作るには適しているんです」

●祐梨子
「なるほど〜。卵白の温度や状態が、生地の仕上がりを左右するとは知らなかったな…」

●先生
「ただし、冷たいからといって、一度凍らせたものや半解凍した卵白を使うのは控えましょうね。一見、泡立ちやすいのですが、生地がふっくらと仕上がらなくなってしまいます。卵白は必ず冷蔵庫で冷やしてくださいね」

[point2]卵白と砂糖を泡立てるときは、“高速 → 低速”でスピードに緩急をつける

●先生
「それでは、卵白を泡立てていきましょう! ここでは、ハンドミキサーを使う前提で説明しますね。上手に泡立てるコツは、はじめに“高速”で泡立ててから、“低速”に切り替えて泡立てることです」

●祐梨子
「泡立てのスピードが、メレンゲの仕上がりにどう影響するのでしょう?」

●先生
「メレンゲは、泡が丈夫なほど生地がふっくらと仕上がります。でも、最初から低速で泡立てると、かなり時間がかかってしまいますよね。そのため、最初に“高速”で効率よく空気を含ませてから、“低速”に切り替えてキメ細かい泡に仕上げていくのがオススメなんです」

●祐梨子
「なるほど〜。ところで、ハンドミキサーを高速から低速に変えるタイミングはどこで見極めればよいのでしょうか?」

●先生
「今回のレシピでは、砂糖を3回に分けて入れるので、2回目を加えたあたりで、低速に切り替えましょう。ここからはできるだけ大きな泡は作らず、小さい泡作りを心がけてくださいね」

●祐梨子
「タイミングもわかりやすい! もしお家にハンドミキサーがない場合は、どうすればよいのでしょうか?」

●先生
「そうね〜。ホイッパー(泡立て器)で泡立てる場合は、“砂糖を加えるタイミング”を少し遅くしてあげましょう。
その理由は、砂糖がもつ性質にあります。砂糖は“泡を保つ力”と“泡を阻害する力”、これら相反する2つの効力をもっているんです。
つまり、きちんと泡立っていないところに砂糖をたくさん加えてしまうと、泡を阻害する力の方が強く働いてしまって、泡立ちにくくなってしまいます。そのため、卵白をしっかりと泡立ててから、砂糖を加えるのがよいのです」

●祐梨子
「砂糖にそんな性質があったとは! メレンゲと砂糖の関係って想像以上に繊細……」

●先生
「実はホイッパーで泡立てたほうが、よりキメ細やかなメレンゲに仕上がるのですが、今回は卵白を3つも使っているので、かなり大変な作業になってしまいます。時間も労力も相当かかってしまうので、私はハンドミキサーを推奨しています」

●祐梨子
「ホイッパーで泡立てたら、メレンゲ作りだけで力尽きてしまいそうですもんね(笑)」

[point3]十分に泡立てたメレンゲには、焼く前に熱を与えないようにする

●先生
「さて、ここからは一番重要なポイント! ふんわり軽やかな食感の生地を作るために大切な“生地の絞り方”について解説しようと思います」

●祐梨子
「生地の絞り方? 絞り袋に生地をいれて絞っていくだけなのに、コツがあるのでしょうか?」

●先生
「きちんと泡立てたメレンゲを保つためには、絞り袋にいれる“生地の量”に気をつけることが大切なんです。
メレンゲは熱に弱いため、体温程度の熱に長く触れているだけでもダメージを受けてしまいます。そのため、一度に全部の生地を絞り袋に入れてしまうと、絞り始めと絞り終わりではメレンゲの状態に大きく差がでてしまうんです。この写真を見れば、その違いがわかるかしら?」

●祐梨子
「本当だ! 左は生地がしっかりしていて立体的だけれど、右はペタッと生地が緩くなってしまっていますね。時間の経過とともに、手の温度が生地に伝わってしまうんですね」

●先生
「そうなんです! そのため、一度に全ての生地を絞り袋に入れるのではなく、2回に分けて絞るようにしましょう。そうすることで、コシの強いメレンゲをキープしたまま生地を絞ることができ、焼き上がりもふっくらとした生地に仕上がる、というわけです。
ちなみに、絞り袋に入れる前の生地は、ボウルに入れたまま氷水に当てておくと溶けにくいですよ」

■メレンゲ入りの生地をふっくらと焼き上げるには?

