■ひと工夫でプロの味! 肉じゃがを格段においしくするための5つのポイント
家庭料理の定番「肉じゃが」は、いわば料理の基本。そのため、すでに作り慣れた“家庭の味”がある人も多いのでは? でも、そんなメニューこそ、見落としがちな調理のコツが隠れているもの。
そこで今回は、いつもの肉じゃがを格段においしくするテクニックを5つご紹介。頭の片隅においておくだけで役に立つので、いつものレシピとの答え合わせも兼ねて、ぜひチェックしていただきたい。
【point1】じゃがいもは「男爵イモ」を選ぶ
一般的に煮物には崩れにくいメークインを使うが、今回はあえて男爵イモを推奨したい。
男爵イモは調味料の味が染み込みやすく、ほっくりとした食感になるので、煮物にぴったりなのだ。
【point2】牛肉は、程よく脂身がついた細切れ肉を選ぶ
肉じゃがに使用する牛肉は、脂の量が肝心。
脂が多すぎると脂っぽくなってしまうし、少なすぎてもボソボソとした食感になってしまう。
例えば、上記の写真(右)は脂が多すぎる。写真(左)のような程よい脂加減の牛こま切れ肉を使って作ってみてほしい。
【point3】具材を煮る前に、一度炒める
肉じゃがは煮物の部類だが、水を加えて煮込む工程はあくまで“仕上げ”。
具材を先に炒めておくことで、煮崩れを防ぐことができる。また、風味に香ばしさが加わる。
【point4】一旦冷ましてから、ふたたび温める
完成したらすぐに食べたいところだが、ここでグッとこらえて一旦冷まそう。
煮物は、冷める過程で味が染み込むと言われているためだ。しっかりと染み込ませ、味が落ち着いたらふたたび温め直そう。
【point5】仕上げに醤油を少し入れる
温め直したら、食べる直前に鍋に醤油を加える。最後に醤油を加えることで風味とうまみ、塩気が加わって、より一層おいしくいただけるようになる。
■コツを押さえたらさっそく実践!
コツさえ覚えておけば、あとは簡単。調理器具が増えるわけでも、手間が大きく増えるわけでもない。ちょっとしたひと工夫をするだけでプロの味に近づけるのならば、試さない手はないだろう。
それではさっそく、先ほどのポイント5つを取り入れたレシピで、肉じゃがを作ってみよう!
■材料(2人分)
・ジャガイモ(男爵) … 2~3個(300g程度)
・タマネギ … 1個(150g程度)
・ニンジン … 1/2本(50g程度)
・牛細切れ肉(脂身が多すぎないもの) … 150g
・だし汁 … 200ml
・[A]醤油 … 大さじ2
・[A]砂糖 … 大さじ2
・[A]みりん … 大さじ1と1/2
・[A]酒 … 大さじ1
・サラダ油 … 大さじ1/2
・醤油 … 小さじ1(仕上げ用)
・サヤエンドウ(またはインゲン) … 適量(お好み)
■作り方(調理時間:45分 ※冷ます時間を除く)
① ジャガイモは皮をむき、4等分に切って5分間水にさらす。タマネギはくし切りにし、ニンジンは皮をむいて乱切りにする。
② 鍋に大さじ1/2のサラダ油を熱し、ジャガイモの周りが透き通るまで4~5分炒める。
③ ②にタマネギとニンジンを加え炒める。
④ ③に牛肉を加えさっと炒める。
<ポイント>
先に具材を炒めることで煮崩れを防止、さらに風味も香ばしくなる。
⑤ ④にだし汁とAを加え、落し蓋をし弱火で10分煮込む。
⑥ 火を止めて蓋をし、粗熱がとれるまで冷ます。
<ポイント>
一度冷ますと味が染み込む。
⑦ 再び火にかけ、温めながら醤油をまわしかける。
<ポイント>
最後に醤油を加えることで味が締まる。
⑧ 器に盛り、お好みでサヤエンドウなどの緑を添える。
家庭料理の代表、肉じゃがを格段においしく作るためのポイントとレシピを紹介した。
肉じゃが作りに初めて挑戦する人にはもちろん、これまでなんとなく慣れで作っていたという人にこそ、おいしさの違いを実感していただきたい。
【レシピ作者プロフィール】
レシピ制作:フードクリエイティブファクトリー
「あなたとあなたの大切な人との暮らしをもっと穏やかで創造的に」を企業理念とする食のクリエイティブに特化した企画制作チーム。
食の企画、レシピ・商品開発、執筆、メディア出演、
イベントなどを手がけています。
HP:http://foodcreativefactory.com/
Twitter:https://twitter.com/fcf_staff?lang=ja
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