オーストラリアが発祥の地のクロフィンがニューヨークで人気に
クロワッサンの生地をマフィンの型で焼いたパン。縦長になるそのパンは、「クロフィン」と呼ばれている。クロフィンは元々オーストラリアのメルボルンで生まれたが、アメリカではサンフランシスコを本拠とする『ミスター・ホームズ・ベイクハウス』が作り始め、アメリカでの登録商標を取得している。
『ミスター・ホームズ・ベイクハウス』は、オーストラリア人シェフであるライ・ステファン氏と、ビジネスパートナーのアーロン・ティゼマス氏、アーロン・キャデル氏とで立ち上げられた。続いてステファン氏がティゼマス氏と2017年10月、ニューヨークのローワーイーストサイドに新しい店『スーパームーン・ベイクハウス』をオープンし、人気を集めている。今後、ニューヨークでさらに店舗数を増やしていきたい意向だが、現時点での次の出店目標地は“東京”だ!
ステファン氏は14歳のときからメルボルン、パリ、サンフランシスコのレストランで働いてきた。ステファン氏は、クロフィンやちょっと変わったクロワッサンをつくるようになったことについて、「クロワッサンは、誕生してからあまり進化していない。クロワッサンの生地を使って変わったフォルムで遊んでもいい時なんじゃないかと思った」と説明する。ステファン氏によると、『スーパームーン・ベイクハウス』は創造性、テクニック、味、ビジュアルデザインにおいて、『ミスター・ホームズ・ベイクハウス』をさらに進化させているという。クロワッサンの中には、出来上がりに3~4日かかるものもあるという。
一番人気のクロフィンは朝10時までに売り切れることも!
『スーパームーン・ベイクハウス』で一番人気のあるのは、「アップルパイのクロフィン」(写真上)だ。
リンゴとキャラメル、シナモンクリームが詰まっていて、上にはホワイトチョコレートクリームがかかり、砕いたパイ皮や金箔がのせられている。『スーパームーン・ベイクハウス』では毎週異なる商品をつくるので、この「アップルパイのクロフィン」がいつもあるとは限らない。しかしつくった日は、朝10時までに売り切れることも珍しくない人気商品だ。
次に人気があるのは、「バナナスプリット・サンデー・トワイス・ベイクト・クロワッサン」(写真上)。
真空調理法で調理されたバナナ、バナナキャラメルソース、アーモンドクリームなどが中につまっている。トッピングに使われているバナナは水分を抜いてあって、ちょっとカリっとした食感がなかなかおいしい。
[photo by David Lebovitz]
3番目に人気があるのは、スモークサーモンとクリームチーズ、ケイパーが入ったクロワッサン「NYC」(写真上)。
ニューヨークではスモークサーモンとクリームチーズが入ったベーグルが人気があることから、それのクロワッサン版をつくったというわけだ。甘いものが苦手な人、ランチで食べたい人にはこれがお勧め。
サンプルが並ぶ店内と、透明性を重視したキッチン
店内はゆったりしていて、ベビーカーを押しながらやってくる女性も少なくない。細長いカウンターにサンプルが並べられたディスプレイもユニークだ。
奥にキッチンがあり、すべてここでつくられている。ガラス張りであることも、「透明性」を重視する昨今の風潮にピッタリだ。
東京進出に関しては現在、2018年または2019年初めのオープンを目指して出店場所と投資家を探している段階だ。すでに東京を6回訪れているというティゼマス氏は、「街だけでなく、日本人、カルチャー、日本のユニークなところが大好き! 日本人ほど品質とテクニックに高い尊敬の念をもっている人たちはいないし、誰よりも我々の商品を喜んでくれる」と話す。東京に進出したら、日本の伝統的なフレーバーも取り入れていく模様だ。
画像提供:SUPERMOON BAKEHOUSE
【メニュー】
apple pie cruffin(アップルパイのクロフィン) $6.00
banana split sundae twice-baked croissant(バナナスプリット・サンデー・トワイス・ベイクド・クロワッサン) $8.00
NYC(スモークサーモン、クリームチーズ、ケイパーのクロワッサン) $7.00
問い合わせ先: weirdoughs@supermoonbakehouse.com
SUPERMOON BAKEHOUSE(スーパームーン・ベイクハウス)
- 営業時間
- 月曜~金曜 8:00~18:00、土曜・日曜 9:00~18:00(売り切れ次第終了)
- 定休日
- 無休(年末年始12/25~1/4は休業)
※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。
※電話番号、営業時間、定休日、メニュー、価格など店舗情報については変更する場合がございますので、店舗にご確認ください。