●先生
「そして最後にもうひとつ、大事な注意点があります。それは、別立てで作ったロールケーキ生地の“焼き上げ方法”です」

●祐梨子
「ただオーブンにいれて焼くだけだと思っていたのですが、その工程にもコツがあるんですね」

●先生
「もちろん、どの工程にも、おいしく作るためのコツは潜んでいます。
焼き上げるときに守ってほしいポイントは、生地を焼くときの“温度”と“焼き時間”です。必ず、高温&短時間で焼き上げるようにしましょう」

●祐梨子
「え! 高温で焼いたら、生地が焦げてしまいそうで不安です。なぜ、高温&短時間じゃないといけないのでしょうか?」

●先生
「ロールケーキの生地は薄いので、焼くときに時間をかけてしまうと、水分が蒸発しすぎて生地が乾燥してしまいます。高温で一気に焼き上げることで、生地に抱き込んだ気泡が膨らみ、ふっくらとした食感に仕上がるんです。なので、生地を焼き上げる際は、必ず“高温&短時間”を忘れないでね!」

■コツを理解したところで、いざ実践!

●祐梨子
「メレンゲの泡立て方や温度が、ロールケーキ生地の食感と形に大きく影響しているとはびっくりです。でも、少ない材料で作れるので、コツさえ掴んでおけばとっても役立ちそう!」

●先生
「そうなんです。コツといっても、難しいテクニックはいらないので、お菓子作り初心者さんでもチャレンジしやすいですよ。それでは、最初に教えた3つのポイントをおさらいしながら、さっそく作っていきましょう!」

●祐梨子
「わ〜、とっても楽しみ♪ 先生、よろしくお願いします!」

■「別立て生地のロールケーキ」の作り方

■材料(25cm×29cmサイズの天板1枚分)

<ロールケーキ生地>
・卵黄 … 60g(およそ3個分)
・微粒グラニュー糖(卵黄分)… 10g
・卵白 … 110g(およそ3個分)
・微粒グラニュー糖(卵白分)… 45g
・小麦粉 … 60g(今回は「バイオレット」を使用)
・粉糖 … 適量
・バニラオイル… 適量(なければ、バニラエッセンスでも可)

※今回は「ビスキュイ・ア・ラ・キュイエール」をロールケーキ生地に仕上げていく。「ビスキュイ・ア・ラ・キュイエール」とは、卵黄と卵白を別々に泡立てて、絞り袋で絞って焼いた薄い生地のこと。

<クリーム>
・イチゴ … 1パック(お好みで調整。今回は「とちおとめ」を使用。)
・生クリーム 36% … 200g(およそ1パック)
・微粒グラニュー糖 … 16g(生クリームにたいして8%)

■今回使用したキッチンツール

<ロールケーキ生地>
・丸口金(12mm)
・絞り袋
・ホイッパー
・粉ふるい
・プラスチックボウル
・カード
・クッキングシート
・ゴムベラ
・ハンドミキサー
・背の高いカップ(絞り袋を引っ掛けるために使用)

※丸口金は10mmでも絞れるが、絞り出す際に生地に負荷がかかりやすいので12mmがおすすめ。
※ハンドミキサーがない場合はホイッパーでも良いが、泡立てる時間が長くなってしまうためハンドミキサー推奨。

<クリーム>
・ボウル
・クッキングシート
・ホイッパー
・ゴムベラ
・パレットナイフ
・定規(巻き上げた生地を引き締めるために使用)
・ハンドミキサー

■下準備

<ロールケーキ生地>
・卵黄と卵白をわけておく
・卵白は直前まで冷蔵庫で冷やしておく
・粉は、一度ふるっておく

<クリーム>
・ 生クリームはボウルに入れて、あらかじめ冷蔵庫で冷やしておく。

■ビスキュイ・ア・ラ・キュイエールを作る

① 溶きほぐした卵黄に、グラニュー糖(卵黄分)を一度に加えて、ホイッパーで白っぽくなるまで速やかにすり混ぜる。

ポイント
・混ぜる際は、ボウルを傾けて流れてくる卵黄をすくい上げるように混ぜるとよい。

・卵黄が空気を抱き込んで白っぽくなり、もったりするまで混ぜる。

・ハンドミキサーを使ってもよい。
・混ぜる際は、ボウルを傾けて流れてくる卵黄をすくい上げるように混ぜるとよい。<br><br>・卵黄が空気を抱き込んで白っぽくなり、もったりするまで混ぜる。<br><br>・ハンドミキサーを使ってもよい。<br>

