祇園のオトナが今年、大注目する「隠れ家フレンチ」がここ! 看板も暖簾もない、ヒミツの穴場おしえます

2018年01月12日
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祇園のオトナが今年、大注目する「隠れ家フレンチ」がここ! 看板も暖簾もない、ヒミツの穴場おしえます
Summary
1.芦屋にあるミシュラン一つ星フレンチレストラン『Koshimo +plus』の新展開
2.カテゴリーを超越! シェフが厳選した素材のおいしさありきでコースを構成
3.ビジュアルインパクト抜群。素材の組み合わせで旨味が何倍にも!

祇園のビル内に誕生した隠れ家レストラン

いつも多くの観光客でにぎわう京都・四条通。その一角にそびえるビルの5階、エレベータが開くとすぐに目に入ってくるのは、隙間から一筋の光がもれて屏風のように美しい存在感を放つ扉だ。

看板や暖簾など、店名が分かるものは何も掲げられていないが、こちらが2017年11月15日に誕生した”新・フレンチレストラン”である。

同店は、『ミシュランガイド兵庫 2016 特別版』で一つ星に輝いた、芦屋にあるフレンチレストラン『Koshimo +plus(コシモプリュス)』のオーナーシェフ・小霜浩之さんの新たな挑戦となる。

小霜シェフは、1989年から「リーガロイヤルホテル 大阪」で19年間研鑽を積んだのち、「リーガロイヤルホテル」史上最年少(33歳)で『グランメゾン・シャンボール』(小倉)のシェフとして活躍。2009年3月からは京都のフレンチレストラン『ドゥーズ・グー』にてシェフを務める。そして2012年に芦屋に『コシモプリュス』を立ち上げた。

一番おいしい食材を一番おいしい調理法でいただく!

こちらのお店のスタイルは「ノージャンル」。「例えば生で食べるのが一番おいしい魚があってもフランス料理というジャンルにしばられてしまうと、何か手を加えなくてはいけません。むしろ素材のおいしさを徹底的に追求。カテゴリーを超えて一番おいしい調理法で楽しんでもらえる店にしたい」と小霜シェフは語る。

野菜、魚介類、肉類……。それら食材は鳥取県、岩手県、宮崎県などの生産地にシェフ自らが足を運びその目で選んだものばかり。毎日の魚介類は、漁港に水揚げされたものが市場を通さずそのまま店舗に届けられる。抜群の鮮度はもちろん、市場に出荷されないような希少な魚も仕入れているという。

ランチ・ディナーともに用意されているのはコース1本のみ。決まったメニューはないフリースタイルで、その日の食材とシェフの経験・技・感性でコースを構成する。

モダンに味わう軍艦巻きの新スタイル

では、順番に小霜シェフの世界をご紹介していこう。

こちらは「ウニと豆腐の軍艦巻き」(写真上)。ウニ、キュウリ、海苔などで構成される寿司の定番・ウニの軍艦巻きが、シェフの手にかかるとこんなに斬新に!

豆腐の上にはウニが盛り付けられ、その上にウズラ卵の目玉焼きがトッピングされている。そして周囲はキュウリでひと巻き。ふわふわの豆腐と、とろとろとクリーミーなウニは相性抜群。それにコクのある卵が加わると、深みのある味わいに。キュウリが口の中をさっぱりとさせる名わき役だ。

トップを飾るのは海苔と、クローバーのようにカットしたしその葉。幸せを運んでくれるような、シェフの遊び心も感じさせて目にも楽しい一品だ。

野菜×果物の「赤」が生むブーケのような逸品

続いて、「これはデザート?」と思わせる「トマトとイチゴのサラダ」(写真上)。真っ赤なブーケのようなビジュアルが女性心をくすぐること間違いなし。

鳥取県の生産者が作っている甘みと酸味のバランスがほどよいトマトと、糖度が高く、食べた瞬間にコクのある甘さとジューシーな果汁が口いっぱいに広がる和歌山のイチゴ「まりひめ」。それらが組み合わさると、食材の長所が全て前面に出てくるから不思議! まるでラズベリーのような、甘さと酸味が調和した味わいとなる。

シェフ曰く「この2つの素材に出逢わなければこの一皿はできなかった」と言う。

先ほどが「赤」のお皿だとすると、写真上のこちらは「緑」のお皿。下にワサビと百合根のピューレに、大葉のみじん切りをまとわせた白子のフリット、大葉とバジルのオイル、ワサビのせんべいをちりばめている。ねっとりとしたペースト状で素朴な味わいの百合根と、コクのある白子のねっとり感は最高のコンビ。そこに鼻腔をくすぐるワサビの香り、ほどよい辛みが爽やかな余韻を残す。

肉料理は流木と石の上にダイナミックに供される

肉料理は、牛や鶏、鴨、ピジョン(鳩)などから好みの種類をチョイス。シェフがローストしたのち、流木+石の上にダイナミックに乗せられた状態でお目見えする。

写真の一番左は鳥取の万葉牛のリブロース。通常24カ月間の肥育期間というが、万葉牛は29カ月かけてゆったりと肥育される。きめ細かい肉質に加え、脂の融点が低いため口の中に入れると、すーっと溶けていく。

他に、写真左2番目から、この日はフランス・シャラン産の鴨胸肉、フランス・ランド産のピジョン、フランス・ブレス産のプーレ(若鶏)。シェフが七輪で墨の香りをまとわせてテーブルへ運ばれる。

ひっそりと佇むお店のスタイルは「人との出逢い」を大切にしたいという想いから

実は、こちらのお店はひっそりと営業しているため、住所と電話番号は自ら広く公表しているわけではない。「全面非公開」でも「会員制」でもないのだが、一人ひとりのお客様との出逢いを大切にしたいという小霜シェフの想いが営業スタイルに反映されているのだ。

けれども、今回は特別に住所と電話番号をこっそりと教えてくれた。

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