② 別のボウルに卵白を溶きほぐし、氷水に当てつつ中速で泡立てる。

ポイント
・泡立てる前に、ボウルに油汚れがついていないか確認すること。

・新鮮で冷えた卵白を使用することで、コシの強いメレンゲに仕上がる。

③ 全体が泡立ってきたら、砂糖を全部で3回くらいに分けて加えて混ぜる。まず、半分の量の砂糖を加えて高速で泡立てる。

ポイント
・ハンドミキサーで混ぜたときに、卵白に筋ができるくらいまで高速で泡立てる。
・ハンドミキサーで混ぜたときに、卵白に筋ができるくらいまで高速で泡立てる。

④ 残った砂糖のさらに半分量を加えて、低速で時間をかけてしっかりと泡立てる。

ポイント
・ハンドミキサーでふたたび卵白に筋ができるくらいまで、低速で泡立てる。

・卵白に混ぜ残しがないよう、ボウルを回しながら泡立てる。
・ハンドミキサーでふたたび卵白に筋ができるくらいまで、低速で泡立てる。<br><br>・卵白に混ぜ残しがないよう、ボウルを回しながら泡立てる。<br>

⑤ 残りの砂糖を全て加えて、再び低速で時間をかけてしっかりツノが立つまで泡立てる。

ポイント
・低速で時間をかけて泡立てることで、よりきめ細かくコシの強いメレンゲに仕上がる。

・ボウルを逆さにしても落ちてこない程度まで、しっかりと泡立てること。
・低速で時間をかけて泡立てることで、よりきめ細かくコシの強いメレンゲに仕上がる。<br><br>・ボウルを逆さにしても落ちてこない程度まで、しっかりと泡立てること。<br>

⑥ 卵黄生地にバニラオイル(またはバニラエッセンス)を加え、卵黄生地にメレンゲの2/3強を加えて混ぜる。

ポイント
・このあとの薄力粉を合わせる工程できちんと混ぜるため、ここでは完全に混ぜ合わせずにマーブル状態で止めておくこと(ホイッパーを2~3周させる程度でよい)

・残り1/3のメレンゲは氷水で冷やしておく。
・このあとの薄力粉を合わせる工程できちんと混ぜるため、ここでは完全に混ぜ合わせずにマーブル状態で止めておくこと(ホイッパーを2~3周させる程度でよい)<br><br>・残り1/3のメレンゲは氷水で冷やしておく。

⑦ 一度ふるっておいた粉を、再びボウルにふるいながら加えて、しっかりと混ぜ合わせる。

ポイント
・粉をふるいながら加えると、ボウルの中に粉が分散しやすくなり、均一に混ざりやすくなる。

・混ぜる際は、下から生地をすくい上げるように、粉っぽさがなくなるまで混ぜる。

⑧ 氷水で冷やしておいた残りのメレンゲを加える

ポイント
・残りのメレンゲは、ホイッパーで一度泡を整えてから生地に加える。

・ここでは完全に混ぜずに、ややマーブル状態で止めておくこと。
・残りのメレンゲは、ホイッパーで一度泡を整えてから生地に加える。<br><br>・ここでは完全に混ぜずに、ややマーブル状態で止めておくこと。<br>

■絞り袋を準備する

⑨ 絞り袋に12mmの丸口金を入れ、口金を少し戻したあたりで、袋にハサミを入れる。

⑩ 袋をねじり、ねじった部分を口金の先まで親指でギュッと押しこむ。

ポイント
・背の高いカップに入れ、袋のふちをカップにかける。このとき、口金の部分はL字型にキープする。

・袋をねじることで、生地をいれたときに漏れを防ぐことができる。
・背の高いカップに入れ、袋のふちをカップにかける。このとき、口金の部分はL字型にキープする。<br><br>・袋をねじることで、生地をいれたときに漏れを防ぐことができる。<br>

■生地を絞る

⑪ 12mm丸口金をつけた絞り袋に、半分くらいの量の生地を入れる。

⑫ カードで生地を口金によせて、絞り袋の手元をねじる。

ポイント
・一度に全部入れると手の熱でメレンゲが溶けてしまうため、2回に分けて絞る。

・残りの生地は氷水で冷やしておくとメレンゲの泡をキープしやすい。

・カードを使うことで、手の熱が生地に伝わりにくくなる。

⑬ クッキングシートを敷いた天板の上に生地を絞る。

ポイント
・絞るスピードが速いと細く、ゆっくり絞れば太く仕上がる。

・“巻き始め”と“巻き終わり”になる両端は、少し細めに絞っておくと巻きやすい。
・絞るスピードが速いと細く、ゆっくり絞れば太く仕上がる。<br><br>・“巻き始め”と“巻き終わり”になる両端は、少し細めに絞っておくと巻きやすい。<br>

⑭ 最初の生地を絞り終えたら、残りの生地を絞り袋に入れて絞る。

●祐梨子
「あれ!絞った生地の間に、隙き間ができてしまいました。どうしよ~~」

●先生
「生地は焼くと膨らむので、隙間があっても大丈夫よ!それよりも、手の熱でメレンゲの泡が緩んでしまうから、できるだけ素早く絞ることを意識してね」

●祐梨子
「よかった〜安心しました! ところで、全部で何本くらい作ればきれいに仕上げられるのでしょうか?」

●先生
「全部で10本〜12本程度取れれば、綺麗に巻くことができますよ!でも、絞れる本数は卵白の立て具合と、生地の緩み具合で変わるので、個人差がありますね」

⑮ 絞り終えた生地に、粉糖を茶こしでふるいながら振りかける。生地全体に粉糖が馴染んだら、もう一度振りかける。

ポイント
・生地の表面に粉糖で膜を作ることで、生地中の水分が飛びすぎず、生地が硬くなるのを防ぐことができる。

■生地を焼き上げる

⑯ 160℃の余熱で温めたオーブンに生地を入れる。160℃で約12分、天板の奥と手前を入れ変えてさらに3分程度焼く。(今回はガスオーブンを使用。電気オーブンの場合は、180℃〜190℃で約12分、向きを変えて3分程度焼く)

ポイント
・基本は高温、短時間で焼くこと。(生地が薄いため、長時間焼くと水分が蒸発しすぎて乾燥してしまうため)
・基本は高温、短時間で焼くこと。(生地が薄いため、長時間焼くと水分が蒸発しすぎて乾燥してしまうため)

■クッキングシートから生地をはずす

⑰ 焼き上がったら網の上で粗熱を取る。冷めたら焼き面の上に新しく用意したクッキングシートを乗せて、生地を裏返す。

ポイント
・長く放っておくと、生地がパリパリになってうまく巻けなくなってしまうので、生地が冷めたことを確認したら、すぐに組み立て作業に入ること。

⑱ クッキングシートから生地をはずす。

ポイント
・生地からはずす際は、クッキングシートを押さえながら丁寧にはずす。

■ロールケーキを組み立てる

⑲ イチゴを1/8サイズにカットする。

ポイント
・イチゴは小ぶりの方が扱いやすくてオススメ。

・切る前に、キッチンペーパーでイチゴの汚れを拭き取っておく。

⑳ ボウルごと冷やした生クリームに、砂糖を一度に加える。たっぷりの氷水に当てて泡立てる。

ポイント
・生クリームは流れない硬さになるまで泡立てる。

・混ぜる際は、ボウルにハンドミキサーの金属を当てないように、ボウルを回しながら泡立てるとよい。
・生クリームは流れない硬さになるまで泡立てる。<br><br>・混ぜる際は、ボウルにハンドミキサーの金属を当てないように、ボウルを回しながら泡立てるとよい。<br>

㉑ 生地に生クリームを乗せて、パレットナイフで平らにする。

ポイント
・泡立てておいた生クリームは、生地に乗せる前にもう一度ホイッパーで整えておく。

・ナイフでならす際は、巻き終わりに向かって薄くなるように塗る。

・慣れないうちはクリームを全量使い切らなくてもOK。
・泡立てておいた生クリームは、生地に乗せる前にもう一度ホイッパーで整えておく。<br><br>・ナイフでならす際は、巻き終わりに向かって薄くなるように塗る。<br><br>・慣れないうちはクリームを全量使い切らなくてもOK。

㉒ あらかじめカットしておいたイチゴを乗せる。

ポイント
・生地の手前から2cmほど空けたところに、イチゴを隙き間なく一列に並べ、ロールケーキの芯になる部分を作る。

・残りのイチゴは、隙間を開けて全体に散らす。生地の両端にも隙間を作ると巻きやすくなる。

■生地を巻く

㉓ 巻き始めを少し折るように持ち上げて、一列に並べたイチゴを芯にしてひと巻きする。

ポイント
・生地の芯となる部分が体の左側にくるよう、生地の向きを90度変えて置くと巻きやすい。
・生地の芯となる部分が体の左側にくるよう、生地の向きを90度変えて置くと巻きやすい。

㉔ クリームがはみ出さないようにクッキングシートごと持ち上げて、左から右へと転がすように巻く。

ポイント
・生地の向きを変えることで、クリームの押し出しを防ぐことができる。

・巻き終わりができるだけ、下にある方がよい。

・生地の両端からイチゴがはみ出てきたら、パレットナイフでイチゴを押し込む。
・生地の向きを変えることで、クリームの押し出しを防ぐことができる。<br><br>・巻き終わりができるだけ、下にある方がよい。<br><br>・生地の両端からイチゴがはみ出てきたら、パレットナイフでイチゴを押し込む。<br>

㉕ 2枚重なった部分のクッキングシートの上を、定規などで押さえる。下のクッキングシートを引っ張り、巻きを引き締める。

●先生
「さぁ、いよいよ最後の工程!ロールケーキの形を整えていきましょう!定規を当てながら、2枚重なったクッキングシートの下の方を引っ張って、ロールケーキをぐーっと引き締めてください」

●祐梨子
「クリームやイチゴがはみ出ないか心配…どれくらい引っ張ればいいのでしょう?」

●先生
「中身が少しくらいはみ出ても大丈夫!スプーンやパレットナイフで押し込んじゃいましょう!ここは均等に力を加えてしっかりと引っ張ってくださいね!きちんと引き締めておくことで、よりきれいな形のロールケーキに仕上がります」

㉖ 巻き終わりを下にし、クッキングシートに巻いたまま乾燥しないようにラップなどに包んで、冷蔵庫で1〜2時間ほど保存する。

ポイント
・冷蔵庫に入れて30分ほど経ったら、上下の向きを変える。

・クッキングシートがめくれないよう、クリップなどで止めると良い。

「ロールケーキが完成しました〜!」

●祐梨子
「モコモコした生地がとってもかわいい! そして、想像以上に簡単に作ることができてびっくりしました!」

●先生
「でしょ♪ 材料も少なくて、ひと巻きで作られるから、覚えておくととっても便利なのよ」

●祐梨子
「本当ですね。先生に教わったポイントを守るだけで、ワンランク上のロールケーキが作れました♪ さっそく、いただきまーす!」

●祐梨子
「生地が、ふわっふわ! しっとりと弾力があって、卵の甘みが濃厚です! クリームもたっぷり詰まっていて、イチゴの酸味とクリームの甘みのバランスもちょうどよくて、もうおいしすぎて幸せ…」

●先生
「クリスマスに作るなら、ロールケーキの上に飾りを乗せるだけで、かわいく変身させることができますよ。テーブルコーディネートもクリスマスっぽくしてあげると、より雰囲気が出ますね」

●祐梨子
「わ~とっても素敵!印象がガラッと変わりましたね!今年のクリスマスにさっそく挑戦してみます♪季節やイベントに合わせたアレンジが楽しめるスイーツを、もっともっと作れるようになりたいなぁ」

●先生
「そうね!次の行事といえば、バレンタインかしら? 次回のレッスンでは、ひと味違うオトナなガトーショコラを作りましょう。とっておきのコツを伝授しますよ」

●祐梨子
「私も旦那さんもチョコレートに目がないので、今からとっても楽しみです!よろしくお願いします♪」



文/植木祐梨子、写真/岡本寿